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短編集  作者: 安楽樹
【短編集】
3/42

色彩の理由

「この部屋、黒い家具が多いね。」


彼女の言葉を聞き、僕は黒いソファに座って、二本目の煙草に火を点けた。

少し部屋を見回した後、答える。


黒、が好きなんだ。

いつも夜になると世界を染める、黒。

夜ってのは、静かだろ?

僕はきっとそれを思い出して、心が落ち着くのさ。


「あと、青いのも。」


青い枕を抱えて、彼女は眠そうだった。

・・・そのまま、こてんと倒れる。

僕はゆっくりと煙草をふかし、続けた。


そう、それから青も。

空と海。

これ以上ない、自然の色だろう?

僕は自然を想像すると、リラックスできるんだ。


「ふ~ん。でも緑だって、自然って感じがするし、落ち着くよ。」


横になった彼女は、外の桜を見てそう言った後、両目を閉じた。

あと一分もしたら、静かな寝息が聞こえてくるだろう。


僕は煙草を消し、音楽をかける。

そして、「そうだね。」と言って、軽く笑った。



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