かけられる期待
「陛下、今、ウルフ・リンカイ初代国王の名前が出てきました。本当にウルフ・リンカイ初代国王がその古の契約に関わっているのですか?」
僕の問いに平坦な口調で陛下は返す
「なんだお前はウルフ・リンカイを存在しなかったと言うとんでもない説を信じているのか?紛れもなくウルフ・リンカイは存在していたぞ。ウルフ・リンカイは私の祖先だ」
この国の1番偉い人にあっさり言われて驚いた。
僕は恐る恐る訪ねた。
「陛下、失礼ながら高名な学者達はウルフ・リンカイの存在について真偽が定かではないと言っております。そこまでしっかりと断定はできるのでしょうか?」
笑いながら陛下は言った。
「まぁ2千年以上前の話だからな。その真偽を今は示すことはできない。Aランク冒険者になれば自ずと分かる事だろうがな?」
僕はせっかくだから陛下に聞いてみることにした。
「封印ダンジョンとはなんなんですか?封印の守護者とかもわかりません。そこには何が待っているのですか?」
陛下は笑いながら話してくれた。
「誠に申し訳ないがそれは全部Aランク冒険者にならないと教えることはできないのだよ。Bランク冒険者になる実力があり、実際に全てのBランクダンジョンを制覇した者で無いといけないんだ。この制約は破るわけにはいかん」
結局、何もわからないということか。
「ボムズのBランクダンジョンの火宮のダンジョンも制覇したのだろう?それならばファイアール公爵家からも期待をかけられているんじゃないか?」
「はい、ファイアール公爵家と分家一堂(一同)、僕たちを応援してくれると宣言してました。僕にはその期待が分からなくて」
「今回、アキくんとミカさんをここに呼んだのはウォータール公爵家とファイアール公爵家と同じようにリンカイ王国王家としてアキくんとミカさんを全力で応援するって伝えるためだ」
星をいただけると励みになります。面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!





