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あんま変わらないだろ!

 突然、今朝あったゾルビン村に住む犬の獣人、ミルジが現れた。休憩に入って気を緩めていたクルーシアとカタルが、一歩遅れて戦闘モードに入る。


 「お前がミルジか。何しに来たんだ?」

 「ん?誰だお前。あぁ、お前もさっきいたな。俺は人間には興味がない。俺がここに来たのはお前らを出迎えるためさ。ついてきな。」


 出迎え?っていう事はこれから案内してくれるっていう事か。歓迎って訳ではなさそうだけど、争いごとにはならなさそうだな。怪しいけど、俺たちの目的地には変わりない。カップラーメンパーティはまた今度だ。ついて行くか。…にしても、ミルジってやつ、やけに傷だらけだな。


 俺たち三人は、ミルジの後ろを警戒しながらついて行く。クルーシアは常に爪を出し、カタルは胸を張って拳に力を込め、警戒している。俺はカップラーメンを盗まれないように見張る。


 「ところで、なんなんだ?その風呂敷。なんか不思議な匂いがするぞ。」


 やべっ!まぁそりゃバレるよな。犬の嗅覚は人間の何十倍も優れてるしな。けど、こいつらはカップラーメンのことを知らない。存在すら知らない。わざわざ俺の能力を開示する必要もないしな。


 「これか?これは旅の食糧だ。」

 「ほう。あのゴミ置き場みたいな村にそんな良い匂いのする食いもんがあったとはな。まぁ、俺たちの村の食い物ほどじゃないだろうがな。」


 何こいつ。めちゃくちゃ煽ってくるじゃん。…っていうか、こいつの村のビルゾン村ってそんな発展してるのか?この世界って、超能力者が仕切って搾取ばっかしてて多くの村や町が貧困化してるんじゃないのか? まさか、こいつの村って…。


 「着いたぞ。ここがビルゾン村だ。ははっ!お前達のゴミ処理場みたいな村とは全然違うだろ!」

 「…。」


 ん…?何言ってるんだ?ミルジって奴は。目の前には、俺たちのクラーク村とあまり変わらないような光景が広がっていた。まぁ、確かに家は木や土で作られていて、ある程度しっかりしていて、目に入る住民達はクラーク村の人たちよりは痩せてなかった。だが、ほとんど誤差の範囲。 


 「くそっ…負けた…。」

 「クルーシア!安心しろ! 今頃、弟のシスがこれよりいい家を作ってるから!」


 そばにいたクルーシアが泣き始め、シスが慰め始めた。 ええっ?!なになに! あんま変わらないだろ!





 【残りのカップラーメン数】326個


 「カップラーメン1年分が当たった俺、貧困異世界で無双する」を読んでくださり、ありがとうございます。


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