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3【新人侍女】は語る2

お仕事を夜番の侍女に引き継ぎ、控室で情報交換のお茶会中。ちなみに夜番とはエロ方面のお仕事ではなく、深夜勤務の事です。中にはエロ方面の自主勤務に就く方もいるそうですけどね……


そして悪女系セクシー侍女長様はこの屋敷の成り立ちを教えてくれた


早い話が、悪女系セクシー侍女長様は侯爵様の愛人で嫡子様のお母上という事ですね、了解しました。さらに侯爵様の弟君との三角関係中だそうです、そんな情報要りませんでしたけれど?


「さすがに2人を相手にするのは疲れるのよ、年かしらね……。あぁ引退したいわぁ、色事はもう飽きたわ……」

「そんな事ないでしょう。嫡子様をお産みになってから、ますます艶を増しましたよ侍女長」

「おっさん二人にくっつかれながら寝るのは暑いのよ。あんただって経験したらわかるわよ」

「さすがにそれは……ねぇ。愛されていますのね」


そう深い話をする艶々女盛りの悪女系セクシー侍女長様と母性たっぷり豊満系侍女さん。侍女長様と一緒に買い上げられた高級娼婦さんたちの中で、今でも残っているのは豊満系侍女さんだけだそうです。例の高級娼館は今も営業中で、そちらから侍女を雇い入れるのが慣例なのですが、例の素人さんである『ご学友のツンツン系ご令嬢』に対抗しようと雇われた私


いい迷惑だ!!


さくりとクッキーを食べお茶でのどを潤すと、思い出したかのように、侍女長様はからかいながら豊満系侍女さんへ言った


「で、あんたは執事長と庭師長のどちらを選ぶの?愛されているじゃない、あんたもね」

「どちらって……別に。早く可愛いお嫁さんをもらえばいのにねぇ……。お母さん心配だわぁ」

「あんなでっかい子供がいる程の年じゃないでしょう、っていうかほぼ同年でしょ?そろそろ両方の子供産んであげたら……当主様に話し通してあげるわよ?」

「……子供産んでおくなら今がギリギリの時期よね。2人と相談してみるわ、子供欲しいって言う方と決めちゃおうかしら」


先程からすっごくさらりとお話されているけれど、内容はとてもディープだ……。ちなみに相手を決めたのならば、離れの方の担当侍女になって裏方専門か、ゆくゆくは引退となるそうだ。王冠の女神神殿で侯爵家の血をその身に宿していないことを確認した後、侯爵家の家臣に下賜されるそうです


さすがに使い捨て……という訳ではないそうです。あれ、もしかして私も下賜コースなの?決定なの?


まぁ、それでもいいけれど。とりあえず小悪魔ファイブの卒業までは、なんとか見逃してもらえないかなぁ……だめよね、うん


そんな事を話していると、甘えるの上手な妹系侍女さんが控室にやってきた。薄いぴらぴらした桃色の寝着を身に着けて……。そんな恰好で廊下を歩いてきたのですか、甘えるの上手な妹系侍女さん!?


「侍女長様~、聞いてくださいよ~。護衛隊長さん、しつこくて辛いの~。も~」


泣きながら侍女長様にすがりつく妹系侍女さん。ほぼ紐な下着と、思ったよりデカい胸が薄っすら透けて超エロいのですが。そうよね、誰もがお手付き用侍女だからって、拒否権が無いのは辛いわよね……スゴイ寝着を着せられているのも仕様なんでしょうね。なんて思っていたら


「愛され過ぎてつら~い」


リア充だった


《4の国》の言葉でリアルが充実している人の事を言うそうよ、あと爆発するらしいから、気をつけて!!



「さいきん、嫡子様からお誘いが無いから楽~って言ったら、『じゃあ、しつこくしていいよな』なんて言うんですよ~。も、すっごいえっちな格好させられて、啼かされまくりなの~。やだ、も~」

「……」

「あ~、新人ちゃん。いま、あたしの事バカっぽいって思ったでしょう~?この喋り方は~、そう躾けられちゃったからで~、喋ろうと思えばちゃんとしゃべれるもん!!」

「左様で……」


清楚系侍女さんと同様に、友達になれなさそうな人だなぁ……なんて思っただけです


妹系侍女さんは自分でテキパキとお茶の用意をして、さらに中身が減っていた私のカップにまでお茶をつぎたした後に、椅子にちょこんと座る。今の所作を見る限り、侍女としての技能は私より上だと思った。しかし凄いギャップだ、普通こういう人は侍女仕事は駄目そうなのにと……、いや馬鹿にはしていない、していないけど複雑だ……。高級ってこういう事を言うのかな?


その割には清楚系侍女さんは下種だったけれどね






世間話をしてから、そろそろお開きにしようと侍女長様は席を立つ。その時ドアをノックする音が響き、執事長がやってきた


「侍女長、当主様が呼んでいらっしゃいます」

「あら、そう。わかったけど、私に伝言なら私を見て言いなさいな」


執事長は豊満系侍女さんを熱く見つめながら、侍女長様への伝言を伝える。豊満系侍女さんは、穏やかな笑みで執事長を見つめると、彼は頬を染めて「とっとと当主様の寝室へどうぞ、侍女長」と告げる。もちろん彼の視線の先には豊満系侍女さん


いいのかこれで、序列2位の侯爵家!!

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