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蒼炎の魔術師 〜冒険への飛翔〜  作者: 葉暮銀
王都センタール
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徹夜明けの教室

徹夜明けでの学校。さすがに眠い。

ホームルームが始まる前に少し教室で寝ようかなっと思って教室に行った。

扉を開け「おはよう!」と言うと近くのクラスメイトから「おはよう」と返される。


僕はクラスで仲の良い友達がいない。

赤のAクラスは当然殆どがボムズ出身だ。

入学時には半数くらいの顔を知っていた。

同い年で出身地が一緒でも、僕は特殊な環境で育ってきた。

クラスメイトの半数は、今までずっと馬鹿にしていた奴が、魔法難関校でクラスメイトになったことに戸惑っている。

皆んな距離感を掴みきれずにいる感じだ。

挨拶をすれば返してくれるが、雑談を交わすような人はいない。

僕は馬鹿にしているつもりはないのだが同年齢の人がとても幼く感じてしまう時がある。

僕が年寄りなのかもしれない。

本を読み過ぎて生きてきた弊害なのかな?

ヴィア主任にも以前歪だって言われたしな。


王都魔法学校の授業の半数の時間が魔法実技の授業なのも友達ができない要因かも知れない。

僕は魔法実技の授業を全てヴィア主任の管轄でやっている。

その為、毎日午前中はクラスメイトと別行動になる。

またこのクラスの魔法実技の担当教師は担任のシベリーさんである。

厳しくて有名なシベリーさん。

そのシベリーさんの魔法実技の授業を一緒に受けるクラスメイト達は団結力が強くなっているようだ。

僕はシベリーさんの授業を受けていないため、無意識下で皆んなから仲間と認められていないのだろう。

少しだけ寂しいがいじめられている訳でも無視されている訳でもない。今後、ゆっくり仲良くなれれば良いと思っている。


自分の席に向かった。

そして仮眠を取るのを諦めた。

唯一僕に話しかけてくるクラスメイトがいた。

シズカである。

シズカは完全な実力主義者。

強い人が正義であると思っている。

また異常なまでに好奇心が強い。

また最近気が付いたが自己中心的な一面もある。

相手をするには徹夜明けには厳しい。

シズカは僕が席に座るとすぐに近寄ってきた。

ホームルームが始まるまでの時間、シズカからは一緒にダンジョンに行こうとずっと言われ続けていた。

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