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蒼炎の魔術師 〜冒険への飛翔〜  作者: 葉暮銀
王都センタール
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トウイとシズカ

朝に剣術の鍛錬をしている。

あれから僕は火宮のダンジョンのボスイフリート戦みたいな感覚には全くなれなかった。

あれは集中力が極限まで高まったからなのだろうか?

あの剣術がいつでも使えれば無敵なのになぁ。

それでもミカとの模擬戦で5回に1回は勝てるようになってきている。

実は夢の中に蒼炎が人影になって現れる時がある。

夢の中で蒼炎は剣術の相手をしてくれる。

蒼炎の体捌きや剣の振りが素晴らしい。

夢なのに僕は全然敵わない。

蒼炎の魂が剣術を覚えているのだろうか?

蒼炎の真似をするだけで剣術のレベルが上がっていく感じを受けている。


蒼炎の魔法のコントロールはだいぶできるようになっている。

蒼炎の魔法を外で撃っても半径50セチル程度まで小さくできるようになった。

今度、王国魔法管理部部長のケーキ・ウォーターズさんが、実際に蒼炎の魔法がコントロールできているか確認にくる。

その結果によって僕の王国内でのダンジョン外での蒼炎の使用が解除される可能性がある。

解除されればクラスの皆んなと魔法実技の授業に参加できると喜んだ。

しかし王都魔法学校の二回生の魔法実技の授業は対人戦の授業になるため、やはり参加は不可能と言われた。


学校が始まったある日、トウイとシズカが家に遊びに来た。

Aランク冒険者昇格のお祝いでケーキを買ってきてくれた。

ケーキくれる人、良い人。間違いない。


トウイとシズカは正式に付き合う事になったそうだ。

2人は今、夫婦の冒険者と4人でパーティを組んでいる。

冒険者の間では、火属性の魔法を使う2人は【双槍の炎】と言われている。

どちらもファイアーランス使うからね。

シズカは最近、本当に明るくなり、刺々しい感じが無くなった。

他人の事を気にかけるようにもなり、嫌な思いをする事が少なくなった。

トウイとのダンジョン活動と弟のガンギとの婚約解消が良い影響を与えたのだろうと思っている。

小さい頃から結婚する人が自分だけ決まっている事に対して不満が溜まっていたのだろう。

今はトウイと恋愛中。

見てるこちらが恥ずかしくなる。

シズカが惚気る。


「あの時、トウイが私を庇ってくれて助かったわ。本当に危なかったから」


トウイが満更でもない顔で口を開く。


「いや、あの時は必死だったからね。シズカに怪我が無くてホッとしたよ」


「あれは勇気が無いとできない行動よ。トウイとダンジョン活動できて、私幸運だわ」


うーん。僕の家で惚気ないで欲しい。

でもケーキに罪は無い。美味しくいただくとしよう。

ケーキくれる人、良い人。だからトウイとシズカは良い人だ。


10月と11月は朝の鍛錬、学校生活、蒼炎の魔法の実験、ミカとの王都探索、トウイやシズカとの交流。

毎日が充実していた。

12月に入り、王都はだいぶ寒くなってきた。


【12月16日】

ボムズに向けて僕らの冒険者パーティは王都を出発した。

いつもと変わらないヴィア主任とサイドさんの掛け合いを楽しみながら馬車はボムズに向かう。

果たして封印のダンジョンでの神獣の試練とはどんなものなのか?

ワクワク感が9割、不安感が1割くらい。


【12月22日】

ボムズの北門を通り冒険者ギルド前に到着した。

ギルド長室でギルド長のインデルさんに挨拶をする。


「遂にAランク冒険者になったか。冒険者ギルドとしても本当に嬉しいぞ。ファイアール公爵家からも君たちが来たらすぐに知らせてくれと言われている。たぶん、明日には面会要請があると思う」


「皆んなに助けられてAランク冒険者になれました。封印のダンジョンの説明をファイアール公爵から受けてみようと思います」


「家と専属職員はいつも通りだ。まぁゆっくりしていってくれ」


その時、眼鏡をかけた細身のインテリ風の30歳くらいの女性がギルド長室に入ってきた。

リーザさんだ。

彼女の料理は美味しいからな。仕事も有能だし安心だ。


「アキ様、この度はAランク冒険者に昇格おめでとうございます。ボムズの専属職員として誇らしいです」


「ありがとうございます。今回もお世話になります。よろしくお願いします」


「それでは早速、家に行きましょうか。ファイアール公爵家にはアキ様達がボムズに来た連絡をしておきました」


その後、いつもの一軒家に行き、リビングでゆっくりする。

夕方にファイアール公爵家から連絡があり、明日の午前中にファイアール公爵家の屋敷で面会の運びになった。

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