表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/484

封印守護者の悲願

「封印ダンジョンの制覇…。封印守護者の悲願」


僕はボソっと言葉を漏らす。その言葉を聞いてシンギ()の目が驚愕して見開いた。

封印の守護者、封印ダンジョンの秘密か。Aランク冒険者にならないと教えてくれないってウォータール公爵家で言われたな。


僕はゆっくりと口を開いた。


「僕はウォータール公爵家の宗主から封印ダンジョンの制覇を頼まれております。Aランク冒険者になった時にその理由を話してくれると言う事でした」


考える様子でシンギ()は言葉を発した。


「ウォータール公爵家宗主のセフェム・ウォータールが封印ダンジョンの制覇を依頼する!?そこまでなのか…」


数秒考えていたシンギ()が質問してきた。


「教えて欲しい。アキ殿が使う蒼炎の魔法とはそれほど凄いものなのか?」


「自分でいうのもなんですが桁違いの破壊力があります。危なくてダンジョン外では使えないですから」


その言葉を聞いたシンギ()は目を閉じた。数秒ほど経ち大きく息を吐き出した。

僕の目を見て喋り出す。


「分かった。こちらの要望は取り下げる。今のままで良い。ただ一つお願いがある。アキ殿にはAランク冒険者になって封印ダンジョンを制覇してもらいたい。その為ならファイアール公爵家が全力でサポートさせてもらう。頼みを聞いてもらえないか」


「そう言われてもすぐにはできませんし、しっかりとした約束はできません。Bランクダンジョンは危ないですから」


「時間はいくらかかろうと問題ない。私もアキ殿にかけてみる事にする。よろしく頼む」


話が急展開過ぎて頭がついてこない。まぁ期限を区切られたわけではないから良いか。


「私は来年から王都の魔法学校に通おうと思っております。ダンジョン活動もセーブするようになりますので、その辺はご了承お願いします」


「それで問題ない。本当によろしく頼む。それなら今日の話し合いはこれで終わりだな。ファイアール公爵家は今後こちらからアキ殿に干渉する事はない。ただしアキ殿がファイアール公爵家に力を貸して欲しい時は全力でサポートさせてもらう。以上だな」


シンギ()は立ち上がり、僕の前に右手を差し出した。僕はその手を握り返して握手をした。

シンギ()の顔はなぜか憑き物が取れたような顔だった。


ギルド長にお礼を言い冒険者ギルドを後にした。

懸案だったファイアール公爵家との話し合いも恙無く終わった。それは安心した。


封印ダンジョンの制覇と封印守護者の悲願。

いったい何があるのだろう。急に態度を変えた父親。

Aランク冒険者にならないと分からないのか?少し本腰を入れてダンジョン制覇を目指してみようかな。


その後2日間、ミカとボムズ観光を楽しんだ。地元であっても今までお金がなかったから行った事のないところばかりだった。

住んでいた時は気が付かなかったけど、結構良い街なんだな。


アクロに出発する日に冒険者ギルドに挨拶に行った。残念な事にインデルさんはいなかったが、よろしく伝えてくださいと言って出てきた。


アクロまでの10日間。ずっとミカと肌を合わせた。ボムズ遠征を越えて、ミカとの関係性が大きく変わったのを感じた。

星をいただけると励みになります。面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
集英社ダッシュエックス文庫より
第1巻が発売中
▼▼▼クリック▼▼▼
ジョージは魔法の使い方を間違っていた!? ~ダンジョン調査から始まる波乱万丈の人生~
html>



― 新着の感想 ―
[一言] 爛れた関係になるのは否定しない。が、溺れるな。
[気になる点] 実家からの支援なんか断って関係を完全に絶つのが 採るべき道のような。
[気になる点] もっとざまあ展開が欲しかったわ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ