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第61話 それぞれのボムズ生活【前半ミカ・後半シズカ視点】

【第59話〜第60話のミカの視点】


 最近は火宮のダンジョンの探索を進めている。問題がないため、ダンジョン攻略をする事になった。

 火宮のダンジョンでなら、上手くやれば蒼炎の魔法を使わなくても攻略できるかもしれない。

 私はいつに無く気合いが入っているのを感じた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 ボス戦のイフリートは力と速さは凄かった。

 たぶんこの速さでは蒼炎の魔法を当てるのは困難だろう。

 私がやられたらアキくんが危ない。

 負けるわけにはいかない。

 しかしながらこのボスイフリートは好戦的過ぎる。そして動きが直線的だ。

 案の定、()れたところをカウンターを決めて倒せす事に成功する。

 私はアキくんの奴隷として、役に立つ事ができてホッとした。


 この戦いの後に、アキくんが剣術の訓練をすると高らかに宣言した。

 どうやら近接戦闘を磨きたいようだ。アキくんには蒼炎の魔法があるから、充分戦力なのにね。

 それでもアキくんと剣術の訓練ができると思ったら嬉しくなって笑顔が出てしまう。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 火宮のダンジョン攻略後、アキくんは受験勉強と剣術の鍛錬をしている。

 私は軽い鍛錬の後は、ゆっくりと過ごす事ができた。


 そして私達はアキくんの入学試験のために余裕を持って王都へ移動した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


【第55話〜第60話のシズカの視点】


 意気込んで望んだ新年祝賀パーティーだったが、予想していた結末とは違い過ぎていた。

 それでも立ち止まっているわけにはいかない。


 もう自分の心に気が付いている。私は幼い頃からアキに魅かれていたことに……。

 しかし幼い頃には戻れない。取り返しのつかない事をアキにはしてきた。それがたとえ幼い心の歪んだ愛情だとしても許されるものではない。


 アキの事は諦めよう。なんどもそう言い聞かせた。きしむ心に気づかないふりをするしかない。


 それでも幼い自分が憧れた水色の髪色の魔法をこの目で確かめたい。そうしなければ余りにも寂しい。それを確認したら心の踏ん切りがつけられそうな予感がする。そして新しい恋を探すんだ。


 その為にはアキと接触しなければならない。ボムズにいるうちに接触できれば良いけど……。

 アキとファイアール公爵家との会合でアキは王都の魔法学校に通うつもりと言っていた。

 私は王都の魔法学校に行くかどうか悩んでいたが、アキを追いかけてみよう。

 父親には反対されたが、何とか説得できた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 受験勉強の合間に、雇っている情報屋からはアキの近況が伝わってくる。

 最近は火宮のダンジョンの攻略を進めているようだ。

 火宮のダンジョンはBランクモンスターの火の精霊のイフリートが出現する。

 はっきり言って火の属性の人間が攻略しようなんて考えない。それをやろうとしているのが既に規格外なのかもしれないけど。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 2月に入ってから驚くべき報告が上がってきた。アキが火宮のダンジョンを攻略したと。

 まさか攻略するにしても、こんなに早くできるとは考えていなかった。これも蒼炎の魔法の力なのだろうか?

 私はその報告を聞いて、是が非でも王都の魔法学校に受からなければならないと身が引き締まった。

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