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第9話 ハンターズギルド

毎度毎度有難う御座います!

最近、お気に入り登録や採点が非常に励みになっております。

気になる所や間違いがありましたらご忠告よろしくお願いします。













数日後ホームルームが終わり、ミルと話をしているとロイが間に入って来た。


「マミってハンターズギルドに入ってるの?」


「ハンターズギルド?」


「その様子だと存在自体を知らないみたいね」


ミルはやれやれといった様子で可哀想な物を見る目で、ロイは何故かワクワクした様子で見てくる。


「ハンターズギルドって言うのはね、色々な人から依頼されたクエストをこなすハンターによって構成される世界的な組織なのよ。世界中の大小様々な街にあって依頼されたクエストには探し物やお手伝いなんて簡単な物からモンスターの討伐や撃退なんて物もあるわ。稀に貴族や王族からの依頼もあるのよ。勿論、自分に見合ったクエストしか受けられない決まりになっているけどね」


「見合うかどうかは誰が決めるの?」


「ギルドメンバーになったハンターはそれぞれギルドランクが与えられるの。ランクはギルドカードの材質と文字で表示されて、身分証の代わりにもなるのよ。ちなみに私達の場合、学院証をギルドカードと兼用になるわ。大人は職業免許等に記載されるのよ。ランクはF・E・D・C・B・A・AA・S・特Sが合って、その更に上にはランクレジェンドがあるの。各ギルドにはマスターが一人居て、ギルドマスターにはAランク以上のハンターが着いていて、AAランク以上のクエストはギルドマスター二人以上が組んで依頼される事が多いのよ。総本山のメッジ・パルスタムには、ほぼ常にSランクハンターが三人以上いて、ギルド全体を統括する首領が居るの。首領の名前も見た目も公開されてなくて、今の所唯一のランクL保持者なの」


「学院証ってこのカードの事?」


そう言って、ミレーヌさんから貰った黒いカードを取り出した。

「そうよ、そのブラックカードは持っている人は今の所貴女だけだけど一般生徒は鉄製のカードを持っているの。ギルドでランクが上がるとカードの素材が特別な宝石や鉱石、魔物の牙や角と混合される様になっているの。中には称号みたいにカードに付いた特殊討伐のサインを依頼の受注条件にしている人もいるわ」


「へ~」


気の抜けた返事を返すと、ミルは忘れていたと言う様にハッと目を見開いた。


「そうそう、ギルドランクは始めはFからだけど功績を残せばランクを上げる事が出来るの。ランクがA以上になるとギルドから称号が与えられるわ。逆にクエストを一定以上こなさないとランクが下がる事もあるの」


「ふ~ん…」


長いなぁと思いながらも返事をすると、間に割り込むようにしてロイが再び話に参加してきた。


「折角だからこれからギルドに加入しに行こうよ!」


ロイが嬉しそうに言うのを不思議そうに見ていると、その視線に気が付いたのかロイが話し始めた。


「僕と姉さんはランクがDなんだ。学院に入って一ヶ月でランクが二つも上がるのは異例なんだって。それに学院生は殆ど魔法を使えるからチームにしたがる人が多いんだ。チームって言うのはハンターが組む小隊の事で普通のクエストは四人までしか参加できないんだ。それと子供だから扱い易いと思われているのか同じランクや下のランクのチームに勧誘されるんだよ。だから、僕達とチームを組んで欲しいんだ。マミならきっと強いから、誰も文句は言えないよ」


そう言った、ロイに懇願されて放課後ギルドに向かう事となった。














「ここが王都のギルドよ」


そう言ったミルの指す建物は城の城壁の様な石で出来た立派な建物で、入り口は西部劇の様な観音開きの木製扉だ。


「ここのギルドはね。王都のギルドだから大きいんだよ。普通の街のギルドは家4,5件分ぐらいしかないんだ」


目の前のギルドはそれに比べると相当大きい。


「入ろう」


中に踏み込むと一斉に入り口の自分達に視線が集まった気がした。

その中にはミル達を勧誘していた人たちが居たのか、ミル達を見た数人が近付いて来た。


「よう、二人とも俺達のチームに入る事は考えてくれたか?」


そう言って近付いて来た男の人はかなりの巨体に凄い筋肉の付いた腕を持つ所謂マッチョだった。

でも、マッチョはマッチョでもそこまで強そうに見えないのは気のせいだろうか?


「いい加減にしてよ、私達は入らないって言ってるの。しつこいわよ!」


「おうおう、気の強い女は嫌いじゃないぜ?…ん?」


そこでミル達の後ろに居た私に気が付いたのか、男は不思議そうに私を見た。


「何だ、今日は友達連れて来たのか?中々いい女だが少々若過ぎるな」


「…」


「今日はこの子の加入の手続きに来たのよ。退きなさい!」


ミルに気圧されたのか、男は横に押し退けられ、私はミルに手を引かれて奥のカウンターに向かった。

カウンターに向かって酒場の様に並んだテーブルの間を歩いていると周りから多くの視線を感じた。


「こんにちは。今日は加入の手続きですか?」


カウンターには茶髪の活発な感じの受付嬢が居た。

受付嬢さんは笑顔で挨拶をすると、私の方を見て聞いて来た。


「はい」


「ミルさんとロイさんのお知り合いでしょうか?」


「私達の友達で学院生よ」


「では、学院証を提出して下さい」


そう言われたので懐からカードを取り出すと受付嬢さんに手渡した。

それと同時に周りがザワザワと騒がしくなる。


「?」


疑問に思っていると、横にロイが立っていた。


「ブラックカードは持っている人がいないから、今ではそんな物があるらしいって言う噂みたいに思われているんだ。それを持っているマミがここにいるのに驚いているんだよ」


そんなに凄いカードだったのか、と再確認した。


「はい、手続きが終了しました」


「え、もうですか?」


「はい、学院の方は元々情報がカードに入っているので手続きが速く済むんです」


「そうなんですか」


「そうなんです」


ニコニコと笑顔で答えてくれる受付嬢さんは凄く親切だ。

帰って来たカードは、表面に今まで無かったFの文字が書かれていた。


「皆さんはチームを組まれてるんですか?」


「そうだよ~」


ロイが答えると、受付嬢さんはにこやかに笑った。


「これで、勧誘は大分減ると思いますよ。三人のチームに参加しようと思うとソロハンターしか出来ませんから。ランクが上がれば上がるほどソロハンターは少なくなってきますからね」


「これで悩みが減るよ~」


「本当に、マミには感謝ね」


受付嬢さんと笑顔で笑い合う、姉弟を眺めていると思う所もあるがそこは押し留めて置く。


「それでは、ギルドではあそこのクエストボードに張られたクエストの用紙を取ってカウンターで手続きをするとクエストを受ける事が出来ます。クエストには時間制限や参加制限、他に参加人数の制限や注意事項がある場合があるので注意して下さい。ちなみにクエスト受理後の破棄は失敗となりますので評価が下がったり、違約金として罰金を請求する事があるのでお気を付け下さい」


「分かりました」


こうして、私はFランクハンターとしてハンターズギルドに加入する事が出来た。













次回をお楽しみに!!

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