【反動】の魔法
授業2日目。
今日もヴィア主任は寝ていた。
呆れたがサイドさんの講義を受けた。
今日はこないだの続きで呪文の文言は3つのパートの【主文の句】の説明を受けた。
ミカは僕の教科書の【魔法文言集・金属性】から【反動】の魔法の練習をしている。
いきなり【結界】の呪文はハードルが高いとのこと。
比較的簡単な【反動】の魔法を練習していた。
サイドさんは僕とミカの両方を同時に指導していた。凄い有能な人だ。
僕が休憩に入った時、ミカの【反動】の呪文の詠唱が聞こえた。
【金剛の怒り、我が身を護り敵を粉砕せよ、反動!】
その時ミカの周りに円筒状の壁ができた。円筒状の壁はミカを囲んでいる。
サイドさんが拍手をする。【反動】の魔法の成功だ。
【反動】の魔法は相手がこの円筒状の壁に攻撃すると、その力を相手に返して攻撃する魔法だ。
サイドさんは雑誌を丸めてミカを殴ろうとする。円筒状の壁に阻まれ、殴った力の分サイドさんの腕が上がった。雑誌の攻撃だからこんなもんだね。
あくまで相手の力を使う反撃だから弱い攻撃にはあまり意味の無い魔法である。
しかし水属性の魔法や風属性の魔法をぶつけるとそのまま反射する感じになる。
火魔法には弱く、ファイアーボールは反射するが、ファイアーランスで攻撃されると壊れるくらいの強度だ。
半日もかからず魔法を覚えるのは早い。
帰る時にサイドさんから明日の予定を聞いた。
明日は丸々1日ダンジョンで魔法実技の授業となる。
国から言われているのはダンジョン外での使用不可。ダンジョン内なら問題ない。
ただ、ダンジョンに行くのに時間がかかるため丸1日となる。
その日の座学の授業は次の日の午前中にサイドさんが講義する事になる。
今のところ、僕は週に1〜2回ほどダンジョンで魔法実技の授業予定だ。
午後の授業はリンカイ王国歴史である。
神話の話と思われる初代国王のウルフ・リンカイの話からだった。
【白狼伝説】のファンである僕はその主人公と言われている初代国王のウルフ・リンカイの話も知っている。
ただ今の歴史学者は初代国王のウルフ・リンカイは存在しなかったと言う説が大半だ。
学者はロマンが足りないと思った。
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