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16話





 コアさんのありがたい助言のお陰で、モンスターの攻撃と属性は必ずしも同じではないということが分かりました。


 この世界は火・水・土・木・金、の五属性が基本となっているそうだが、土属性だからといって他の属性が無いというものでもないらしい。


 基本の五属性は生き物ならば必ず持っているもので、その中でも適正が高い属性でその者の属性を判断するようだ。


 あの巨大ハサミムシは全属性の中で土に最も適正があったから土属性と呼ばれるんだと。


 スキルや特性、進化などで適正や耐性が変わることもあるらしく、同じモンスターでも属性が違うことがよくあるそうだ。


 まったくややこしい。

 もしも俺がハサミムシの別個体に出会い、『確か土属性だったな、食らえ樹木魔法!』とかやっても『フフフ、残念、俺は金属性でしたぁ!』という可能性があるわけだ。


 早く『鑑定』欲しいです。

 敵対者のステータスが見れないのは怖いです。



 ダンジョンモンスターの場合、その変化が少ないようなので、そこは安心した。


 同じモンスターで属性が違う個体が混在してるとか、管理しきれないわ。

 水属性ギルマンはこっちで火属性ギルマンはあっちの洞窟ねー、とかやってられない。



“マスター、洞窟の入り口に野良モンスターが接近しているようです”


 お、モンスターホイホイに早くも獲物ですかい。

 ハサミムシの時と違って属性に関する知識もあるし、コアさんの罠だってある。

 今度は手間取らないだろう。


「映像は映せるか?」

“配下モンスターの目を通じて映像を回します。ブルーフィッシュAの視界です”


 コアさんが光を発し、空中に映像が映し出された。

 洞窟に向かって迫る影。

 お、おぉう、なかなかデカイな……。

 あれだけ大きければ洞窟内にの海に詰まってしまうだろう。

 それはちょっと勘弁願いたい。


“モンスターリストより照合……。『シースネーク』ランクDのモンスターです”


 シースネーク?

 それって300DPで召喚できるモンスターじゃないの?

 あんなにデカくないと思うんだけど……。


“ブルーフィッシュAの視界を映像化しているのでそう見えるのでしょう”


 あぁ、そういうこと。

 俺の感覚で見ることができる監視カメラみたいなのも欲しいな。

 それはもう少しダンジョンが大きくなってきたらでいいか。


“侵入者は一匹、同ランクのオクトパスが五体いるので撃退は容易だと思われます”


「よし、やってみせてくれ。ブルーフィッシュAには引き続き監視させて」


“了解しました”


 コアさんの返事を合図に岩影に隠れていたタコ二匹がシースネークに飛び掛かった。

 シースネークはタコの姿にまったく気が付いていなかった。

 タコには隠密スキルでもあるんだろう。


 タコの足がうねり、シースネークを締め上げようとするが、シースネークも負けじとタコに絡み付いていく。

 シースネークってウミヘビだよな、ウミヘビの毒って、かなり強かった気が……。


 あ、タコが噛まれて足を放してしまった。

 ヤバい、タコが負けそう。


「コアさん、タコに深追いさせないで! ブルーフィッシュを囮に洞窟内まで誘い込む! 早く!」

“了解しました。オクトパスの戦闘を中止します、ブルーフィッシュにてシースネークを洞窟内に誘引します”


 弱ったタコをしつこく襲おうとしていたシースネークだったが、ブルーフィッシュの牽制に挑発され、洞窟内に誘い込まれた。


 シースネークめ、よくもウチの可愛い配下に噛みついてくれたな。

 この仕返しは、たっぷりとさせて貰おう。


水の球牢ウォータープリズン


 シースネークが泳いでいる場所目掛けて『大海魔法』を発動。

 シースネークの周囲の海水が球状の檻となり、動きを封じ込める。


 まったく、ウチの配下、弱すぎ……?



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