表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

異常・終

おはようございます。出目金です。文に関しても、物語に関しても初心者です。

何か至らない点がありましたら遠慮なく伝えてください。

特に物語の構成が不安なので指摘してもらえると喜びます。

どうぞよろしくお願いいたします。

もうずっとダルい。


なんで僕がこんな目に…

─────────────────────────────────────

「最初の授業は、お前らでペアを作って実際に決闘をしてもらう。これはランキングに出ないお前らの個性や能力の詳細を知る機会にもなるだろう。ペアはお前らで勝手に決めろ。私は立会人をする。」


ざわざわ…


今僕らAクラスは闘技場に移動してきている。最初の授業でお互いを知るためとかいう名目らしいが、決闘をさせたいだけだろう。なんでこの学校はそんなに決闘にこだわるんだよ。

僕は…狙われるかなあ。二位だしなぁ。狙われるだろうなぁ。


「なあ、ノアール!」


ダルいなあ。今逃げれば間に合うかな?


「ノアール!聞いてるか?俺とやろうぜ!」


なんだようるさいなあ。


「君は?」


「ルカだよ!さっき自己紹介しただろ?」


そうだったかな。覚えてないや。

まあいい。早めに終わることはいいことだ。


「さっさとやろう。長引くと面倒だ」


「よし!先生!決まりました!」


「もうか?早いな。じゃそこに向かい合え。開始は私が言う」


決闘のルールは、相手が降参と言うか、場外に出る、戦闘不能になる、意識を失う、その時まで続く。攻撃手段は何でもよく、勝てばいい。


「準備はいいな!開始!」


本当に面倒だ。さっさと決めてしまおう。

そういえば実戦で使うのは初めてだな。


対象はルカの”体の自由”。時間は…三十分くらいでいいか。早く無詠唱で使えるようになりたいなぁ。


…発動


消去デリート


「炎…」バタッ


「はぁ⁉」


いちいち驚くなよ。めんどくさいなぁ。


「先生、早く」


「あ、あぁ。勝者、ノアール・ヴェイル!」


はぁ、ダルい。

─────────────────────────────────────

ノアール・ヴェイル。闇属性魔法使いのクリムゾン・パクトのラスボスだ。シナリオではあいつも最初はBクラスのはず、だった。俺がAクラスに入ったからか?何かがおかしい。何らかの手段で”ルカ”に目をつけていたのか?ともかく、シナリオが歪んでいる。これは大変由々しき事態だ。このままでは俺がこの世界で最強になれることも保証されないことになってしまう。

今この段階でやつを倒さなければならない。でなければ、俺の輝かしい第二の人生が台無しに!

それだけは阻止しなければならない!俺の幸せのために!負けてもらうぞノアール・ヴェイル!


「さっさとやろう。長引くと面倒だ」


「よし!先生!決まりました!」


長引くと面倒…舐めているのか?俺はこのゲームの主人公!ルカだぞ!

この器に加えて、入学前に一番効率的な鍛え方をしたんだ。序盤のお前に負けるわけないだろう!


「もうか?早いな。じゃそこに向かい合え。開始は私が言う」


しかし、俺は在学中にハーレムを築かなくてはいけない。女の子たちにかっこいいところを見せるため、全力で潰さなくてはならない。それにあいつは後のラスボス。油断はできない。最初はデバフ読みで自己強化をかけて…


「開始!」


消去デリート


?知らない魔法だ。警戒しておこう。しかし、その魔法も闇属性なのか?


「炎…」バタッ


…何が起きた?体が動かせない。意識はある。


「はぁ⁉」


先生すら驚いている。毒か?何か仕組まれたのか?

…そうだ!そうに違いない!あいつは何かしらの汚い手段で俺を負かそうとしたんだ。…でも、どうやって?あいつの属性は闇じゃないのか?…なんにせよ、俺が負けるわけねえ!おかしい!


「先生、早く」


「あ、あぁ。勝者、ノアール・ヴェイル!」


先生!気づいてくれ!俺は嵌められたんだ!


「誰か運んで行ってやれ」


「私行きます!」


「よし。運んだらすぐ帰って来いよ」


フィオナ!そうだ。フィオナもAクラスに入ったんだ。ここも原作と違うが、俺に影響されたんだろう。そんなことより、フィオナなら俺のことを信じてくれているはず!

フィオナ!お前ならわかってくれるはずだ!


「…」


フィオナ…?

─────────────────────────────────────

「あ、あぁ。勝者、ノアール・ヴェイル!」


…何が起こったの?

ノアール君が一言、でりーと?って口にした途端、ルカが倒れちゃった。そういえば、自己紹介の時に彼の属性を聞いていなかった。これが彼の属性魔法なのかな。後で聞いてみよう。


「誰か運んで行ってやれ」


そうだ。ルカを保健室に連れて行かないと。ルカはずっと動かないし。


「私行きます!」


「よし。運んだらすぐ帰って来いよ」


魔法騎士学校に入学する半年前、ルカは突然「強くなる!」とか言ってよくわからない修行?みたいなものをやり始めた。効果は知らないけど、自身満々だったから効果はあるんだろうけど。


私も彼に触発されて勉強を始めた。魔法の基本は知識をつけること。簡単なことは本になったりしているけど、本なんて高くて買えたもんじゃない。独学でやるしかなかった。私の属性は音属性。お母さんから教えてもらったけど、こまかく言えば風に近いんだそう。空気の振動を操ることができる。私の音属性は例外魔法で、教えてくれる人なんてめったにいない。ある程度まで成長させたとは思うけど、まさかAクラスに入れるなんて思わなかった。


卒業までに到達できればいいなと思っていたけど、目標が変わってしまった。一年間、卒業までAクラスに在籍すること。私なんかにできるかなあ。


ノアール君みたいなすごい子がほかにもいるんなら、難しいかな…


ルカも負けちゃうくらいだし。私もあんな感じに強くなりたいな。


「」


ルカはずっとしゃべらないし。どうしたんだろう。目が開いてるのがちょっと怖いな。

─────────────────────────────────────

早めに終わってよかった。あいつが発動しようとした魔法、なかなか面倒そうだったからな。


当主様に引き取られて研究を始めて三年ほどたったかな?もう忘れちゃったな。

僕の魔法はクロエの助けもあってほとんど解明された。ま、手伝ってもらったのは最後だけなんだけど。


僕の魔法を発動すると、”無”状態を付与する。”無”状態を付与されると、触れること、見ることができなくなる。解除されると、元の状態に戻る。運動するものに付与した場合、解除するまでに運動した距離まで移動して触れ、見えるようになる。地面に触れなくなるのではないかと思うが、無状態を反発する状態、”反無”状態を付与できるようになった。これに関しては仕組みがよくわかっていないし、”無”属性魔法の範疇を超えているのではないかとも思うが、できてしまったので仕方がない。


”無”状態には付与制限があり、今のところは…十個までだったかな。”反無”状態も同じくで、僕は基本的に地面、木だとかの”地形”に付与している。


付与するものとしては、僕が認識できるもの。ルカを倒した時のように、体の”自由”に”無”状態を付与することもできる。


消費魔力は付与するもののイメージによる。認識しずらく大雑把になるほど多くなる。が、正直何でもできる。

僕には常に”無”状態を付与しているものがある。それは僕の魔法使用による”消費魔力”だ。これによって僕は雑に魔法を使っても魔力が尽きることがない。それはありなのかとも思ってしまうが。


…それにしたって強いな。


雑に使っても強い魔法属性というものは、使い手を慢心させる。この学校でもそんなしょうもない理由で退学になっていく間抜けがいると聞いたことがある。僕はそんなのになることはないだろうが。


…だが、万一もある。気を付けておこう。己の力に慢心して研鑽をやめたとき、それが僕の終わりだ。


そうだ。そういえばみんなが無属性魔法を使わない理由、ほんとにわからなくなってきたな。家にある書庫に入る許可をもらった時、僕は真っ先に無属性魔法の本を探した。誰でも使えるもんだからたくさんあるのかなとか思っていたけど、実際には一冊しかなかった。


その本はかなり古く、かなり昔のことが書いてあった。昔では魔法の主流は無属性魔法で、むしろ少ないのは属性魔法だったという。


いつこれが逆になったんだろう。興味は尽きないが、今では知ることはできないだろう。


今はとりあえず、仮眠をとろう。昨日は少し夜更かししすぎた。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

物語の矛盾や辻褄が合わないところがあればご一報ください。

できる限りミスはないようにしていますが、どうかよろしくお願いします。

次回も楽しんでいただけるよう全力で執筆させていただきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ