表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/121

37.謎の多い本屋

 ミキはカップを持ち上げて縁を口に持って行くも、中へ視線を向けるとカップの底が見えたので、すぐに皿の上へ戻した。


「AI新書店別館のホームページは、誰もがインターネットで検索できない。店でセバス君に会員登録された人だけ、特定のURLを(じか)()ちすると表示され、それ以外の人は(じか)()ちしても工事中となる。ここまで話したよね?」


「うん」


「ところが、そのホームページに別館のことしか書いていない。で、先輩と私が別々に『本館ってどこですか?』ってセバス君に尋ねたんだけど、あるともないとも言わずに黙り込む。さっきの、あなたが店長ですか的な質問をしたときみたいに」


「そうなの?」


「先輩と私が手分けしてURLを部分的に変えて、本館のホームページを探したんだけど、全部Not Found。シオリも、たぶん、やるだけ無駄だと思うよ」


「本店がなくて支店だけがある店が昔どこかにあったって聞いたことあるけど」


「まあ、その類いだろうって先輩は言うんだけど、きっとどこかにあると思う。本屋ではなく、あのセバス君を作った会社とかかも知れない」


「それなら、本館というか本部ね」


「それに、まだ不思議なことがある」


 そう言ってミキは、再びカップを持ち上げるも、空なのを確認してすぐに置いた。


「紹介制で会員を増やしているけど、そもそも最初は誰なのか? 気にならない?」


「最初って?」


「二番目の客を紹介した人さ。その人は、どうやってこのAI新書店別館のことを知ったのかって」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ