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第1話 異世界!?

眩い光が差し込んできて、目が覚める。艶やかな髪を靡かせている女性がこちらを向いている。よく知っている女性だ。何故なら、「ロストワールド」の最初に出てくる母親のNPCにそっくりなのだ。「テオ」と優しい声でこちらに喋りかけてくる。(誰だろう?)と思いながら体を起こそうとした、動こうとしてみるが思うように体が動かない。しかも声すら出すのが難しい…かろうじて顔が動かせた。その光景は想像を遥かに超えていた。「ロストワールド」の始まりの街そのものだった。(すごい再現度だなぁ、廃課金してたから運営が招待してくれたのかなぁ)ふと、空をみるとそんな考えは、一瞬で消えた。空には、飛行機やヘリコプターなどではなく、「ロストワールド」に出てくる真っ赤な鱗で覆われているドラゴンが優雅に空を飛んでいたのである。

でもまぁ、レッドドラゴンである事が救いである。刺激しない限りは、反撃してこない温厚な性格だ。(多分)他のドラゴンだったらこの街は、跡形もなく消えていた事だろう。何故なら「ロストワールド」の中でも最強の種族であるからだ。ロストワールド時代に多くの大国が滅ぼされてきていた。もちろん俺の国も滅ぼされた。嫌な思い出だ。その頃は、仕事も上手くいかず鬱病気味だった。

(!?!?)いきなり持ち上げられたのでる。しかも小柄な女性にだ……

物心がついたので色々なことを思い考えていた。



月日が経ち、ある結論に達した。俺、宮崎正之50歳独身は異世界に転生したらしい。幸いにも「ロストワールド」に近い世界で前世の記憶を持って。まだわからない事もある、他にも「ロストワールド」のプレイヤーが転生してきているのか(いるなら会いたいかも)、どこまで「ロストワールド」に近いのか、死んだらゲームの時のように生き返られるのかとさまざまな疑問が浮き彫りになっていった。最後の疑問を解決するのは、いささかリスクが大きすぎる。早く疑問を解消したいがこの赤子の体じゃどう考えても無理だろう。

あの小柄で綺麗な女性は、名前は「エミリー・クラウド」やはり俺の母親らしい、(綺麗すぎてヤバイ)

父親は、遠くに旅へ出掛けているらしく、まだ会ったことがない。

そして俺の名前が「テオ・クラウド」というらしい(まだ慣れないけど)。日本で言うテオが名前でクラウドが苗字だ。俺の「ロストワールド」時代のプレイヤーネームと似ている……

エミリーは、ゲームと同じくとても人柄が良く街の人から好かれている。ここまで「ロストワールド」に似ているのでゲームをしているのではないかと錯覚するほどだ。しかし感情がある、現実であることに気付かされるいい例だ。

家は、「ロストワールド」と一緒の内装と外観で、同じ家だった。木造二階建ての真新しそうな内装を見るに、建てて数年の新築といったところか。そこまで貧乏でない事が幸運だろう。改めて見ると、「ロストワールド」の凄さを実感した。




さらに数年後、俺は3歳になっていた。身体が自由に動き、言葉が喋れる、当たり前のように行えていた事がどれほどよかった感じた。そして勉強が始まった。うちは、他の家と比べて教育熱心なようだった。とてもありがたい。言語の勉強や算数などの学習を毎日3時間も行うのだ。普通の3歳なら厳しいだろうが、俺は前世の記憶を持っているので正直余裕だった。しかし言葉の成績が悪いと母に叱られる。正直仕方がないところもある、日本語に比べて遥かに難しいのだから。それに比べて算数は、とても褒められた。(まぁ当然だけど)母は「将来は学者か教師かしら」と呟いていた。この世界にも、何個か学校があるらしい。その全てが、王都と呼ばれる場所を中心にまばらに、建設されているそう、しかもその全てが国公立大のような広大なキャンパスに、惜しみなく贅を尽くした外装らしい。母は、学校には行っていなかったので中がどうなっているかは、聞くことが出来なかったが、容易に想像ができる。

今のところ、俺の第一目標は学者と教師となった。この「ロストワールド」のような世界で!



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