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問題です。空き鋤好き隙?さて、告白するときに使う漢字は?  作者: 猫の集会


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すき

 わたしは、ついに恋というやつに取り憑かれてしまった。


 なぜ…


 なぜわたしが、恋なんて…


 絶対人を好きにならない自信があったのに…


 どうしよう…


 いや、どうもいたしません。


 そもそも、彼を好きになったのは、中一の春。


 入学してすぐさまでした。


 ニキビができるくらい、あっという間にです…


 十年以上も好きという言葉しか知らなくて、そもそもみんなどうやって人を好きになっているのか、システムを知りたい、なんなら、恋の手引き本をどこかで売っていないかと、探した日々もありました。


 しかし、どこにも売っておらず…


 わたしは、恋と書いた文字をよくハサミで切り刻んで日々を過ごしていたんです。


 しかし…


 隣の席の田山くんとやらは、入学早々、席につくなり笑顔で

「よろしく」

 って言ってきたのです。


 よろしく?


 何を?


 これから、僕の人生背負ってくださいのよろしく?なんて考えたりもしました。


 しかし、そんなわけなくて、ただ今日からよろしくという意味だったっぽいですね。


 よろしくされたわたしは、よろしくした。


 そんな田山くん、くしゃみがめっちゃいい‼︎


 咳みたいな、わたし好みのいいくしゃみなんですよ。


 そもそも、わたしは…くしゃみがめっちゃ苦手で、ブエックシュン‼︎ってなります。


 一度、口を開けないで頑張ってしてみたら、グブってブタが吠えたんですか?みたいになって、ほんと田山くんのくしゃみは、憧れのくしゃみだったんです‼︎


 声もめっちゃ透き通ってて、好き。


 髪型も、ドンピシャで好き。


 スタイルも、めっちゃいい‼︎


 目も切れ長で、大好き‼︎


 そして、優しいがダントツで好きを占めています‼︎


 グラフでわかりやすく説明は、いたしません。


 だって、もう好き以外ありませんので、グラフだの表だのって、いらないくらい不必要なのです。


 ……


 どうして、いきなりこんな人に巡り合ってしまったのか…


 好きが隙間なく溢れるんです…


 しかし、わたしは好き好き心で大騒ぎしながらも、彼に好きを与える隙を与えませんでした。




 で…






 そのまま、卒業しました。


 さようなら

 田山くん。



 しかし、わたしは田んぼと山を見るたびに、落ち込みます。


 悪魔到来みたいな心になります。


 あの時、どうして気持ちを伝えなかったのか…


 どうして、素直になれなかったのか…


 自分が嫌いになりました。


 嫌い嫌いと自分の心を塗りつぶす日々です。





 そんなとき、偶然バイトが一緒になりました。


 だれとって?


 もちろん田山くんです‼︎



 ああぁあぁぁぁぁぁァア⁉︎


 そんなことってありますか?


 神さまが、今こそチャーン  スっ


 と、言っているような気配すら感じる。


 言っているの?


 それとも、空耳なの?


 ええ、わたしは、空っぽな耳だし、空っぽな身です。


 …


 誰か、背中を押してください。


 トンっ


 ⁉︎


 入り口に立っていたもんで、バイト仲間に軽く押されました。


 あ、ごめん…てか、そこ邪魔だよー、遅刻するよ?って強引に中に押されて入ってしまった。


「あれ?田屋《たや》さん?」


 バレた。


 身バレですよ。


 …


「あー、え?ここでバイト?」

 白々しく、今気づきました感を演じる演者でもないぎこちない、わたし。


 炎上しろ。

 わたし…


 そして、身も心もポロポロに炎症したところで、店長が援助してくれた。


 援助というのか知りませんが、いやむしろ違いますが、新しいさまざまなことを教えてくれた。


 そして、いい情報をくれた。


 バイト仲間で、連絡先交換すると、休みとか交換できるから、してる人もいると。


 強制ではないから、そこのところよろしくだそう。


 いやいや、よろしくよろしくだ!


 新人は、わたし含めて五人いた。


 五人いたら、なにができる?


 鬼ごっこ?


 少なすぎ?


 なら、伝言ゲーム‼︎


 …


 いらないんですよ。


 今は、そんなこと、いらないんです。



 …

 

 

「する?」


 見た目がもう、リーダーになりそうな人が率先して携帯を差し出した。


 わたしももちろん、すぐさま突風がふいたのかってくらいの勢いで、差し出した。


 はやいはやい


 特急列車なみの速さで登録した。



 ゲットだぜ。


 ふふ♡


 思わず嬉しそうに微笑んでしまった。


 …


 それをうっかり田山くんにみられた。


 目がバッチリあってしまった…


 気まず…


 とりま、パーカーで頭を覆った。


 着ます。


 気まずさを着て背負いました。


 これからもわたしは、好きに隙を与えないように心がけて生きます。


 ……


 え?


 せっかく神さまが、ちゃんスくれたのにって?


 わたしは、クレクレおばさんじゃない。


 ただなら全部クレクレじゃないんです。


 クレクレのクラクラ暗くらです。


 気づいたら、朝でした。


 じゃないのよ‼︎


 とにかく、その日はバイトをおぼえるのに必死でした。


 羊じゃありません。


 必死です。


 瀕死でもないですけど、ほぼほぼ瀕死状態では、ありました。


 アァ…


 後悔がチャーンすになると、わたしは、臆病になるんだと知りました。


 知りませんでした。


 わたしが、こんなにもおばさん、いや、おバカさんだったなんて…




 続く。

 

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