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宮廷物語  作者: 卯月弥生
第五章 国と国、それは民
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桂と紅姫

紅姫の皇座室に呼び出され、姫に見下げられていた桂は落ち着き払っていた。その様子が月影には余計に恐ろしかった。

桂は臆することなく無礼にも紅姫を見据えていた。

「桂…」

紅姫の脳裏には数々の思い出が浮かんでは消えていった。

実の母が急逝した紅姫の側で、いつも仕えていた桂はただの女官ではなかった。

紅姫の心中を察した月影が口を開いた。

「そなたの出生に偽りがあった」

「…」

「そなたが宮中にあがる際は『水ノ国』出身の妻を嫁にした『木ノ国』の夫との間の娘であり、その兄弟がそなたの身元保証人ということであったが、身元保証人をこの国に見つけることはできず、そなたは『鉄ノ国』出身であることがわかった」

月影は誰にも口をはさませることなく言い切った。 桂が少し微笑みを浮かべたように月影には見えた。が、それは光の加減だったかもしれない。

「私はこの国に生まれ、この国で育ちました。それ以上も、それ以下も言うべきことはありません」

堂々と言った後、桂は紅姫に言った。

「姫様、どうか私を信じて下さい」

紅姫に動揺が浮かんだのであった。

ご覧いただきましてありがとうございました。

家族の病気の為、予告通り昨日投稿することができませんでした。

申し訳ありませんでした。

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