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第五話 再会in生徒会

お気に入り登録が多くて吃驚しています。

そして、評価点を入れてくれる人まで…感激して泣きそうです…











朝、目が覚めると寮のベッドだった。

そう、今日から私の学院生活が本格的に始まるのだ。

取り合えず部屋着のままで下の階に降りて、食堂に入った。


「大きい…」


食堂は結構広くて隅々まで手入れが行き届いて清潔な印象がする。

食堂の中には沢山の長机と椅子が並び、奥にはカウンター。

カウンターの上には絵と一緒に値段の書かれた札が並び、限定商品等が書いてある。


(何故か、この世界の言葉は分かるし、書いたら意識しないとこの世界の言葉になってしまう)


朝食は何を食べようか…

端の方に目を引く朝食セットがあった。


「でも、こっちのお金は持ってないんだけど…どうしたらいいんだろう?」


そう、私はこっちのお金を全く持っていない。

これでは、朝食どころではない。

カウンターの前で腕を組んで考え事をしていると、声を掛けられた。


「マミちゃん、おはよう。どうかしたの?」


「あ、おはようございます。あの、私お金を持ってなくて…どうしようかなぁと」


声を掛けて来たのは昨日部屋に案内してくれた寮母さんだった。


「あぁ、貴女は特待生なんですってね?特待生は学院内で何でもただで出来るカードが配られるんだけど…まだ貰ってないのね。じゃあ後で受け付けるから先に食べて。カードを貰ってから支払いするから」


「分かりました、ありがとうございます」


「い~え」


寮母さんが去って行ってから朝食セットを注文して、受け取るとトレーを持ったまま人の少ない端の方の席に着いた。


「いただきます」


手を合わせて、バターナイフでパンにバターを塗って食べたり。

スクランブルエッグやソーセージみたいな物や、シーザーサラダを食べたりした。

こちらの食べ物は、殆ど向こうの食べ物と遜色無い。

こちらにしかない果物など稀に特殊な食べ物を見る位のようだと言う事は昨日一日で分かっている。

黙々と食べていると周りの人たちの談笑している声を少し遠くにバックミュージックの様に聞いた。


「ねぇ、あの娘だれ?」


「さぁ?見たこと無い顔ね」


「あの髪の毛、真っ黒よ。綺麗だけどあんな髪の毛の娘っているのね」


「顔も結構可愛いわよ。ほら、口の中に食べ物を入れて両頬を膨らましている所なんてリスみたい」


「何年生かしら?編入生?」


周りの声は聞き流していたため、まさか自分が話の的になっているなんて思いもしなかった。
















「マミちゃん、おはよう!」


「おはようございます!」


制服に着替えて、寮の前で待っているとミレーヌさんがやって来た。

この時間は殆どの生徒が授業を取っているのか、恐らく何かしらの学科を先行しているSランク推薦を取っている生徒以外は既に授業に入っている。


「あ、これ渡すの忘れてたわ」


はいこれと言いながらミレーヌさんが渡してきたのは薄い黒いカードの様な物だった。


「これはね、この学院で限られた生徒だけが持てるカードなのよ。因みにこのブラックカードは特待生でSランク推薦を取っているエリートだけしか持てないカードなの、現在この学院で持っている人は数人しかいないわ。他にも、特待生やSランク推薦者のみに渡されるゴールドカードや成績優秀者や学級役員に配られるシルバーカード、貴族などが国に寄付金を払って手に入るブロンズカードなんて物もあるわ」


「沢山あるんですね」


「そうね、このカードは寮の部屋のカードキーとしても使えるし、学院内での買い物の支払いも出来るわ。因みにブラックカードは国が支払いをしてくれるから無茶な使い方をしなければ何を買っても大丈夫よ。他にも、このカードの所持者は生徒会に入る事が義務付けられているから生徒会室やその他の生徒会の管理している部屋のカードキーにもなっているわ。ここだけの話、実はこのカードで各教室の鍵も開ける事が出来るのよ?」


「そんな事してもいいんですか?」


「いいんじゃない?悪用しなければね?」


「…」


私は手の上に載っているブラックカードをジッと見つめた。


「あと、そのカード紛失した時は言ってね?カードの使用不可の手続きと再発行の手続きをしなきゃならないから」


「はい、分かりました」


「よし、じゃ行きましょうか?」


学院に向かって二人で歩き始めた。
















と言う事で、今は学院内の廊下を歩いています。

授業中なので廊下を歩く人は疎らですが、次の授業から入る人もいるのか時々、ミレーヌさんに挨拶をしていく人がいる。


「ここよ」


そう言って、ミレーヌさんが立ち止まったので視線を上げて確認すると。

ミレーヌさんに学院長室並みの大きな扉の上に生徒会室と書かれていた。


「先に生徒会メンバーに挨拶しておこうかと思って、呼んであるの」


「え、皆さん先にいらっしゃってるんですか?」


「ええ」


ミレーヌさんが扉を開くとそこは学院長室並みのソファや執務机が並んでいた。

執務机には生徒会長と書かれた札も立っている。


「待たせたわね、この娘が昨日説明した新しい生徒会メンバーよ」


「真美桜花院です。よろしくお願いします!」


名前を言って九十度のお辞儀をするとシーンとしてしまった。

恐る恐る前を見ると、皆何故か笑っていた。


「うわー、学院長の言ってた通りだ、可愛い!私、カノン。カノン=クロノックス、二年生よ。よろしく~♪」


「ホント、可愛いね?僕は、クレス=アルトネード。四年生だよ、よろしくね?」


「俺は、ガイル=バスタード。五年だ」


「そして、私はリフィア=スカール。三年生で生徒会の副会長をしているわ。よろしくね?」


「俺は…挨拶しなくても分かるな、マミ」


カノンちゃんはピンクの目と髪で凄く可愛らしい感じ、髪も少しカールしている。精霊は…花の精霊かな?


クレスさんは金の髪と青い目、ちょっとチャラい?精霊は氷?

ガイル先輩は濃い蒼の目と髪、ちょっと眼力が強くて気圧されそう…精霊は火かな。

リフィアさんは、薄い眼鏡を掛けていて知的美人。髪も目も薄い緑。精霊は植物?木とかそんな感じ。

そして、最後の声の方向を見ると、生徒会長と書かれた執務机に座るセドラスがいた。


「セドラス!?」


「二日ぶりだな、マミ」


「あれ、二人とも知り合いだったの?」


「ああ」


「セドラスは何年生なの?」


「俺はガイルと同じ五年生だ」


「へー」


気のない返事を返していると、ミレーヌさんが話しに入って来た。


「見ての通りすっごく可愛いけど襲ったりしちゃダメよ?」


「はーい」


「う~ん、どうだろ?」


「…」


「うふふ…」


「…」


カノンちゃん以外が凄く反応が怪しい。

ガイルさんはただ無口なだけだと思うが、他の面子の反応の意味はなんなんだろう?


「まぁ、仲良くね?」


ミレーヌさんの一言で、顔合わせは終了した。















有り難う御座いました!

次回をお楽しみに!

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