オークダンジョンボス部屋
冒険者ギルドの情報ではオークダンジョンの最終ボスはオークキング。通常のオークの1.5倍の大きさがあり、金属製の鎧を装備している。
またオークロードとオークソルジャーが数体一緒にいるとのこと。
「アキくんは部屋に入ったらオークキングに向けて蒼炎を撃ち込んでね。私は近寄ってくる敵がいたら盾で守るから」
そうミカは言ってカイトシールドを触る。
「分かった。まずはオークキング、その後に周りのオーク連中だね」
「扉は私が開けるから準備は良い?」
「問題無い。よし行こう!」
扉を開けるとモンスターハウスと同じくらいの部屋の大きさ。1番奥に一際大きなオークがいた。金属製の鎧と大きなバスターソードを装備している。あれがオークキングか。
周辺には合わせて10匹ほどのオークソルジャーとオークロードがいる。
【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】
速攻で蒼炎をオークキング目掛けて撃ち込む。
こちらに気付いていないオークキングの脇腹に蒼炎がぶち当たる。当たった箇所から蒼い光が広がりその周辺は白から赤に変わっていく。
いつもどおりの光景。直接蒼炎に当たったオークキングは白い灰に変わり、金属装備は液体に変わった。比較的近くにいたオークソルジャーとオークロードも黒焦げになって崩れ落ちた。
奇襲を受けたオークの集団は何が起こったか理解できてないようで慌てている。
僕は落ち着いて生きている残りのオークの集団に蒼炎を2回撃ち込む。白い灰と黒焦げのオークだったものだけが残った。
周囲の温度は一瞬上がるがダンジョンがエネルギーを吸収し通常の温度に戻る。
10秒程するとオークキングがいた場所にひと回り大きな魔石と宝箱が現れた。
「これがD級魔石かぁ」
「魔石の級が一つ上がると価値が10倍になるからね。それでE級魔石10個分ね」
「宝箱は初めてだから緊張するなぁ」
「E級ダンジョンのボスの宝箱はお金しか入っていないそうだから緊張することないんじゃ無い?」
「ミカは冒険者の喜びを分かっていないよ!ダンジョンの奥深くにいるダンジョンボス!激闘の末に逆転で討伐に成功!そこに現れる宝箱!伝説の武器の封印が今開かれる!」
「はいはい。激闘ってなんなの。あれは殺戮って言うのよ。ここの宝箱に伝説の武器は無いからね。早く宝箱開けて帰るわよ」
冷静にミカに返されて大人しく宝箱を開ける。ミラにして200,000ほどの金貨とダンジョン制覇を証明するメダルも入っていた。
ダンジョン制覇のメダルを冒険者ギルドに提出すると冒険者カードにダンジョン制覇の記録が記載されるようになる。
「金策にはE級ダンジョンのボスの宝箱は効率が良いかな?」
「そうね。でもここまで来るのに結構時間がかかるし、ボスが復活するまで半日はかかるから待つのも面倒じゃない」
「そうだね。やっぱりE級ダンジョンはもう良いかな。それにしても金属製の鎧も蒼炎には関係無かったね」
「まぁ予想どおりだったわね。私は今日も何もしてないわ」
「ミカは次のダンジョンから活躍するよ」
「まぁそうね。取り敢えず帰りましょうか」
僕達はオークソルジャーとオークロードの魔石を拾いボス部屋をあとにした。
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