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冷静沈着

 「キャイイイン、アウウウゥウンン!」


 ミルジが、犬特有の怖がる時や痛がる時に鳴く声を村に響くように鳴いた。この声は、周囲に同情を誘う特殊な効果がある。


 「あ、ご、ごめん!」


 その声を聞いたカタルが手を離してしまった。ゴリラは強者故の優しさがある。時には他生物の赤ちゃんを親代わりに守ったりするほどだ。その隙をミルジが逃さず、再び攻撃を仕掛ける。


 「ぐ、うわあぁあ!」


 段々と傷がさらに増えていき、上半身も狙い始めていた。くそ、これじゃ生死に関わる。俺は木の棒をを投げ入れ、降参した。


 「へっ!なんだ、もう終わりかよ! まぁいい、俺の勝ちだ!」

 「錦木さん…すみません…。」


 いやいや、なんで謝るの!全然いいよ!むしろこっちが謝るべきだ。カタルはよく頑張ってくれた。しかし、これで次のクルーシアが負けたら情報は手に入らないし、勝ったとしても代表戦になったな。


 「よし、次は私の番!」


 クルーシアが自身の頬を叩き、歩み出した。あれ?そういえばなんかクルーシア、出会った時より少しがっしりした? それになんか、ものすごい覇気を纏ってる様な…。


 「次は俺、ミルトだ。先に言っておくが、俺はミルジより強い。」


 まぁ、体格からしてそうだよな…。クルーシアは大丈夫なのか?カタルとシスが村を襲ってた時はカタルにボコボコにされてたぞ。そのカタルより強いってなったら…。


 「兄弟、ボコボコにしろ! んじゃいくぜ!スタート!」

 「よし。行くぞ!」


 ミルジの試合開始の合図と共に、ミルトがクルーシアに向かって勢いよく飛び出した。ミルトが飛び出した瞬間、大きな音と砂煙が舞い、地面はひび割れていた。


 「フーーーッ。」


 クルーシアはナイフを取り出し、大きく息を吐き、腰を低く落としていた。一体何をするんだ?


  「バゴン!!」


 突然大きな音と衝撃が俺の体を包んだ。え、なになに! 

 「ぐわぁあ…くそ…。」


 ミルトが左肩から右腰まで傷を負っていた。俺何が起こったか分からなかった。しかし、クルーシアが元々いた場所を見ると3メートルくらいありそうな大きな穴。おそらく、さっきの大きな音はクルーシアの飛び出した時の音。


 「まだまだ。いくよ。」


 いつもの天真爛漫なクルーシアとは打って変わって、冷静沈着な様子でミルトを攻め続ける。次々と増えるミルトの傷。クルーシアの動きは目で追うことができなく、俺はただ傷ついていくミルトを見ている事しかできなかった。クルーシア、今まであまりご飯食べれなくて力出なかっただけで、ご飯食べるとこんなに強かったのか。





 【残りのカップラーメン数】 326個

 「カップラーメン1年分が当たった俺、貧困異世界で無双する」を読んでくださり、ありがとうございます。


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