第4話 娘?
「リーン、ゴーン。」
授業終了のチャイムが鳴り、英雄の生物授業も終了し挨拶をする。
英雄は副担任のためHRは殆ど出ない。
授業が終わって職員室に戻ろうかと生物室を出ようとした時
扉が開く。
そこには金髪蒼瞳の少女が立っていた。
教室からは騒めきの声が聞こえる。
「あの子誰?」「メッチャ可愛い!!」「萌えー。」「金髪美少女(*´Д`)」等々
偶々この講義にはエミリアとリリアもいて
エミリアの目は血走っていた。
「ねえ、リリアちゃん金髪碧眼だよ金髪碧眼!!」
と興奮していた。
リリアは、はあっとため息を付いて
「エミ―。あなたも金髪碧眼よ」とツッコミを入れていた。
今さらであるがエミリアも金髪碧眼の美少女である。
さて件の少女は黒板の方を見て笑顔で英雄に話しかけた。
「パーパ」と、
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ハアッ?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
一斉に英雄を見る生徒たち。
当の英雄も流石に場の空気を読んでため息を付いた。
仕方がないなと。
次の言葉を言う前に金髪碧眼の少女は英雄の前までアッという間にくる。
そしてもう一度英雄に「パーパ来た。」と告げるのであった。
シーンと静まり返った後に教室が生徒たちの騒めきで揺れた。
「英雄先生、結婚してたの!!」「でも先生25歳だよね。」「じゃあ、なに生徒に手を出してパパって呼ばせてるの?」「先生ぼくもお父さんと呼んでいいですか!!」「金髪碧眼美少女萌え!!」
あの騒がしいエミリアは口をあんぐりと開けていてフリーズしていた。
リリアもフリーズしていた。
教室内はもうカオスである。
やっちまった感バリバリの英雄は出席簿を教壇にバンバンと叩き付け注目させ。
生徒に告げる。
「皆さん静粛に!!」
そして、溜息を付きながら
「騒がせて申し訳ありません。簡単に説明しますが、彼女は佐藤ダリアといい僕の養女です。そして、中等部3年生に在籍しています。以上です。騒がせて申し訳ありません。」と簡単に説明をした。
それを見ていたダリアはシュンとなりながら首を垂れながら
「ごめんなさいパーパ。迷惑だった・・・・。」と悲しそうに呟いた。
そんなダリアに英雄は頭を撫でながら。
「大丈夫だよ。」と微笑みながら声を掛けていた。
そこにフリーズの溶けたエミリアちゃんの暴走が始まる。
「ダリアちゃん!ダリアちゃん!可愛いねえ。私、エミリアっていうの!!英雄先生の娘さんということは将来私の娘ってことだよね!」
英雄
「んっ?」
「ダリアちゃん!私の事はお母さんと呼んでいいよ!!」
英雄
「んんっ?」
「今晩、私の部屋で一緒にお寝んねしよう。」
英雄
「んっ?てオ・・・、『スパーン!!』」
とリリアさんがエミリアをどこからか持ってきたハリセンで引っ叩いていたのであった。
「先生お騒がせしました。」とリリアはエミリアの制服の襟を掴み生物室を退室していったのでした。
生物室内はシーンと静まり返っており。
あまりにも突然の出来事とテンポについていけずにいた。
そこに怯えていたダリアが
「パーパ、あのひと怖い。」と言う言葉だけが全てを物語っていた。