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短編集  作者: 安楽樹
【どこにでもある恋の話】
34/42

【vol.2】8.帰郷

6/22 帰郷


実家に戻ってからは、別に彼女と会ってたわけじゃなかった。

他にも会うべき人たちはいたし、別れのつもりでもう一度だけ一緒に飲んだし。

また俺が向こうに戻る時が、二人の別れの時だった。

でもやっぱり彼女は我慢できなかったようで。


呼び出しを食らう。

会いたい会いたいーってさ。

仕方なく迎えに行く。

どこへ行こうかと思ったけど、遠くまで行きたくなくて、とりあえず夜景かなと。

近くの夜景スポットまで行ってケンカ。

何故かと言うと、少し寒いのに歩こうと言うので歩いていったらどうでもいい昔話がまた始まって、元々呼び出された俺は乗り気じゃなかったので段々退屈になってきていた。

そこへ来て、こんな場所に来たのにそれだけかよだし、俺の事をなんだかんだと言ってくるのでついつい「あ~あんま干渉されたくない。いいじゃんか俺の事は。」なんて感じに言ってしまったのでもう大変。

……怒ってるよ、怒ってるよ。

「言い方ってもんがあるじゃんか。……冷たいよ。(グスッ)」

……やっぱり怒ってる。

あーめんどくせ。

どうやって機嫌とりゃいいんだよおい。

なんてグルグル考えてるうちに無言に。

もういいや月でも見てようか。

長期戦を覚悟する。


で、向こうが帰ろうと言うのでそのまま戻りながら、適当に話して機嫌を元に戻してもらう。

……そろそろ一人になりたいかも。

車内で朝まで過ごす。結局ね。

車の中はやっぱり狭くてうまくできないことが分かった。

俺にとってはエスティマも狭いもんだ。

でも確かに寝転がれるから、やるだけならいいのかもね。

俺はもう嫌だ。覗かれてそうで落ち着かないし。


後ろに覗かれる。朝だよ朝。いつの間に。

いかん寝ちゃったよってまだ隣の車いたのかよ。はた迷惑な奴だ。

そしてそいつが行ったと思ったら今度は後ろかよ。めちゃ覗かれまくるっての。

恥ずかしすぎでしょう。ほんといい加減にしろ俺。


――夜。

また呼び出し!?

仕方ねーなぁ今朝まで会ってたろうが。

コンビニで待つけど、いつまでたっても来ない。……いい度胸だ。

蛍を見に行く。

途中の山の中でどこに連れてかれるんだろうって非常に不安になったよ本当。

でも蛍は見れて綺麗だった。

でまた外なのにいちゃいちゃかよ。

俺キャラクター変わったなぁ。

……前まではこんなことできる子じゃなかったんだよ?


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