表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

第1話 転生者、女神と出会う。


 「俺の名前は運命うんめい まさる16歳、高校2年生だ。自分で言うのも何だが、楽観的な性格で、悪い事が起きた後には大抵いい事も起こる。人生は山あり谷ありというが、これはあまりにも谷過ぎる・・・!」


 気が付けば俺は地面に寝ていて、周りには何もない空間が広がっていた。そして目の前にはとても美しい女性がいて、こちらを見つめて微笑んでいた。


 謎の女性「目が覚めましたか、勝さん。突然ですが、あなたは山で熊に襲われている女性を庇って、奇跡的に生き延びましたが、川に転落して流された後、川で鮭を取っていた別の熊に襲われて死んでしまったのです。」


 勝「俺、やっぱりあの時死んだのか・・・。でも、何で俺は今ここに?あなたは?」


 エリス「申し遅れました。私の名は女神エリス。これからあなたを魔法のファンタジー世界に転生させるために、ここ謁見の間にあなたの魂をお呼びしました。」


 勝「魔法のファンタジー世界!?もしかして、俺生まれ変わるのか!?ってことは、何かチート能力を授けてくれるとか?」


 エリス「は?そんな物ないよ。それに、転生するとは言ったけど、0歳から人生やり直せるほど世の中甘くないよ。今と同じ16歳で、見た目も同じように作り直すから。あ、記憶はそのままだから安心していいよ。」


 勝「エ、エリス様?何だかさっきとキャラが違うような・・・?あと、これから俺どうすれb」


 エリス「チッ、さっきから質問が多いなぁ。それに、いつまでもアンタがここで熟睡しているから、こっちは時間押してるの。後のことは自分で調べてよ。」


 勝「そ、そうだな。人生山あり谷ありと言うし。ありがとう、エリス様。俺、頑張るよ!」


 エリス「人生山あり谷ありねぇ・・・。そう上手くいくといいけど。まぁいいわ、私も陰ながら応援してるから頑張りなさい。それじゃあ、転生始めるわよー。」


 勝「ああ、行ってくる!」


 勝(・・・最後の女神様の言葉が気になるけど、今考えてもしょうがない。人生山あり谷ありだ!)





 勝(気が付くと、俺は森の中にいた。前世で死んだ森とよく似ているが、森なんてどこも似たようなものだろう。森には若干のトラウマもあるので、まずは人里か街を目指そう。)


 勝「えーと、どっちに進めばいいかな?」


 その時、すぐ近くから男性の叫び声が聞こえた。何者かに追われているようだった。 


 勝「まずい、すぐ助けにいかないと・・・!」 


 勝が走った先には、今にも熊に襲われそうになっている中年の男性がいた。


 勝(く、熊!?よりによって・・・!だが、ここは魔法のファンタジー世界、一か八かだ!)


 勝「くらえ、ファイア・ボール!」


 次の瞬間、決して高威力とは言えないが、手から火の玉が出て、熊に直撃した。驚いた熊はその場から走り去った。


 中年の男性「あぁ!冒険者様、ありがとうございます。何とお礼したらいいか・・・!」


 勝「い、いや、俺は田舎から飛び出して来たばかりで、その冒険者とやらも全く分からないんだ。さっきのファイア・ボールも偶然出ただけで・・・」


 トム「なんて命知らずな・・・!いや、命の恩人に失礼だ。そ、そうだ!私の名前はトム。あなたのお名前は?」


 勝「俺の名前は勝。お礼なら気にしなくていいよ。」


 トム「そういう訳にはいきません。そうだ、この白金貨をお礼に差し上げます。」 


 そう言ってトムは、化粧箱に入っている白金貨を差し出した。


 勝「分かった、ありがとう。じゃあ、遠慮なくもらっておくよ。」


 トム「ところで、勝様はどちらに行かれる予定ですか?」


 勝「実は、道に迷ってて、人里か街を探しているんだ。」


 トム「ならちょうどよかった。ここから20分ほど先に大きな街があります。街までご案内いたしましょう。」


 勝「ありがとう!助かるよ!」


 こうして、勝はトムにこの世界の事を色々聞きながら、街へと向かった。たがしかし、このとき勝は重要なことをトムに聞いていなかった。


〜謁見の間〜


 エリス「は、白金貨ァ!wそんな物もらってどうすんのよ(笑)。しかもこの世界の通貨の価値も聞かずに(笑)。1000万円の小切手握りしめて何が買えるっていうのよ!w人生山あり谷あr、ブフォ!www」


 エリスはひとしきり笑い転げた後、にやけながら呟いた。


エリス「あー、ほんと、これだから女神の仕事は辞められないわぁ。」


〜勝のいる世界〜


トム「さあ、着きました。ここいらじゃ1番大きな街、グラベルタです。これからどうするんですか?」


 勝「とりあえず、仕事を探しているから、さっき教えてもらった冒険者ギルドに行ってみるよ。」


 トム「そうですか、勝様ならきっとすごい冒険者になれますよ。それじゃあ、お元気で。」


 勝はトムと別れたあと、街の中央にある冒険者ギルドに向かった。これから、渓谷のような谷続きの出来事が待ち受けているとも知らずに。はたして、勝は山という名の幸せをつかみ取ることができるのか!? 


 勝「冒険者ギルド、楽しみだなぁ!」



続く







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ