第13話 転生者、成果を見せる。
エリス「す、すごいじゃない!こんなに早く終わるなんて!」
サン「へへっ!やっぱり他の3人に比べて、私は優秀なようだな!w」
ルナ・ステラ「それはどうかしら!?」
サン「げっ!なんだよぉ、2人も終わったのかよ。」
ノワール「わ、私もいるよ・・・!」
ノワールは、2人の後ろからひょこっと出てきた。
サン「ノワールまで!?」
エリス(くっ、みんな思ったより優秀だわ。だけど・・・!)
エリス「それじゃあ、次の試練は...これよ!」
そう言ってエリスは、アイテムボックスからアーケードゲームを4つ出現させた。
ルナ「これは・・・?」
エリス「今からみんなにはこのDDR(dance dance revenge)をやってもらうわ!」
ステラ「これはゲームかしら?私達、ルールは全く分からないわよ?」
エリス「ルールはとっても簡単だから安心して。楽曲に合わせて画面に矢印が流れてくるから、指示されたパネルをタイミングよく足で踏んでいくゲームなの。これの最高難易度を先程の試練と同時にやってもらうわ。もちろんノーミスクリアでね?」
4人の女神「・・・」
エリス(フフフ、こんな無茶なお題、とても1日じゃ終わらないわ・・・!流石にみんな絶望しちゃったかしら?)
サン「こんな試練、速攻で終わらせてやる!」
ルナ「次こそは、私が一番に終わらせるわ!」
ステラ「フフフ、運動神経には自信があるのよ?」
ノワール「や、やってやる・・・!」
エリス(わぉ、みんなすっごいやる気・・・)
エリス「そ、それじゃあ、また終わったら声かけてねー♪」
そうして4人の女神達は、一斉に試練を始めた。
ルナ「・・・ねぇ、今私達、すっごいヘンテコな動きしているわよね・・・?」
サン「い、言うな...!意識したらおしまいだぞ!」
ステラ「何だかすごい恥ずかしいわ。体が熱くなってきちゃった。」
ノワール「た、楽しくなってきたかも・・・!」
ノワールは、腕の先までしっかり伸ばして、小さい体を懸命に動かしていた。その様子を見た3人の女神は、ノワールに負けじと体を動かした。
エリス(なぁにあのヘンテコな動きはwww 今考えた適当な組み合わせの試練なのに誰も疑わないなんてwキャハハ!wwwあー、おっかしいw)
エリスは、笑いをこらえながら早歩きで水晶玉に向かった。
〜勝のいる世界〜
タカシ「よし!それじゃあ、薬草を集めたらさっさと帰ろう!確か納品数は20本だったな。デスティニー、ハヤテ、今どのくらい集まっている?」
ハヤテ「俺は5本だな。」
勝「俺は14本ある。」
ハヤテ「マジかよ!?初めてなのに俺の約3倍!?流石に凹むぜ・・・ 」
タカシ「ハッハッハッ!これでちょうどだな!」
ハヤテ「ん?タカシ、オマエはどうしたんだ?タカシも薬草採取してただろ?まさか最初の1本だけか?」
タカシ「ハッハッハッ!」
勝・ハヤテ(コイツ・・・)
タカシ「まぁ、そう落ち込むな。薬草採取においては、鑑定魔法持ちに誰も勝てんよ!」
ハヤテ「オマエはもう少し悔しがれよ!流石に1本はないわぁ〜。」
一ノ助右衛門「タカシは薬草そっちのけで、蝶々を追いかけていたでござる。」
ハヤテ「子供か!」
タカシ「バ、バラすなよ・・・」
勝(何それかわいい・・・)
勝「そうだ、鑑定魔法なんだが・・・」
タカシ「安心しろ、勿論誰にも言わない。そうだろ?」
タカシは、ハヤテと一ノ助右衛門の方を見た。
一ノ助右衛門「ウム。」
ハヤテ「もちろんだ!そうそう、ギルドマスターにも黙っておいたほうがいいぜ?ああ見えて以外と口が軽いからな。あと、クルミさんは言うまでもないな。」
勝「ハハハ・・・」
勝(容易に想像がつくな。気を付けなければ・・・)
勝「その鑑定魔法で、さっき薬草以外にも色々見つけたんだ。」
そう言って勝は、アイテムボックスから採取した物を取り出した。
タカシ「ドクケシソウにホロホロイモ、そしてマジックリーフ!?先程のビックリ茸といい、どれも貴重な物ばかりじゃないか!」
一ノ助右衛門「しかし、これは異常事態でござる。」
ハヤテ「ああ、貴重な植物がこんなに見つかるなんておかしい。何か生態系に変化が起きているのかもしれない。帰ったらギルドに報告しないとな・・・」
一同「・・・ 」
少しの間沈黙が続いたが、タカシが手を叩いて言った。
タカシ「とりあえず今は!今回の成果を喜ぼうじゃないか!無事クエスト達成に加えて、フライングタイガーの討伐。これで俺とハヤテ、イッチーは、Cランクに昇格だ!」
ハヤテ「長かったな、ここまで・・・」
一ノ助右衛門「ウム、結成から約2年。長い道のりであった。」
勝「そうか、それはおめでたいな。」
タカシ「デスティニーよ、安心してくれ。ちゃんと私達と同じランクになるまでクエストを手伝うからな。私達だけランクアップしたりしないから安心してくれ。」
勝「それを聞いて安心したぜ。」
勝は、ニヤリと笑った。
ハヤテ「よっしゃ!この調子で、俺達もデスティニーもどんどんランクアップだ!」
勝・タカシ・一ノ助右衛門「おー!!」
〜冒険者ギルド〜
クルミ「出来ません♪」
勝「へ?」
続く




