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蒼炎の魔術師 〜冒険への飛翔〜  作者: 葉暮銀
王都センタール
232/484

すすり泣くミカ

家に入りミカと話し合った。

出頭要請を冒険者ギルド本部から言われて取り下げたギルド長のビングス・エアード。

僕たちの家に襲撃をかけてくる可能性は上がっている。

明日には冒険者ギルド本部から冒険者ギルドセンタール支部に強制立ち入り検査が入る。

立ち入り検査後、ビングス・エアードが拘束されるようならば襲撃の可能性が一番高いのは今日になりそうだ。


宿に泊まる事も考えてミカに話したが、ミカは「襲撃が来るなら早く来て欲しい」と言った。

早く安全になったほうが良いと言って自宅で寝る事になった。

ミカは庭に出て充分に刀が振れるスペースがあれば、10人くらいの賊なら問題無いと言っていたが僕は20人でもいけると思った。


ミカは今夜が一番危ないから朝まで警戒して起きていると言った。装備もフル装備だ。

明日の学校で寝るから気にしないようにとミカは言ったが、僕も今日一日はフル装備で仮眠で過ごす事にした。

いつでも庭に飛び出せる僕の部屋に2人で過ごす予定だ。

家の中が明るいと襲撃をやめる可能性がある為、魔道具の光を全部消した。暗闇に目を慣らす効果もある。

僕は仮眠のため横に成らず壁に寄りかかって座った。

4月末だが夜は冷える。毛布に包まり目をつぶった。

ミカは1メトルくらい離れたところで僕と同じように壁に寄りかかって座り、毛布に包まっていた。


うとうとしていると、ミカがいた辺りからミカが動いている気配がする。

ミカが僕のすぐ横に座る気配がした。

僕が使っていた毛布に入ってくる。

僕はまだ夢うつつだった。

横からミカの匂いが香ってきた。

心が安らぐ。とても気持ちが良い。

そんな気持ちでいるとすすり泣く音が聞こえてきた。

ミカが泣いてる?

僕の意識が急速に高まる。

でも何かミカに声をかけるのを躊躇してしまう自分がいた。

横ではミカがすすり泣きながら微かな声を出した。


「アキくん、ごめんね。本当にごめんね」


その言葉を聞きながら僕の腕はミカを抱き締めることはなかった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] なんで謝ってるんや…不穏やな
[一言] ミカのメンヘラ具合がなかなかに。リアルといえばリアル。メンヘラ女子は沼のようだからな。うまくいけばいいが。
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