帰りの馬車の中で
馬車の中でヴィア主任が僕に言った。
「取り敢えず、今日の実験結果をまとめる事にする。蒼炎はダンジョンで撃たれる事が嫌なのかな?」
僕は答える。
「理由は良くわかりませんが入試の時は怒ってましたし、今日は喜んでいました。たぶんダンジョンで使用するとストレスになるんだと思います」
ヴィア主任から提案があった。
「蒼炎には悪いんだが、少しダンジョンで蒼炎を撃ってみたいと思うんだ。ストレスを本当に与えられるのか見てみたい。その後、今日のようにストレスを発散させて蒼炎の威力の変化をみたいんだ。試して見てよいかな?」
ミカがすかさず声を上げる。
「無理矢理蒼炎にストレスを与えてアキくんに何か問題が生じたらどうするんですか?私は反対です」
ミカはしっかりとした口調で反対を表明した。
僕は少し考えてから発言する。
「ミカ、君の懸念は良く分かるよ。ありがとう。でも今後一切ダンジョンで蒼炎を使わないって事は無いと思うんだ。Aランク冒険者を目指しているからね。それならばヴィア主任のサポートを受けながら蒼炎と向き合っていきたいと思うんだ。それが結局は1番安全だからね」
ミカが声を上げる。
「別にAランク冒険者にならなくとも、ダンジョンに潜らなくても良いじゃないですか!充分なお金もありますし、ランクを下げれば蒼炎の魔法を使わないで済むダンジョンもあります!」
僕はミカを諭すように話す
「確かにそのような人生もあるかもしれない。だけど僕は【白狼伝説】の主人公に憧れている冒険者なんだ。封印守護者の悲願とかにも興味があるけど、未知のダンジョンで未知のモンスターと戦って冒険したいんだ。その為には蒼炎を使いこなさないと駄目だよ。何度も助けられたんだから」
理解はしたが納得はしてない顔でミカが話す。
「分かりました。アキくんがそれを選択するなら私は全力でサポートするだけです。ヴィア主任、すいませんでした。ダンジョン内での蒼炎の使用を私も賛成させていただきます。そのかわり何か問題が生じるようならすぐに中止してください」
僕たちの話を聞いていたヴィア主任が口を開く。
「もちろんだ。安全には極力考慮して行う。それでは日程はこちらで立ててみる。今週末にでも行ければ行きたいな」
星をいただけると励みになります。面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!





