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19話



 無計画な増築をコアさんに怒られてDPを稼ぎに来ている私、ダンジョンマスター(名称未定)です。


 ポケット突っ込んでいたフルーツ類が魔力を含んでいたものだったらしく、コアさんに献上させていただいてDPが若干増えました。

 一個10ポイントで、6個捧げたので、現在100DPになっております。


 やったね! 解毒薬が二個買えるよ!


 10ポイントでも馬鹿に出来ないし、モンスターも狩らねばということで、またまたやって来ました島の上。


 今度こそ何か成果を出さないと、コアさん嫌われてしまう。

 この無人島で唯一話し相手であるコアさんに嫌われる訳にはいかんのだ。

 コアさんは孤独でも平気かもしれないが、俺は駄目です、耐えられません。


 フルーツをポケットにねじ込みつつ、モンスターを探す。


 あぁ、超怖い。

 いくら『大海魔法』という武器があるからって、俺は戦闘経験など何もない一般人なのだ。

 モンスターをトレインしてダンジョンで仕留めるとか無理ゲーに感じるわ。


 ダンジョンでモンスターが侵入してくるのをゆっくり待っていたいんだけど。


 はぁ、コアさんをこれ以上怒らせない為にも、頑張ろう。



 勇気を出して森のなかに入る。

 既に足のバイブレーションが収まらない件について。


 辺りからギャアギャアとかギィギィとかグエエエエとか色んな鳴き声が聞こえてくる。


 早く帰りたい。

 出来る限り手早く要件を済ませてしまおう。


 出来れば強いモンスターに会いませんように、と願いながら歩いていると、目の前に小さな影が落ちてきた。


 鳥だな、というか雛か。

 どうやら巣から落っこちたらしい。上を見上げると、蒼々とした木々が繁っていて、どこに雛の巣があるかなんて分からなかった。


 返してやりたいけど、ちょっと難しいかねぇ。


 そんなこと考えていると、ぽとぽと雛が落ちてくる。

 おいおい、親鳥は何やってんだ。

 自分の子供を捨ててんのか?


 全部で五羽。このまま放置するのも忍びないし、拾っておこう。

 まだ羽毛も生え揃ってない赤ちゃんじゃないか。

 落ちた衝撃で羽が折れてしまっている子もいる。

 まったく、酷いことするな。


 これも自然界でのこと。

 親が子供を捨てるってことは、何かしらの理由があるはずなんだ。

 一番多いのは、男親が死んで新しい男親を迎え入れる時に、前の夫の子供を捨てる殺すかするってパターンだな。

 多分、この子達も似たような状況だったのだろう。


 拾っちまったものはしょうがない。面倒を見てやるか……。


 俺は五羽の雛を抱えてダンジョンへと戻るのだった。


 へたれている訳じゃあないよ?

 この子達を安全なところで治療してあげなくてはいけないからね。


 流石に成果がこの雛五羽だけで、他になんの収穫も無かったらコアさんに見限られかねないので、適当に目に付いたデカいイモムシを水牢に閉じ込めて持っていくことにした。



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