婚約破棄‼予想通り‼~転生者と気づいた者と気づかなかった者の差~
悪徳令嬢物を読んでて、書きたくなりました。
12月4日
悪徳令嬢の名前、シャルルは男の名前では?というご指摘を受けましたのでフランスの女の子につけられやすい名前をググって、クロエにしています。
悪役令嬢
「クロエ‼君との婚約を破棄させて貰う‼」
あぁ。とうとうこの日が来てしまいました。
私、クロエはぞくにいう転生者です。公爵令嬢。転生者。学校。乙女ゲー。卒業式。王子の婚約者。これだけ言えばいつものお決まりパターンですね。馬鹿な王子。解っている未来があるなら回避するために動くのが当然じゃありませんか。私は一生懸命このときに備えて下工作は行っておりましたの。
「そして私は男爵令嬢のイスカニアを妻とすることをここに宣言する‼」
周囲に野次馬ができる。私は王子に糾弾される憐れな令嬢。。。ふふふ。
「理由をお教え願っても?」
「理由ならお前がしっているはずだ‼イスカニアに度重なる悪事を働いておったことは明白‼」
「貴様がイスカニアに悪事を働いたことは私もしっている‼」
「俺はイスカニアに泣きつかれたこともあった‼」
「僕はもうこんな人いなくなればいいと思う」
あらあら。王子だけではなく、騎士団長の子息。宰相の子息。大商人の子息。見事に逆ハーレムの方達が糾弾してきます。今自分達がしている行為こそいじめと同じようなことを卒業式でしていることに気づかないのかしら。
「記憶に存じませんが?」
「ひどい‼私の荷物を隠したこと。校舎裏での暴行。他にも私にだけお茶会の招待をしないなどさまざまな嫌がらせをしたではありませんか‼」
はぁ。それは本当ならではの話ですわよ?
破滅する未来があるのにするわけないじゃありませんの。この方も転生者のようですね。
なので自作自演で行われていたようですがボロがありすぎです。一個一個正論をぶつけてあげようかと思いましたが、もう時間のようです。大広間の扉が開かれ王様、妃様、そして側室の子供の第一王子様がやって参りました。そして第一王子様は高らかにいい放ちます。
「愚かな‼お前たちはその小娘まんまと利用されたことも知らずに言いくるめられよってからに‼」
「なっ。兄上‼どうゆうことですか‼」
こうしてみるみると罪状を読み上げられ、観念していく元王子一行。
私はこのあと第一王子様に嫁ぎ王妃となり、幸せに暮らします。うふふ。
相手を転生者と気づいた者と気づかなかった者の差ですよ?イ・ス・カ・ニ・アさん。
「これからは僕が王子となりこの国を納める‼そのためクロエ結婚してほしい」
「はい。喜んで」
私は王子に抱きつきました。
王子視点
俺はクロエに婚約破棄を行った。
そしてイスカニアと愛を誓った。
そして、イスカニアの勝ち誇った顔。
クロエもまた勝ち誇った顔をしていた。
なぜだ。なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだ?
隣にはクロエの罪状を読み上げていると泣きついてくるイスカニア。
クロエは平然と聞いている。ここまで罪状を読み上げても身に覚えがないといった様子だ。
すると大広間の扉が開かれ父上、母上、兄上がやってくる。
父上は苦虫を潰した顔をして、母上は茶番だと言わんばかりの顔して、兄上は意気揚々と此方に歩きだしてきている。
兄上はクロエを庇う。そして俺が王子に相応しくないという。クロエの罪はでっち上げだという。
そして。。。クロエに婚約を申込みクロエは嬉しそうに承諾する。
なぜだ?なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだ。
俺は大声で叫ぶ。
「おい‼こいつらは反逆者だ‼捕らえろ‼」
クロエと兄上は憐れな者をみるような目を向けて失笑した。
「見苦しいぞ‼お前はもう王子でもなんでもない‼」
「そうですわ。諦めなさいませ。元王子様」
そうして、衛兵が到着し
イスカニアを連れていく。
勝ち誇った兄上とクロエの顔。
なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだ‼
なぜ、こいつらは自分から破滅の道を選んだんだ?
そして衛兵はクロエと兄上を連れていく。
「なにをしている‼連れていくのはあいつだろ‼無礼者が‼貴様など首にしてやる‼だれか‼誰かおらぬか‼」
「相手を間違うでない‼王様‼王妃様お助け下さい」
だが衛兵は真っ当に仕事を果たす。
こうして俺は。。。独身になってしまった。
あーーーー。疲れた。
もうね。まじね。ふざけんな‼
そうです。実は私も転生者なのです‼
いやね。幼少のころに気づいたときはびっくりしたよ。おれ破滅する王子じゃんって。
でも悪徳令嬢にぞっこんなら間違いないじゃん?元々俺が浮気するのが悪いんだし。
でもねでもね。あいつも絶対に転生者だった。俺といても裏切られると思い込んで、ひたすら兄上に媚をうってるんですよ。
いや、死にたくないのはわかるけどね?お前さ、それ俺が浮気する前から浮気してることになるって気づかないの?
都合よく偉い人が助けにくるわけないじゃん。自分でされて思った。転生で婚約破棄された悪徳令嬢が兄とか弟とかと幸せになるのは最初から王子を見捨てて浮気してたということに。
もう絶望ですよ。案の定、学園生活は王子として仕事をしてるのに勝手に付きまとう自称ヒロイン。友達になった他の子供達が破滅しないようにさんざん忠告してやったから逆ハーは演技です。
利用して、俺を蹴落とそうとうるさい兄上と悪徳令嬢をはめました。
ヒロインに興味はありません。だって手当たり次第イベントお越しにくるとか、生きてる世界ってのを実感してないね。あれはダメだわ。
公爵令嬢は公爵令嬢として完璧といいつつ裏でこそこそしすぎ。世間はね?完璧なやつがこそこそしてたら気づくんですよ?王家舐めてるんですか?そりゃ王家だってあくどいことはしますがそれは王国のためであって保身のためではない。
返せよ‼好きなゲームの悪徳令嬢と幸せに暮らせると喜んだ俺の純情な心を返せよ‼‼
「父上、母上、今回の騒動に巻き込んでしまい申し訳ございません」
「よいよい。私も頭を悩ませていた問題を解決してくれたこと礼を言おう」
「寸劇にしてはおもしろかったですわ」
これが相手を転生者と気づいたものと気づかなかった者の差だよ?お二人さん
ふぅー。これにて一件落着~。
書いてるといろんな設定が頭に浮かびますね。
本当はこんな結末ではなく
悪徳令嬢がそのまま馬鹿な王子とヒロインに
追い詰められて処刑されるエンドだったのですが
作者は悲しいのがいやなのでコメディー風にしました。
本来予定してた形
悪徳令嬢が追い詰められ処刑前の真相より
ええ、確かにあれを嫌がらせというなら私はしたのでしょう。
王妃というのはただ王様の愛だけを受けたらいい存在ではないのです。男爵令嬢がいきなり王妃になっても上手くいくわけがありません。特に社交界です。王妃が社交界で無礼を働いたら?それだけで国の威信にかかわることですわ。それを注意してたのが嫌がらせとは。
他にも王子様は私を嫌がらせしたと攻めますよね?ですが国の行く末を決める婚約者を奪われているのに、
なにもしないなどあり得るわけがないじゃないですか。
えぇ、確かに私も取り巻きも脅しましたわ。だって自分だけでなくさまざまな婚約者を奪っているのですよ?そして優秀なものたちはみなうつつをぬかしているのですよ?それでは国が成り立つわけないじゃないですか。
ですがもう私の心配もここまでのようです。
この処刑により民は、国は、他国は。
あなた方を決して信用しません。
短い幸せをどうかお楽しみください。私は先に天国へ行き
今度はあなた方を陥れる準備をして楽しみにまってますから。
うん。一部分だけど
書いててつらいね。
感想のご指摘より
王子が婚約破棄をした事実は消えない。なので処罰がないのがおかしい。
悪徳令嬢はゲームの世界だと知って、自分を裏切る王子を見捨てて、王子の次に権力がありヒロインの逆ハーの一員にならない第一王子に接近します。
ですが王子という正当後継者が婚約者にいるので会う方法は密会になってきます。このことを王子はしっているわけですね。「こそこそしてたら気づくんですよ?王家なめてるんですか?」の所です。
正当後継者を陥れようと密会をする二人。ですが王子の婚約者であり伯爵令嬢なので処罰はできませんでした。
噂は怖いです。学校でヒロインがべたべたしてきても王子に対して無礼な。程度ですが、密会を続ける男女はどんな噂になるのやら。
そこで王子は嘘だとわかっていてもゲームのイベントを利用して婚約破棄を行い、第一王子と悪徳令嬢の仲をさらけ出したということです。
一番の問題はここで王子ざまぁをするために正当後継者の王子を、幼少のころから第一王子と公爵令嬢が陥れようとしてたことですね。
「王家もあくどいことはするけど、国のためであって保身のためではない」この台詞も実は悪徳令嬢にいってますね。
悪徳令嬢が王子も転生者とわかっていれば別の未來があったはずなのですが。。。
ぐだぐだ長く成りましたがようはデキレースでした。周りの人たちはなにがあったかわからない人もいましたが
最後に王様の発言といままでの噂を聞いて、解決するための方法だったと理解します。
偉い人がカラスを白と言ったら白くなるものなのです。