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第28話 海水浴

 ベルクがボムズまで戻って対応を考えてアクロまで使者がくるまで20日以上かかるなぁ。

 暇だし一度Bランクダンジョンの水宮ダンジョンに入ってみるかな。


 えーと、水宮ダンジョンは主にみずちが出現。こいつは竜みたいなもん。15メトルを超える体長で口から切れ味鋭い水流と硬い尻尾の叩き付けと巻き付きだっけか。


 15メトルの体長なら【鳳凰の杖】の蒼炎で討伐できるだろ。口からの水流か。ミカの魔法の【障壁】で抑えられるかな?【昇龍の盾】ならどうだろう?なんなら防御力の強い盾の購入も考えるか。


 やっぱり強力な遠距離攻撃がある敵は怖いな。こちらが先制出来れば良いけど。さすがに多頭数では出没しないよね。


 なんとなく考えていたらナギさんがお使いから帰宅した。手を団扇にしてあおいでいる。


「だいぶ暑い季節になってきたわねぇ」


 ナギさんの何気ない一言に僕は閃いた!


「みんなで海行こう!」


「どうしたの?唐突ねぇ」


「せっかく海が近くにあるのに海水浴してないよ。僕がいたボムズは内陸だから、海水浴した事ないんだよね」


 リビングにいたミカも僕たちの会話に入る。


「良いわね、海水浴。私は学生時代に友達と行ってたかしら」


「あらミカさんも乗り気ですか。それならウォータール公爵家に聞いてみましょうか。ウォータール公爵家はプライベートビーチを所有してます。アキさんの名前なら借りられると思いますよ」


 凄い楽しみになってきた。せっかくだからギルド長や他の職員なんかも誘ってみるか。


 軽い気持ちで言ったことが気が付けば大きな事になることがある。まだ僕はBランク冒険者の影響力というものがわかっていなかった。


 ナギさんは速攻でギルド長にこの案件を持ち込んでウォータール公爵家所有のプライベートビーチを借り受けてきた。


 またその日は冒険者ギルドを1日閉める事になりウォータール公爵家と冒険者ギルド合同での海水浴が決定した。催しとしてはスイカ割りや早食い大会、ビーチフラッグ、ビーチバレー、バーベキューなどが行われることになった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 当日は快晴で絶好の海水浴日和となった。


 ミカは白いビキニにパーカーを着ている。ナギさんは青と白のストライプ柄のセパレートタイプの水着だった。やっぱり女性の水着は華やかだね。


 ギルド長はガタイの良い身体に黒のブーメランパンツだった。肉体美に自信があるのかな?

 冒険者の参加者も多いため結構傷だらけの人が歩いている。


 初めてやったスイカ割りはとても楽しかった。

 またビーチフラッグ大会は高レベルの身体能力を活かして僕とミカが決勝で当たった。

 本気でやったけどミカが優勝した。少し悔しかったけど笑顔のミカが見れたから良いか。


 ふんだんな海の幸やお肉などの高級食材は全てウォータール公爵家で用意してもらった。


 バーベキューでお腹がいっぱいになった僕は浮き輪を使って海の上を漂っていた。

 のんびりしていると僕のところまでミカが泳いできた。


「アキくんはもしかしたら泳げないのかな?」


 ミカが悪い笑顔で僕に話しかけてくる。

 暑い日差しなのに背中に寒気が襲う。ダンジョンでも味わった事のない恐怖を感じた。僕は内陸育ちだ。泳いだ事なんてない。浮き輪は僕の生命線だ。


「大丈夫よ、浮き輪なんかに頼っているからダメなのよ。案外簡単に泳げるから」


 色白のミカなのにブラックミカとなって僕から浮き輪を奪おうとする。

 僕の抵抗はミカの素早い手の動きによって簡単に防がれた。

 無理矢理浮き輪を奪われた僕は慌ててしまった。我武者羅に何かに捕まろうとする。


「アキくん。落ち着けば大丈夫よ」


 そうミカが言った瞬間、僕の手はミカの胸のビキニを掴んでいた。まばゆい光がミカの肌の白さを際立たせる。大き過ぎず、小さ過ぎない胸。その先端は桜色をしていた。

 僕はミカにビンタをされ海の底に落ちていった。


 結局僕は溺れてしまったけど、無駄に高いHPのせいか特に問題はなかった。


 陽が落ちてから最後に花火をやった。皆んな笑顔だ。

 ボムズでの1人の日々を思い出し、アクロに来て本当に良かったと思えた1日だった。

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