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飛翔せよ

「ふー……飛ぶためには」


 あの野郎に封印されたスカイフィッシュを解放する必要があるな、そのためには干渉をする手段を探さないといけない


「賢者の石つながりでどうにかならないか」

「どうにかネェ、同じとこの製品だからと言って上位権限を持っている訳ではないんだけどネェ」

「……無理そうか」

「無理? そんな事は1回も言ってないヨォ」

「……というと」


 希望が見えてきたか。


「あての全性能をつぎ込んで、半分ってところだろうナァ」

「半分もあれば十分だ」

「そうかィ、じゃあやろうか」


 カタハがスカイフィッシュの方へと移動する。


「ん? 合体するのか」

「そうだネェ、権限的なロックを物理的接続でこじ開けるにはこれしないないのサ」


 そうなのか……


「スカイフィッシュを使っている限りあては喋れない、機能に制限がかかっていることを忘れないようにして欲しいサ。前と同じように使ってたら墜落するヨォ」

「分かった」

「戒めのために、この状態のスカイフィッシュは『イカロス』と呼ぶ事にしようかネェ」

「いか、ろす?」

「ありゃ、知らないかィ? イカロスって言うのは翼を得た後に調子に乗って落ちた愚か者のことサ」

「そうならないようにしろっていう事だな」

「ご名答ォ」

「肝に銘じておく」


 海に落ちてそのまま死ぬのは間抜け過ぎる。


「では、しばらく」

「ありがとう、カタハ」


 スカイフィッシュの感覚が戻ってくる、確かに飛べる距離に制限がかかっているのが分かる。こういう時には熟練工がありがたい。


「何処に向かうかも分からない状態で飛ぶのは危険だな」


 それこそイカロスのようになってしまう。


「せめて方向を決めねえと、それか飛ぶ距離を延長できる手段が要るな……」


 今は暗すぎて何も用意できねえ……ん? 何か音がするような……


「キィイイイイイ!!」

「うわ……!? なんだ」


 なんか、こう、ぴちぴちしている。魚なのか? いやいや、魚は鳴かないだろう。


「キィイイイイイイイ!!!」

「いや違うな、この音は……」


 え? ヒレから出てる? ヒレが振動して音を出してんのか?


「何でそんな事を……?」


 音を出す理由を考えてみよう。

① 意思疎通

②危険を知らせる

③仲間を呼ぶ


「これくらいか? 1番不味いのは③になるが」


 まさかこのタイミングで、そんな魚が現れるわけ。


「……ははっ、綺麗だな」


 上空の雲が晴れた、少しばかり目も慣れたこともあり視界が戻ってくる。そこには、俺に向かってくる魚の群れがいた。


「……食べ放題だな」


 迫る魚、魚、魚!!! これをどうするべきか、そんなことは言うまでもない。


「アルカ、お前を最高に活かせる場面だ」


 周囲に味方なし、障害物なし、アルカ延長制限は解放された。思いっきり振り抜いてやるよ魚共


「おらぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!」


 こんなところに連れてこられたうさはらしも兼ねて、全力で攻撃する。


「魚程度に防げるアルカじゃねえんだよ!!」


 飛び散る魚ども、本当なら美味く食ってやりたいところだがそこまでの余裕はない。雑な解体をするのは許して欲しい。


「はははははははは!!!!!」


 一方的な蹂躙だった。ここまで圧倒できるのは初めての経験だな。


「おまちください」

「ん?」


 話しかけられた? 誰に?


「はじめにこうげきしたのはこちらです、はじをしのんでこんがんいたします、どうかおやめください」

「喋ってる!?」

「わたくしは、トビィーオのじ」

「あ」


 なんか出てこようとしてたのがでかいのに食われたぞ。あれはクジラか? いや、でかいシャチだな


「美味!! かつ大量!! なんたる僥倖!!」


 うわー、ひでえや。次々と食われていく。これが食物連鎖と言われればそれまでだけどさ。


「満腹!! そして礼を言おう、貴公は我輩の恩人であるぞ」


砂浜に乗り上げたシャチが礼を言ってきた、近くで見るとよりでけえな。


「ほほう、貴公の美味そうな匂いにつられて餌が寄ってきているようだな」

「……そんなに臭うか?」

「うむ!! 何かに魅入られたか? 微かだが芳醇な香りが風に乗っているぞ」

「あいつかー!!」


 スカイフィッシュの封印だけじゃなくて、こんな嫌がらせまでしてやがったのか!!


「心当たりがあるようだな!!! どうだろう、我輩と共にならないか!!!」

「急だな」

「貴公がいれば餌には困らんのだ。それに貴公もここから出たいだろう?」

「まあ確かにその通り」

「なあに、我輩の背に乗っていれば何処へでも連れて行ってやろうではないか」

「どこに行けば良いのか分からないんだけどな」

「では我輩が知っている陸へと順番に連れて行こうではないか」

「それなら……」


 そう言いかけた瞬間。肩からとんでもない殺気が飛んできた。


「カァ……」

「あー、ちょっと待ってくれるか。考えたい」

「待つとも、ここに居ても餌には困らんのだ」


 俺は多分飛ばなきゃダメなんだ、ここで普通に乗せてもらうと多分ヤタの機嫌を損ねる。それは避けたい。


「じゃあこうしよう」










【芳香】

ははははは!!! 気づいたら怒るだろうなあ!!

(ボク)が匂いまで仕込んでいたなんて思わないだろうし。たくさん苦労してボロボロになってくれたら嬉しいよ!!

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