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念願のBランク冒険者

お昼前に予定のC級魔石を集めた。これでBランク冒険者になれる。感慨深いなぁ。


帰宅するとナギさんが喜んでくれた。自分の努力の結果を他人が喜んでくれると嬉しいものなんだな。実家では一人だったから初めての経験だった。


ミカとナギさんと一緒に冒険者ギルドに行く。冒険者ギルドに入るとそこにいたギルド職員、冒険者が全員立ち上がって拍手をしてくれた。

とても恥ずかしいがそれ以上に嬉しかった。僕は頭を何度も下げ、いつもの買い取りの個室に入る。


ナギさんに今日の魔石と僕のギルドカードを渡す。

微笑みを浮かべながらナギさんはそれを受け取り処理をしに部屋を出ていった。


先程のギルドに入った時の拍手を改めて思い出していた。本当に家出してきて良かった。家出しなかったら味わえなかった感動だ。


しばらくするとナギさんが帰ってきた。新しいギルドカードと共に。


新しいギルドカードは黄金製だった。Aランク冒険者とBランク冒険者は黄金製とのこと。

受け取った時にやっとBランク冒険者になったんだと実感できた。


Bランク冒険者の説明は時間がかかると言うことで明日おこなうことになった。ギルド長が行わなければならない規則だそうだ。


お昼前だがこのままBランク冒険者昇格パーティーをギルドに併設されている食事処で開催してくれるとのこと。


Bランク冒険者は10年に1人出るか出ないかくらいだ。アクロ支部ではここ30年は出ていなかったとのこと。ギルド職員も仕事をぜんぶ止めてパーティーに参加するそうだ。


僕は12歳なのでジュースをついでもらった。

壇が作られていてその壇上でギルド長が何か喋っているがだれも聞いていない。皆んな既に興奮して雑談している。

ギルド長も諦めて壇上に僕を呼んだ。

その時騒がしかったフロアが静かになり、視線は全て僕を向けられていた。


「ほれ!挨拶と乾杯やれ!」


いきなり言われた僕は焦ってしまった。

息を一つ吐き、気持ちを落ち着かせて口を開いた。


「まずは自己紹介をさせていただきます。僕はアキ・ファイアールと言います。産まれはリンカイ王国南方守護地域の中央都市ボムズになります。お気づきかと思いますがファイアール公爵の長男です」


シーンっとなったホールを見渡し話を続ける。


「まぁこの髪色でしたから出来損ないの子供としていないものとして扱われてきました。故あって家出してきました。アクロに来まして素晴らしい縁に恵まれ、本日Bランク冒険者になれました。これは一人では出来なかったことだと思います。本当にありがとうございました。またこれからもよろしくお願いします。それでは皆様楽しい時を一緒に過ごしましょう。乾杯!!」


乾杯が終わると昼間だというのに皆んなアルコールを飲んでいる。これは凄いなぁ。僕も早くお酒が飲める歳になりたいもんだ。


祝ってくれるたくさんの人に囲まれて幸せを感じたパーティーだった。

ミカとナギさんは夕方までずっとお酒を飲んでいた。飲み過ぎだね。そろそろ退場かな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 頻繁に現在のステータスを挟みすぎて見るのやめました… 文字数稼ぎなのかな…話は面白いのに頻繁に挟まれると読む気無くしちゃいます…
[良い点] とっさに演説乞われてすぐにベラベラ喋れるってすごいなぁ 僕には無理だわ >ギルド職員、冒険者が全員立ち上がって拍手をしてくれた 思ったより職員や冒険者に慕われていたんだな 子供が自分を…
[良い点] 一気に読み進めました!楽しいです!ありがとう! [気になる点] >「まずは自己紹介をさせていただきます。僕はアキ・ファイアールと言います。産まれはリンカイ王国南方守護地域の中央都市ボムズに…
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