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6月 ラーメン屋


「お待たせいたしました。一番亭チャーシューラーメン、大盛でございます」


 混みあった店内をウェイトレスのお姉さんが洗練された手つきで俺の前にどんぶりを置く。ついつい浮かれて一番高いメニューを頼んでしまったと気が付いたのはお姉さんが注文を取っていった後だった。


「こ、これが噂に聞く醤油豚骨ラーメンか」


 思わず拝んでしまいそうになる。


「一番亭ラーメン、普通盛りでございます」


 一回り小さなどんぶりが同じように宮本さんの前にも置かれる。

 前史時代は日常的な料理だったらしいが、大異変以降は食料事情の悪化もあって、俺たち庶民の口にはなかなか入ることはない。

 今はそんなこともないが、死んだじいさんの若いころは飢え死にで一家全滅とかもあったらしい。好き嫌いを言うと三食食べれてるだけでも文句を言うなとじいさんによく叱られたもんだ。


「何も拝むことはないでしょ」


「田舎の農家出身者をバカにするなよ。こんな料理滅多に食べられないんだからな。ちなみに俺は初めてだ」


「麺が伸びちゃうよ。早く食べなよ」


「そういうものか、それもそうだな。いただきます」


 宮本さんに促されて割り箸を割る。

 そうか伸びるのか。宮本さんは詳しいな。食べなれているみたいだな。


「うまかった・・・」


 楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。


「世の中にはこんなに旨いものがあるんだな」


 至福のひと時だった。

 とろけるようなチャーシュー。

 味が染み出てくるシナチク。

 口の中で広がる煮卵の豊潤さ。

 太さ、硬さのバランスの取れた麵。

 そして、何よりもとんこつ醤油のスープ。最初は匂いがきついなと感じたが、食べ始めるとまったく気にならなくなり、無我夢中でスープをレンゲですくっては飲んだ。

 思わず感涙にむせび泣いてしまいそうだ。人生でこれほど旨いものは初めてだ。


「うめぇ・・・」


「内藤君、何も涙ぐまなくても」


「うちは農家で貧乏とまでは言わないけど、親父がしまり屋だからな。だいたい、田舎に住んでてラーメンなんて高級品食べれるわけないだろ」


 スープを全部飲み干した後の丼のもの悲しさよ。次はいつ食べに来れるやら。宮本さんはお上品にスープはほとんど残していた。もったいない。


「・・・ボクの残りだけど、良かったらスープ飲む?」


「えっ?いいの?」


 いかん、どうも物欲しそうな目で見ていたらしい。


「ありがたく頂戴いたします」


 一瞬宮本さんの目が俺を憐れんでいるようにも見えたが、スープの魅力には抗えずレンゲで一口一口堪能していく。


「確かに安い料理じゃないし、初めて食べるとそうなるかもね。でも気を付けてよ。ラーメンで身を持ち崩す人もいるらしいから」


「え!?」


 確かにこれは中毒性のある味だ。


「ラーメンにはまって稼ぎを全部ラーメンに突っ込んじゃう人がいるんだってさ。最後にはお金に困って犯罪に手をだす人もいたって。あと、ラーメンが好きすぎて自分でラーメン屋をしようとして失敗して首吊っちゃったとか」


 その気持ち分かる!


「連れてきたボクが後味悪いから、絶対そんなにならないでね」


「さすがにそこまでバカじゃないよ」


 たぶん。

 どんぶりに残ったスープを最後に一息に飲んでしまう。


「ただ、こんなに旨いんだから、その気持ちはわかるけどな。兵役終わったら俺、ラーメン屋になろうかな」


 失敗して首を吊るのは嫌だけど。


「はぁ?甲種持ちでラーメン屋なんて聞いたことないよぉ?」


「そもそもが甲種合格なんて夢にも思わなかったからな。俺、農家の三男坊で家も継げないから、兵役終わったら、兄貴の手伝いして農家するか家を出て仕事先探すかだったんだ。できれば将来は食べ物に関する仕事がしたかったんだよな。それなら食いっぱぐれることもないだろ?」


 宮本さんは呆れているが、家業が継げない三男坊なので兵役後の身の振り方は大問題だ。商売を始めるような元手もないので、兵役が終わったら食に関する仕事や何か物づくりの職人になりたいとぼんやり考えていた。自慢じゃないが手先は器用なほうだ。自分に軍人が合っているとも思えないから、軍に残るとかは考えたことなかった。

 甲種に合格したのでいろいろと人生設計が変わってしまったというか、思いがけず未知の世界に迷い込んでしまったというのが今の正直な気持ちだ。


「そりゃそうだけど、精霊術士なら退役後も引く手あまただよ?軍だって引き留めてなかなか辞めさせてくれないっていうしねぇ」


「そうなんだ。宮本さんは兵役終わったらどうするの?」


 甲種合格者の具体的なリアル人生計画とか身近に話してくれる人がいなかったので、よくわからない。学校でも合格すれば立身出世できるとか、モテモテになってリアル充実ライフが待っている!みたいな漠然と夢見るような話題ばかりだった。


「あんま深く考えたことないんだよね。理想は兵役後もしばらく軍に残って、その間に彼氏作って、結婚、退役、出産みたいな?」


「おおー、絵にかいたようなモデルプラン。そして具体性がない」


 俺と似たり寄ったりなレベルだった。


「うるさい。とりあえず軍に残ってる限りは身分は安泰だしね。女に生まれた以上は結婚もしたいし、子供も欲しいんだよね。もっとも周りからのプレッシャーがすごいだろうけど」


「やっぱりそうなんだ」


 甲種合格の女性は出産に対するプレッシャーが強いと聞いたことがある。血統で騎士や精霊術士が埋まれる可能性が高ければそれも当然か。合格した途端に俺にもお見合い話が来るわけだ。


「両親はそうでもないけど、周りはやかましいだろうね。貴重な甲種合格の血だからね。でも、ボクにだって相手を選ぶ権利はあるんだから、誰でもいいってわけじゃないよ」


「騎士と精霊術士って組んでるペアで付き合う可能性が結構高いって聞いたよ」


「らしいね。いい相手を選ぶ選択肢を増やすためにも成績上げないといけないんだけどねぇ」


 騎士適正は男が多く、精霊術士適正は女が多い。実際に今年の騎士候補生は男一八人、女三人、精霊術士候補生も二三人中、男は俺を含めて三人だけだ。

 軍では騎士と精霊術士はペアで活動するのが最小単位らしく、男女比の都合もあり自然と男女ペアができあがりやすい。現場任務で一緒に過ごす時間も長く、そのまま付き合い始めて結婚するペアがかなり多いらしい。逆にうまくいかないペアは早々に解消して新しく相手を探すことになる。選択肢を増やしたければ成績を上げなさい、と木下教官が座学の雑談で言っていたのはそういうことだ。


「そう、それだよ。成績上げたいならせっかく当たるようになったのに、どうして元に戻ってるんだよ」


 ラーメンに感動しすぎて用事の半分を忘れるところだった。


「ああ、あれ?内藤君が最下位争いする相手がいないと寂しいんじゃないかなと思って」


 やはり俺は宮本さんに憐れまれているのか?


「というのは冗談で。順位があがると不都合なことがいろいろとあるのを忘れてたのさ」


 宮本さんの実家は分家だがそれなりの血筋の家柄の流れを汲んでいるとか。宮本さんのお父さんに商才があり商売を手掛けて軌道に乗っていて問題ないのだが、今の本家筋は家柄のわりにぱっとせず、二代続けて甲種合格者が出ていないこともあって宮本さんたちはやっかまれているらしい。


「しかもさ、マリノが上位の成績を収めることができるようなら、あ、私の名前ね。本家の嫁にどうだ?とか上から目線で本家の糞おやじが言うわけよ。なんで、そっちに主導権があるのよ。こっちがお断りだっての」


 本家の息子二人と年齢的には釣り合いが取れているらしいが、見た目も性格も宮本さんの好みのタイプではないらしい。一応、両親は好きな男と結婚すればいいと言ってくれているが、なかなかそういうわけにも行かないようだ。


「ボクも一人娘だから、うちの財産も吸収出来て一石二鳥なんでしょ。あれは絶対本気だと思う。だから、甲種には受かったけど、デキの悪い娘くらいの扱いがちょうどいいかな」


「成績なんて、その本家の連中にはわかんないだろ?」


「それが秋山教官って本家の分家筋で今の本家べったりの腰巾着なのさ。自分のほうが遠縁なのを棚に上げて私のこと分家の娘って見下してバカにしてるしね」


 それで秋山教官に妙に目の敵にされてるのか。


「やっかみって大変なんだな」


「そ。べつに成績上位でエリート軍人が夢だったわけじゃないから、席次を上げること自体にそこまで興味はないしね。ペアの騎士を見つけるのにハンデなのが残念」


 代々甲種合格者を輩出するような名門などでは、よい血筋を残すために士官学校の卒業席次がお見合いで重要視される風潮もあるそうだ。


「甲種の血筋のいい家に生まれると自由恋愛なんて夢のまた夢らしいよ。特に女性は」


 俺なんて、単純に成績がよければそれでいいと思ってたから、面倒な世界もあるもんだ。境遇なりの苦労もあるんだな。

 あの秋山教官がつける評定をもとにした卒業席次が生涯ついて回るのかと思うと腑に落ちない点が多い。


「せっかく、上達するきっかけだったのにもったいないな」


「大丈夫、今はわざと外れたところを狙う練習してるから!」


 同情して損した。案外女はしたたかだ。


「さて、そろそろ帰るか」


「そうだね」


 ラーメンが名残惜しいが、門限の時間までには寮へ戻っていないと大目玉だ。

 俺たちは店員さんにご馳走様と言って、揃って店を出る。


「ん?あれ?宮本さん支払いは?」


 当然、オゴリだと聞いていた俺は払っていないし、宮本さんも支払いしていないはずだ。


「あ、大丈夫。大丈夫。あそこお父さんのやってる系列の店だからボクは顔パスなんだ。」


 さらっと笑顔の宮本さん。

 兵役明けたら、雇ってもらおうかな。


「兵役あけて仕事なかったら、宮本さんとこで雇ってくれる?」


「だから、精霊術士にそんな心配はないって。それより、せっかく市街地に出てきてるんだから買い物でもして帰らない?」


「それもそうだな。なんか行きたい店あるの?自慢じゃないが俺はまったくわからないぞ」


「ボクも目的あるわけじゃないからいいよ。ウインドウショッピングでもいいじゃん」


 宮本さんの誘いのまま、俺たちは適当にぶらぶらと商店街のお店を見て歩く。

 初めて見る街並み、見たこともないほど行き交う人たち。庶民には手が届かない、田舎ではほとんどみかけることのない自転車に乗っている人もちらほらいる。一度買って欲しいと親にねだったことがあるが、あんな高級品買えないと取り付く島もなかった。

 魔核で動く蒸気自動車も秋に収穫されたお米の集荷に来るとき以外に見たのは初めてだ。

 他にも店舗も服に雑貨、食料品、どれも実家周辺にはないお店だらけで目移りしてしまう。

 一応見習いとは言え同年代の人並み以上の給与は出ているので軍資金には困らないが、近所の駄菓子屋や食料品店での買い物程度がメインだった俺にはぜいたく品ばかりでいざ買うとなると腰が引けてしまう。


「内藤君は見てて面白いねぇ」


「なんだよ」


「いやぁ。給料だってロクに使う機会ないから懐暖かいはずでしょ。で、いろいろ目移りしてる割には、結局何も買わないから」


 確かに財布の中には半年前には想像もつかなかったほどの現金が入っている。だが生まれてこの方、自由に使える多額の現金なんて手にしたことがないのだ。


「小心者なんだよ。悪かったな」


「げ・・・」


 通りにある衣料品店のショーウィンドウを眺めていた宮本さんがいきなり妙な声を上げた。


「?・・・げ」


 宮本さんの視線の先、声を上げた原因が分かり、しかもその人物と目が合ってしまった。


「やあやあ、これはこれは。我が愛すべき生徒の中でも最下位を争うお二人がデートですか?」


 タイミング悪くお店から出てきたのはでっぷり太った男。

 よりにもよって秋山教官だった。

 非番とはいえ、上官に対するマナーとして、俺も宮本さんも敬礼をする。


「ラーメン屋を案内してもらっていただけであります」


「田舎者の内藤はラーメンなんて食べたことなかっただろう」


「はい」


 事実だが厭味ったらしい秋山教官に心底イラっとする。顔に出ないように気を付けないとな。

 部隊配属されてこんな人間が上官になったら、脱走したくなりそうだ。部下にも上官を選ぶ権利がほしい。


「宮本も本家の御子息との縁談の話があるんだ。ご当主からはきちんと指導するようにと頼まれている。こんなところでチャラチャラ遊んでいる場合ではないだろう。少なくとも相手を選ぶように」


 秋山教官の言葉とともに、宮本さんの周囲の温度がぐっと下がるような気配を感じる。


「ご当主からは、ご本家に見合うような席次でなければ、私の嫁にどうかという話も出ているが、私も発育不良の無能な嫁はごめんだ。主任教官としての私の顔をつぶさんでくれよ」


 言いたい放題のまま人混みに消えていく教官の背中を宮本さんは睨みつけていた。あの言いぐさはムカつく。


「うっかり精霊術暴発して、豚の丸焼きができちゃったということで許してくれないかな」


 宮本さんの精霊術の威力なら一撃で人間の丸焼きを作ることは可能だろう。消し炭でもいけそうだ。


「き、気持ちはわかるけど、落ち着いて・・・」


「訓練中の事故に見せかけて・・・」


 ぶつぶつと物騒なことを言っている。


「あ!内藤!」


 どうなだめようかと途方に暮れていたら、いきなり名前を呼ばれた。

 振り返ると今度はそこには男ばかり4人連れのグループがいる。

 その中に旧知の顔を見つけた。


「お、神林!久しぶりだな」


 教官に出くわしたおかげで下がるとこまで下がった気分だが、馴染みの友人の顔を見れたのは素直に嬉しい。

 が、ハイタッチしかけた幼馴染の表情が一瞬で曇った。


「く・・・、女連れかよ。たった三か月で彼女ができるとは。この上級県民め」


「はぁ?」


「内藤君の彼女の宮本マリノでーす」


 神林のわざとらしい悔しがり方に合わせるように宮本さんまで明るい口調で腕を組んでくる。

 さっきまでの闇堕ちしていた様子が嘘のようだ。


「ちょ、宮本さん!?」


「え~? マリノって呼んでって言ったじゃなぁい」


 胸当たってるって。ちっちゃいけど柔らかいのな。いい匂いもする。

 だいたい出来のイイ彼氏探すんじゃなかったのかよ。

 俺たちを見つめる神林たちの視線が痛い。


「ほら宮本さんも悪乗りしない。彼女は士官学校の同期だって」


「やっぱり彼女じゃねーか!」


「違う!言葉尻をとるな!ただの同期!こいつは地元の同級生で神林。と、あとは・・・?」


 一緒にいるのは配属になった部隊の同期らしい。それぞれ自己紹介されたが、自慢じゃないが人の顔を覚えるのは得意ではない。


「いっとくが今日は非番で飯食いに出てきて、ぶらついてるだけだからな」


「だから、それを世間じゃデートっていうんだよ!」


「じゃあ、友達以上、恋人未満?ボクそれでもいいよ」


 宮本さん、完全に面白がってるな。


「くそー、甲種受かったからって、見せつけんじゃねー」


「だから違うって言ってんだろ」


「うらやましいことには変わりないがな!で、士官学校はどうだ?」


「ぶっちぎりの最下位だ!ちなみにこの宮本さんと俺は激しく最下位争いをする間柄だ」


「意味わからん自慢ヤメロ。こちとら、むさくるしい男連れなんだからな。」


 聞けば、兵役同期で仲のいい面子で市街地に遊びにきたらしい。向こうも神林は当然として、残りの3人も農村部出身なので、完全なお上りさん状態のようだった。


「お互いお上りさんであるのは同じだが、違うのは一緒にいるのが男か女か。どんな関係だろうと女連れというだけでお前は勝ち組だ。その差は果てしなく大きい」


 こだわるなぁ。一緒の三人までうなずいている。


「いい加減そこから離れろよ。丙種兵役だって平等に女子がいるだろう。チハルはどうしたんだよ」


 甲種受かったら告白するとか言ってたけど、どうなったんだ?


「チハルは中央師団の配属だからそんな機会ないよ。俺は新しい恋に生きる!」


 そうだったのか。


「だいたい、俺らみたいな兵卒にそうそうなびくもんか。女子の半分以上は甲種狙いだよ」


 一緒にいる三人がまたしてもうんうんとうなずく。

 そういうもんなのか。


「おい、そろそろ時間が・・」


 ひとりが神林の肩を叩く。


「おっとそんな時間か。そろそろ帰らないと門限に間に合わなくなっちまう。俺たちの配属は吉備師団だ。来る機会があったら声かけてくれな」


「ああ、またな。気を付けてな」


 吉備師団か。俺の実家あたりを管轄している師団だけど行ったことはない。ここからだと俺の実家よりも遠い。日帰りであの距離を歩いて市街地へ遊びに出てこれる体力がついてきたというのも大したもんだな。

 子供の頃には岡山の市街地なんて大都会は自分たちには縁がないものとさえ思えたのだから。


「・・・うわっ。びっくりした。宮本さん、いい加減腕離して」


 神林たちを見送って、ふと横を見ると宮本さんの顔がすぐそばにあったので驚いた。

 そういえば、神林と話していてすっかり忘れていたが、宮本さんはいまだに俺の腕を組んだままだった。

 女の子とこんな距離になるのは生まれて初めてだな。


「はいはい。ついでにいい機会だから呼び方もマリノでいいよ。私も内藤君のことミズホって呼ぶから」


「拒否権なしかよ。まあ、いいか」


「ミズホは腕を組んでくれた女の子にお茶くらいおごっても罰はあたらないと思うよー」


 小柄なのでそのまま上目遣いで見つめられるとドキッとしてしまう。


「はいはい。お姫様の仰せのままに」


 なんかいいようにあしらわれている気がしなくもないが、神林たちよりは帰路が短い俺たちはもう少しゆっくりできる。


「うむ、よきに計らえ」


「でも、俺耐性値低いんだから、からかうの止めてよね」


 ほんとに。勘弁してほしい。


「ん、考えとく」


 俺たちは近くに見えた喫茶店に入ることにする。

 そこでマリノは俺が見たことも食べたこともないパフェセットと言うものをオーダーし、俺はおごってもらったラーメン代以上の散財をすることになった。



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