強力な獣人が仲間になった!
「よーし、でもまず、この村の人達に謝るんだ。 今までこの村を襲い続けてたんだしな。」
「ごめんなさい! 今日壊した物はしっかりと治します! …でも、この村襲ったのは今日が初めてです…。」
え? そうなの? このゴリラ二人がこの村を今までボコボコにしてたんじゃないの?
「そうなのか? クルーシア。」
「うん。 初めて見た。 今までは剣を持った白熊の獣人だった。」
言われてみれば確かに、武器を持ってないやつが腕を切り落としたりなんて考えられないか。
「そうだったのか。 お前ら、なんで今日からこの村を襲ったんだ?」
「俺達兄弟は、魔王にスカウトされてつい先週入ったばっかの新人なんで、この国で一番搾取するのが楽なこの村に派遣されたんです。」
うわ、なんだか面倒な話になってきたな。 これで一旦村を救った事にはなるけど、当のラグおばさんや住民達を酷く怪我させた犯人は別って事か。 ってなると違う村を襲って搾取してる可能性があるな。
「ただ、しばらくこの村の担当は俺たち兄弟なんで、もうこれからはここに魔王の手先は来ません。」
「おぉ…おおお…。」
住民の一同が嬉しそうな声を漏らした。 崩れ落ち、泣く者、抱き合う者。 クルーシアはラグおばさんに抱きつき、ラグおばさんも泣いていた。 そして俺の前に、村長のおじさんが近寄ってきて、手を握ってきた。
「貴方はこの村の心、身体、全てを救ってくださった英雄です! ありがとうございます…。」
村長の涙がポタポタと流れ落ち、足元を湿らす。 まだまだ問題は山積みだけど、なんか、英雄になっちゃったよ。 俺、カップラーメンあげただけだぞ?
「で、二人はなんて名前なんだ? 俺の名前は錦木。」
「俺の名前は「カタル」で、弟の名前は「シス」です!」
いや、すげえ名前だな! 合わせたらカタルシスって名前じゃねえか。親どんな顔してるんだろ。
「んじゃ、これからよろしく!」
「ウホウホーッ!」
【残りのカップラーメン数】 326個
「カップラーメン1年分が当たった俺、貧困異世界で無双する」を読んでくださり、ありがとうございます。
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