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8 もふもふパラダイス!!


訂正します。


_人人人人人人人人人_

<いったい全体何を!!!>

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

( ˘꒳˘)



次の日の授業は、ゲームのことで頭がいっぱいだった。


……嘘である。

誇張しすぎた。


……ちゃんと授業は集中して受けました。


でも放課後の楽しみがある分、いつもより早く時間が進むのを感じた。


「えー、明日は土曜日だ。午前だけHRがあるから忘れず来るようにな!では、解散!!」


明日は午前で学校が終わるからゲームの時間が多く取れるね!!

やったぁ!


・ーーーーー・


ななちゃんと別れ、急いで家に帰った私はとりあえず今日の学校で習った範囲の復習をした。

その時だけはゲームのことを忘れて、頭にひたすら詰め込んだ。

それにかけた時間は1時間。


3時半に帰ってきて、現在時刻は4時半。

夕ご飯の時間を7時と見積っても3時間は出来る!


……流石にやりすぎだから、2時間にしとこう。


ベットに横になり、ゴーグルをつけこう叫ぶ。


「いざ、まいらん!!」


ーーー結果無反応だったため、普通にログインと言いました。


・ーーーーー・


「4時半なのにこんなに人いるんだ……」


前回と同じ場所、つまりギルド内からの再スタート。

既に人が沢山ごった返している。

クエストボードを眺めるものや店で売り買いを行うものまで沢山いる。


「んー、テイマーは何すればいいんだろう……」


と口に出してみると、画面に『ヘルプ』と表示されている画面が映し出された。

試しにヘルプ、に触れてみる。


すると、何やらテイマー初心者にオススメの狩場などのお得情報が記されていた。


「ふむふむ……初心者には、『ミカヅキ平原』『平和な森』でのテイムがオススメ……と」


ミカヅキ平原。

それは始まりの街『ファースト』の四方を囲むだだっ広い平原である。

そこには様々な動植物が分布しており、初心者の狩場となっている。


……その他にミカヅキ平原にはとある噂があるがまだ語らないでおこう。


そして平和な森は、字の通り平和な森である。

生息している魔物も大人しい個体ばかりで、心を安らげたり療養のために訪れる者も少なくないとか。

ミカヅキ平原の南東に位置している。


「なるほど、ならば最初はミカヅキ平原だね!」


とりあえず平和な森も気になるから、南口から出よう。


ギルドから出て、最初の広場を抜けて更に奥に走る。

すると見えてくるは巨大な門。

その下には門兵が構えている。


「お、そこの君。ここを通るには身分証明書が必要ですよ」


「身分証明書?」


そんなもの貰ってないよね?


「住民なら住民票、冒険者なら冒険者カードを提示してくれればいいですよ」


なるほど、それでいいのか!


「分かりました!……はい、どうぞ!」


「……確かに確認しました、街に再び入る際も掲示してもらうので忘れないように!それではお気をつけていってらっしゃいませ!」


「はーい!!」


巨大な門を通り抜けると、眩しい日差しが照りつけてきた。

思わず目をつぶると、爽やかな風が吹いてきた。

目を開けると、眼前に広がっていたのは。


「す、すごい!!」


青々とした自然広がる、広大な草原だった。

雲ひとつない快晴の下に広がる大地。

植物の生命の力を強く感じる場所であった。


しばらく歩いていると、何やら近くの草むらから物音がした。


「!?……何か聞こえたよね?」


あやしがりて寄りて見るに筒の中光りたり……ではなく。


僅かな緊張とともにその草むらへと1歩、また1歩と近づいていく。

すると目の前の草むらから何かが飛び出してきた。


「キュイキュイー!!」


「うわぁっ!!」


急に目の前に現れた謎の生物に驚き、しりもちを着く。

……このゲームしてから、よくしりもちをつくなぁ。


という考えは置いといて。

恐る恐る目を開けると、目の前には白いもふもふがいた。


それはうさぎだった。


「うっ、うさぎ!?……えっ、かわいいかわいいかわいいぃぃーー!!」


大興奮。


ここまで陽菜が興奮する理由。

メタいことを言ってしまうと、前々から匂わせていた動物。


陽菜は極度の動物好きなのだ。


年頃の女の子が男性アイドルのグッズを買うなか、陽菜はひたすら動物のグッズを買い集め。

年頃の女の子がファッション雑誌を買うなか、陽菜はひたすら動物の特集本を買い集めた。


病的と言っていいほど陽菜は動物が好きなのだ。

小学校1年生のとき、短冊に『もふもふのどうぶつになりたい!』と書くぐらい動物が好きなのだ。


これ程動物が好きな人も珍しい。


そんな人がVRというリアリティの高いゲームで動物と触れ合うと。


「えっかわっ!!かわいっかわいすぎ、すごっすごいもふもふがすご、ほわっほわほわぁぁぁぁ!!」


こうなる。


ちなみにこのうさぎ、魔物である。


角うさぎという弱いとはいえれっきとした魔物である。


そして角うさぎにはとある習性がある。

仲間がピンチ、もしくは興奮した際。


ーーー周囲にいる仲間を呼び寄せるのだ。


「へぇっ!?うさぎちゃんがいっぱ、いっぱい!?もふもふパラダイスっ!?」


これを見たヒナは大興奮。

周りのうさぎを撫でてはもふり、撫でてはもふる。


初めはびっくりしていた角うさぎだったが、何故か次第にヒナに「もっと撫でてー!!」と言わんばかりに頬を擦り付ける。


これを受けてヒナは天に昇るような気分を味わった。


ーーーやばい……しぬ……萌死ぬ……。


「かわいすぎかわ……はっ!!私は何を!?」


正気に戻ったヒナ。

画面の右下に表示されている時計を見るとなんと5時半を指していた。

なんと1時間ほどうさぎと戯れていたのである。


「幸せだった……、あっそうだ。テイムしに来たんだった」


その頃のヒナの頭には。


「うさぎさん達ー、テイムさせてください!!」


ナナから言われていた。


「……おおー!テイム成功したーー!!」


テイムできる確率は凄い低いということなど、すっかりと忘れていた。


「うさぎさん、6匹テイム完了!!」


これが、動物園の始まりとなった。


『……』


ーーーーーーーーーーー

<名前>ヒナ

<種族>エルフ

<職業>テイマー

<レベル>1……あと40で上昇


<ステータス>

HPー30

MPー30


STRー5

DEXー15

VITー5

AGIー20

INTー20

MNDー15

LUKー20


<スキル>

・テイム……角うさぎ×6


<称号>

・生物に愛されし者

・幸運の使徒

ーーーーーーーーーーー


興奮していたことによりシステムメッセージに気づかず。

新たな称号が2つも追加されていることにも気づかず、ヒナは街へと歩き出した。

ここで言い忘れていたこと。


ななちゃんのプレイヤーネームは『ナナ』です。


称号について、今後に関わってきまする。


( ˘꒳˘)

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― 新着の感想 ―
[一言] >生物に愛されし者 悪い意味でこう読む 生物(ナマモノ)に愛されし者
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