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110/121

110.組み体操の三人タワー

 ミキは「さて誰がいいか?」と店内を見渡す。カンナは、客をキョロキョロ見るミキを不思議そうに見つめた。


「ミキさん。誰がいいかって何をしているんですか?」


「背の高い人を探しているのさ。目算だけど、この高さじゃ、立っている誰かの肩の上にさらに立たないと無理。難易度高いけど、そんなことが出来そうな二人……はいないか」


 確かに、今いる客は全員彼女たちより年齢が上の女性で、しかも背の高い人はいない。ミキたち四人の背丈も似たり寄ったりだ。


 すると、カンナが指をパチンと鳴らした。


「ピラミッドならいけるんじゃないですか!?」


「ほうほう」


「ざっと見て四段かな? 一番上は、立てば楽勝」


「本当にそんなことをして大丈夫か不安もあるが……。なら、うちら四人以外に六人必要だけど、誰かやりたい人!」


 ミキが挙手しても、誰も手を上げなかった。女性たちは、遙か昔に運動会とかで苦労した経験を思い出したのであろう。


「ピラミッド、却下。他には……」


 今度はシオリが手を叩いた。


「肩の上に立つ高さにしたいなら、三人タワーは?」


「「おおおおおっ」」


 カンナとミキが、ステレオサウンドのようにシオリの左右から感嘆の声を上げた。

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