表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

109/121

109.届かない高さの無線装置

「何だって!? 無線の電源を切れって!? 無線無線……えーと……無線LANアクセスポイントか無線LANルーターか? どこだぁ? おーい」


 ミキは天井を見上げてグルッと見渡す。


「なーんだ! 真上にあるじゃないか!」


 そう言って破顔するミキは、右手の人差し指を上に向けた。みんなは一斉に、彼女の指先が指し示す方向を見上げる。


 位置的には扉の上にアイボリー色の小さな箱があり、棒のようなアンテナが3本付いている。箱の底面は天井に張り付き、側面は壁に張り付いている格好だ。


 天井の端を壁に沿って這っている線が2本、箱に接続されているが、少し線がたるんでいて、接続した工事業者の雑な仕事ぶりを見せている。


「たぶん、あのアクセスポイントの電源を切れってことだと思うけど、あんな高くちゃ届かねぇ……。まいったぁ……」


 無線装置までは、垂直ジャンプはおろか、大人が大人を肩車しても届かない高さなのだ。しかも、近づかないと、どこに電源スイッチがあるのかわからない。


「ヤバい、どうしよう……。あんな高いところにある装置の電源をどうやって切ればいいんだろう?」


 すると、カンナが装置の方を指差してミキに質問した。


「ミキさん。あの2本の線って何ですか?」


 ミキはカンナの指先を目で追って天井を見上げた。


「ああ、一つはAC電源の線。もう一つはLANケーブル……。ん? んんん? 待てよ!?」


 突然、ミキがパンと手を叩いた。


「そうだ! いいこと思いついた!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ