必要になったら逃げるべき
パメラが帰宅してからユリさんがずっと謝っていた。特に問題ないと伝えるがユリさんは気を使っているようだ。
ミカと今後の事について話し合う。
ミカが言った。
「何の情報も無いまま、のこのこ冒険者ギルドに行くのは不味いと思うわ」
「そうは言ってもどうやって情報を得るのか、見当もつかないよ」
「たぶん何とかなると思うのよね。お金をかければ何とかなるかな」
お金かぁ。でもどうなんだろ?目立たないかな?
ミカに聞く。
「でも僕たちが情報を集めていると気付いたら危なくない?」
「うーん。その危険性はあるけど、そこもやりようかな。ツテがないのが厳しいわね。最悪ここ王都から逃げることも必要になるかも」
逃げることは負けじゃないからね。僕は家出経験者だから。
よし腹がすわった。
「やれるだけやってみようか?それでダメなら街を移動しよう」
「分かったわ。それじゃ取り敢えず冒険者ギルド近くの飲食店や飲み屋で情報収集してきます。お金は使うからね」
「ミカ1人で大丈夫?2人で行こうか?」
「さすがに飲み屋ではアキくんは目立ち過ぎです。水色の髪色もそうです。私は黒髪ですから平民の黒っぽい茶色に紛れるんですよ。それに私は奴隷です。若い女性の奴隷に手を出す冒険者はバカくらいです。権力者の奴隷の場合がありますから」
「それなら王都の冒険者ギルドで絡んできた冒険者達は大バカなんだね」
「そうですね。まずは安心していただいて大丈夫です。装備は目立たないものにしてから行きます。それに奴隷の証明のチョーカーも目立たない色に変えますね」
そう言ってミカは武器屋で量販品の装備を見繕い、チョーカーは一般的に使われている黒に変えた。そして冒険者ギルドの近くの店に向かった。
僕はそれを家で待つだけだった。
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