ミカの情報収集
僕は気が気でなくてリビングでウロウロしながら待っていた。
それを見ていたユリさんが落ち着くようにとお茶を入れてくれた。
ユリさんもミカの帰宅を待っていると言ったが寝るように頼んだ。
面倒事になるかもしれないしね。
ミカが帰ってきたのは日が変わってからだった。
ミカの顔を見た時、ホッとした。
ミカが情報収集について報告を始めた。
「まずは冒険者ギルドの近くの定食屋でご飯を食べてた年配の冒険者に話を聞いたの。冒険者ギルドの職員の関係とかね。わかった事はギルド長は1年ほど前に王国財務部から王都センタール支部のギルド長になったみたい。やり手って言う人もいるけど、結構強引な事もするから敵も多いって。冒険者ギルドの職員の中はギルド長側と反ギルド長側に分かれているみたい。情報をくれた冒険者にお金を少し渡して、反ギルド長側の職員を隠れて1人呼んでくるように頼んだの。その人の仕事が終わるのを待って飲み屋で話を聞いたわ」
そこでミカは水を飲んだ。少しアルコールが入っているみたい。
「それでその職員は私たちが任意出頭になっていることすら知らなかったわ。そのかわりの話として、ギルド長は王国財務部に返り咲きたくて、お金を王国財務部周辺にばら撒いている。そのお金は冒険者ギルドの経理を誤魔化して捻出しているに違いないって言うんだけど証拠はないみたい。まぁわたしが思うに、もともと王国財務部の人なら、帳簿の誤魔化しも上手いでしょうね。話がそれたけどまず明日は今日情報をくれたギルド職員が呼べる反ギルド長側の人間で1番上の役職を連れてくるように頼んだの。それはたぶん何とかなったわ。これは明日の昼間ね。その人からも情報を得られない場合にはギルド長側の側近を裏切らせる方法しかないわね。お金が相当に必要になるでしょうけど」
ミカの話を聞いて凄いなぁって素直に思った。12歳の僕にはできない芸当だ。
ミカは明日の学校の従者を休んで情報収集に行くことに決まった。
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