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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

無題

作者: ☆のく☆

GL



私は純粋だ、ってそう思ってた。


だから、私は男バスの先輩に恋してたし、その恋を楽しんでたりもした。



それが一変したのは…

【あの日】

からだった。



====================

-Yuki side-


「雪ぃーッ!!」


「せ、先輩!?」


男バスの先輩、黒川耕輔。

学校一バスケが上手で、キャプテン候補。


1年生の私からしたら、2年生の先輩は憧れ。


先輩に一目ぼれして、私は男バスのマネージャーになった。


「雪、タオル余ってる??」


「あ、は、はい!!これ、、、でいいですか??」


「おー、さんきゅっ」


そう、この日、私の気持ちは大きく変わるの。


====================

-Kousuke side-


俺は雪の事が…好き、かな。

あの日、マネージャーを見たときから雪の事が好きだ。


そう、あの時、



アイツ



が来なければ、俺は雪と結ばれていたかもしれない…


====================

-Yuki side-


((急がなきゃっ…部活始まっちゃう…))


((ドンッ))


「あ、あ、ご、ごめんなさい!!」


…誰だろ?

この可愛い子。


「えッと…大丈夫?けがしてない?」


「だ、だ、大丈夫ですっ!!す、すみませんでしたっ」


「ちょっと待って!!」


靴下から微妙に血が滲んでる。


「え、え、え、えっと…」


「怪我してる、手当するからおいで」


「あ、は、は、は、はい。。。お構いなく!!」


「駄目!怪我させちゃったんだもん」


黙って頷いてついてくるその子は多分1年生だった。


「貴方、何年生?」


「い、い、い、いち…ねんです」


「ははッ、私も1年生だよ。そんなに緊張しなくても大丈夫!!仲良くしようね♪」


「は、は、は、はい!!」


「雪ーッ」


「あ、先輩!!」


「どうしたんだ?部活になかなか来ないから探したぞ??」


「あ、ありがとうございます♪ちょっと怪我させちゃったみたいで救護室に…」


「あ?そうなの??」


「あ、はい」


「大丈夫?君、名前は??」


「え、え、え、え、えっとぉ…さ、さ、桜ですっ」


「桜ちゃんって言うんだ。私、雪。宜しくね♪」


「俺は耕輔。黒川耕輔だ。男バスキャプテン候補っ!!」


「よ、よ、よ、よろしくお、おねがい、します・・・」


目を潤ませてこっちを見上げる桜ちゃんはとても可愛かった。


====================

-Sakura side-


雪…さんは優しい人。


誰も相手にしてくれなかった…今までは。


雪さんは…桜の目を見て喋ってくれた。


雪…さんは優しい人。


====================

-Yuki side-


「今日からマネージャーを一緒にやることになりました桜です!!」


「よ、よ、よ、よろしくおねが、いします」


「桜、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ??」


「ゆ、きさん」


「呼びすてでいいの!!」


「ゆ、き・・・?」


「そうだよ」


「ゆき、は、その…耕輔先輩のこと、す、きなんですか?」


「っえ!?」


「そう、見えた…桜の目には、そう、見えた・・・」


「…そっか」


「よ、よけいな、こ、と言ってごめんなさい!!」


そんな桜の目はやっぱり綺麗だった…

そこで気づいたんだ。


私の好きな人は


耕輔先輩


なのかな…って。



====================

-Sakura side-


桜のものにしたい。

雪を桜のものにしたい。


どんどん自我が強くなる。

桜、イケナイ子。


====================

-Kousuke side-


見てしまったんだ…

アイツがあんなことをしてる所を…


「桜は、イケナイ子。桜は、イケナイ子。」


((あれは、桜ちゃん…!?))


「桜は、いてはいけない。雪の前から、消えなければいけない。」


((何してんだ!?自分を殴ってる…??))


「桜は、雪の事、好きではいられない」


((…今、何て!?))


「桜は…ゆ…!?」


((バレた!?))


「耕輔、先輩?」


「さ、桜ちゃん??」


「今の、見たんですか」


その時の桜ちゃんの顔はいつになく怖くて…まるで別人のようだった。


====================

-Yuki side-


「はぁ…」


「どうしたのー??そんなに溜息ついてー」


「こ、耕輔先輩!!」


「顔色悪いよ??」


「いえ、大丈夫です!!それより耕輔先輩その傷…」


「あ、これ??かすり傷だよ。練習中に転んじゃって」


「手当します!!そこに座ってください!!」


「いや、大丈夫だよ!!」


「え・・・?」


思い切り私の手を振り払う先輩。

何があったの…?


「雪」


「さ、桜?」


私の後ろには睨むように遠くを見つめる桜の姿があった。


「ゆ、雪?じゃぁ俺、練習あるから」


急に素っ気なくなった先輩と、態度の変わった桜。

二人の間に何があったの?


====================

-Sakura side-


桜は悪い子です。

イケナイ子です。

雪を好きになった、駄目な子です。


「雪」


「さ、桜…?」


「好き」


言ってしまいました。

抑えられなかった。

桜、悪い子、駄目な子。


「それって、、、どういうこと?」


「好きです、雪」


「私も好きだよ??」


「そ、そういう意味じゃない」


「…!?」


「ご、ご、ご、ごめんなさい」


本当の桜を見せてしまいました。

桜、バカな子。


「…私も桜の事好きなのかも、本当に。」


====================

-Yuki side-


言ってしまったの?

私の好きな人は耕輔先輩じゃないの?


私自身が分からない。


でも、きっと桜が好きなの。


















「桜、私も好き」







END

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