面接開始
「私は王国魔法学校の校長のポーツ・エアージです。あとの白衣を着ているのは王国魔法研究所の研究者達です」
何と僕の面接担当は校長先生自ら行うのか。僕は少し緊張してきた。
そんな僕をみて校長先生のポーツ・エアージは優しく微笑んだ。
「そんなに緊張しなくても良いよ。まず最初に言っておこう。アキくん、君の王国魔法学校への試験の合格は既に決まっておる」
唐突に告げられた僕の試験合格の結果。あまりにも唐突だったので喜びの感情が出てこない。
校長先生がそんな僕を見ながら話を続ける。
「まずは合格おめでとう。ただ合格発表までは内密にしていてくれるかな。今日はアキくん、君が昨日使った蒼炎の魔法の話を聞かせてもらおうと思ってね。同じように蒼炎の魔法について聞きたい研究所の職員も同席しているんだ」
そう言うと校長先生はいきなり僕に頭を下げた。
「まずは昨日、蒼炎の魔法を魔法射撃場で君に使わせてしまった事に対して謝らせてもらう。君は蒼炎の魔法の威力が高いため、受験前に手紙で注意喚起してくれていた。昨日も再三に渡りその危険性を試験官に訴えていたそうだね」
謝罪をする校長先生に僕は声をかける。
「確かに蒼炎の魔法の威力は凄いですが、昨日の威力は完全に私の想定を超えていました。ダンジョン内で蒼炎を使う時は半径3メトルほどなんです。いくらダンジョン外で使用したからといってあんな大きさまでなるなんて考えても見なかったです」
怪訝そうな顔を校長先生はした。
「その話は本当かい?ダンジョン内で蒼炎の魔法を使うと半径3メトルくらいというのは?」
「はい。いつも使うとそのくらいの大きさです」
「研究者が朝から魔法射撃場で黒焦げになった地面の大きさを測っていたんだよ。そこから推測される昨日の蒼炎の大きさは半径が24.5メトルとなった。いくらダンジョンがエネルギーを吸収するからといっても24.5メトルと3メトルでは違い過ぎるな」
僕は校長先生と会話を続ける。
「僕も何であんなに昨日の蒼炎が大きくなったのか見当もつきません」
その時、校長先生の隣りの女性が声を上げた。
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