新たな獣人の登場(敵)
「よぉ! お前ら! 帰ったぞ!」
「おぉ! 帰ってきたかミルジ!」
ミルジの声に住民達が反応した。どうやら、クラーク村よりは活気のある村の様だ。
「お、今日も煽ってきたのか? ミルジ。」
突然奥からもう1人、犬の獣人が出てきた。ミルジよりは背も大きく、がっしりしていた。なんだ?こいつ。いやまて、まずはクルーシアとカタルに「一旦俺に任せて。」って伝えて少し口を閉じててもらわないと。この二人、怒ったら何するか分からないしな。
「クルーシア、カタル。一旦何もせず、何も喋らないでいてほしい。俺に任せて。」
小声でクルーシアとカタルに伝えた。二人は「コクコク」と頷いてくれた。
「よお兄弟!バッチリ煽ってきたぜ!」
「お前らしいな。ところで、後ろにいる奴らは誰だ?」
こいつらも兄弟? いや、本当の兄弟はこんな挨拶はしない。海外の人が仲良い人に使う挨拶の様なものだろ。
「あぁ。こいつらはクラーク村にいた奴らだ。どうやら魔王の手がかりを追ってるらしくてな。特別にゾルビン村に迎え入れてやったのさ。」
「ほう。魔王の手がかりか。」
もう1人の犬の獣人が顎に手を当て、何かを考えていた。
「何を知りたい?」
単刀直入に、その犬の獣人が聞いてきた。どうやらこいつはミルジとは違って知的なタイプの獣人だな。いいね。その方がこっちとしてもやりがいがあっていい。
「俺たちは、俺たちの村のクラーク村を襲ってた、剣を持った白熊の獣人を探してる。」
「ほう。なるほど。そのゴリラの獣人とお前は何者だ? 以前まではクラーク村にはいなかっただろ?」
前までの村の情報もきちんと収集済みって訳か。やるな。こいつ。っていうか、色々聞く前に名前を教えてくれないかな。名前を知りたい。
「その前に名前を教えてくれ。俺の名前は錦木。」
「それが先だったな。すまない。俺はミルジの兄貴分のミルトだ。で、錦木とそのゴリラの獣人は何者だ?」
ミルトね。案外しっかりとした獣人だな。で、どうする? 俺の存在は「旅をしててたまたまクラーク村に着いた。」で誤魔化せるだろうけど、カタルが元魔王の手先で、色々あって仲間になったって言うべきか? …いや、この村にもしかしたら魔王や、超能力者と繋がってる人物がいるかもしれない。もしそいつにカタルとシスが仲間になってる事がバレたら、クラーク村にまた手先が来る。 よし、ここは隠そう。
「俺は旅をしていて、たまたまクラーク村に着いて、そこから仲良くなって一緒に行動する様になった。 このゴリラの獣人も似た様なところだ。」
「なるほどな。それでクラーク村の中で一番体力のある奴らで集まって、村を壊滅状態に追いやった犯人を探してるって訳か。いいだろう。魔王の手がかり、教えてやる。」
【残りのカップラーメン数】 326個
「カップラーメン1年分が当たった俺、貧困異世界で無双する」を読んでくださり、ありがとうございます。
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