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しばらく戦争編続きます
とまあお勉強の話を踏まえて
オーンブル帝国は影の神様大好きな奴らが集まった帝国だ
例の時代から時折、影響を強く受ける人間が出てくる
そいつ等は魔人となり悪意から来る破壊衝動や支配欲などを
満たすために好き勝手やる奴ら
そんな奴らの中で頭張ってる奴を俗に言う魔王なんて呼ぶ
そんでこの時代の魔王がオーンブル帝国の皇帝
ヴィクトル・オーンブルって訳
悪い魔王様をぶっ殺すのは勇者様の仕事みたいな話は
物語の中だけで現実はふつーの兵隊さんがカチコミ
仕掛けてるというね
そんで魔王様の首取ってこいと特攻隊長に抜擢された
貧乏くじな俺の名はカイル、普通の田舎の小さな街で
生まれた一般市民だった訳だが
戦争が進につれ劣勢になった王国軍は
一般市民にも招集を掛けた
そんな招集に乗った訳だが
元々、ガキの頃に両親は墓の下で
唯一の身寄りは妹のライラだけ
剣と魔法が人より多少出来ることで
街の用心棒みたいなことをして生きていた
国の為とかはどうでも良かったが
唯一の肉親の妹ライラと
俺を助けてくれた
街の人や何よりずっと側で俺と妹を
見守ってくれていた幼なじみのエレナ
の為にこのクソみたいな戦争を
終わらせたいと思ったからだ
「城門を開ける、全員下がってろ!」
身の上話の途中だがやっとこさ城門だ
俺は刀身の下から上に手をかざして魔力を込める
両刃で幅の広い両手剣の刀身に刻まれた
術式の文字が赤く光ると激しく燃えながら
炎で刀身が延長されていく
城門に近い長さまで延長された剣で
城門を切りつける
「うるぁ!そんな、やっけぇ門じゃ止めらんねぇぞ!」
俺の剣で切りつけた門は熱したナイフで
バターを切るように溶解して切断されていく
「すげぇ、これが噂に聞く隊長の魔法剣…なんて火力だ!」
新入りのジョニーに見せるのは初めてだっけか
一兵卒上がりの俺が特攻隊長なんてのに
選ばれたのは剣の腕もあったが一番は
やっぱこの火炎魔法の火力だろうな
こんな時代だが封印の武具は見つからなかった
正確には持ってる奴か
武具は持ち主が死ぬと同時に消え
適合者が新たに生まれると共に再生する
再生と言っても武具は適合者の魂と
一体となっているので形はない
適合者が自らの意志で魂から取り出して
初めて武具として使える
どんな仕組みか解らんが武具は
その時代の各武具の最高の使い手を
予知して適合者と共に生まれ変わるらしい
だから王国も誰が持ってるかなんてわからんし
なんだったらその辺の赤ん坊が持ってるかもな
物語とかだと神の信託で解るとか
王族の姫様が適合者を見分けられる不思議パワー
なんてノリかもしれんが現実そんな事はない
そんな訳で勇者も勇者の剣的な武器も
ないなら単純に一番強いの行っとけってのが
国の判断だ実にイージーだ
任された側はハードだが
「よっしゃ、俺はテキトーに突っ込む、フランクお前はジョニーと
残りを連れてエントランスを制圧して後続の道を開け」
副官のフランクにケツを任せて俺は突っ込む