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プロローグ

MMORPG とはMassively Multiplayer Online Role-Playing Game(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイングゲーム)の略称。 インターネットを介して数百人~数千人規模のプレイヤーが同時に参加できるオンラインゲームのことである。

その中でストアランキング1位を常時独占しているアプリがある、それが15年の歳月と莫大な費用をかけ完成させた超大作「ロストワールド」だ。

このゲームがすごいのは、現実にいるように錯覚するほどの美しいグラフィックである。さらにVRでプレイが可能という点も人気を出している理由の一つだ。そして莫大なデータ量、種族50種、職業700を超えている、スマホでは異例の数だ。またNPC(ノンプレイヤーキャラ)には、最先端のAI技術が採用されていて、まるで人間そっくりだ。

何より人気が出ているのは、ゲームのお金を仮想通貨に換金できることだ、その逆も当然可能だ。

戦闘以外にも、国を作ったりもできる。

この「ロストワールド」が普及してから、ゲームを仕事にしている人が増えている。今やゲームだからと馬鹿には、出来ない。

現実世界でできることは、ほぼ全て出来てしまうのだから驚きだ。


この小説の主人公の男もこのゲームのプレイヤーである。

昼間は、教師夜間は世間で言われている、廃人という部類の人間となる。そんな男の転生した一生を描いた話をお楽しみ下さい。










ヤバイヤバイヤバイ!その日を生きる事で精一杯だ……さすがに全財産が300円はヤバイ。まっ悪いのは、俺なんだけどw——唐突だが昔話をしよう、20年前俺は教師をしていた。熱血とまではいかないが、いい教師をしていたと自分でも思う。だがある日俺の人生を狂わす事件が起きた。その事件というのが生徒が授業中にスマホをいじっていたことが発端で始まる。その姿を見たとき俺はその生徒の後ろから静かに近づきスマホ画面を覗き見た。その生徒はあるゲームをしていた。そのゲームというのは[ロストワールド]という近ごろ人気のRPGゲームなのだ。ちなみに俺も最近このゲームにはまっている。俺はしばらくスマホ画面を見続けた。するとあることが判明した。その生徒のプレイヤー名はアチーブと言いその名は世界ランク一位のユーザーの名だった。俺はひどく動揺しフレンドになりたいという気持ちが同時に込み上げた。しかし俺は教師なわけで生徒がスマホをいじっていたらそれを取り上げなければならない……俺は生徒からスマホを取り上げた。普通の生徒なら「ごめんなさい」という謝罪を述べるシーンなのだがその生徒は「返せよ」と反抗の色を示した。俺は「なんだその態度!たわけか!!」と怒鳴ろうとした……その瞬間頭が真っ白になるような感覚に襲われ腹部には電気が走ったかのように激痛が走った。俺はその生徒に刺されたようだった……そしてそのまま俺の意識は怒りに飲まれていってしまった。気づいた時にはその生徒は血だらけで床に倒れていた。その時は、激しく動揺した。何を生徒にしたのかは、明らかだった——その後俺は傷害罪で起訴されたが正当防衛が認められた。しかし学校が俺に課した処分は追放処分だった。だがまあ、それだけで済んだのは不幸中の幸いだっただろう。しかし世間の目が厳しいのは必然だった。ハローワークに行くがどこにも就職できず気付けば50歳、中年になっていた。愛車の86やマイホームその他金になりそうなものはすべて売りこの日まで生きてきたがそれもこれまでだ、所持品は見窄らしく唯一持っているのがポケットに入っている300円だけだ。

俺は、この全財産である300円を握りしめて、コンビニ向かった。その道中人の目が気になった、その理由は、明白であった着ている服や靴は、いつのまにかボロボロで白髪混じりの髪でフケがついている。数日間洗っていないからだろうか。しかしそんな事も気にしず、軽快な足取りでビールを手に取りレジへ向かった。店員の接客は、何故かいつもより冷たく感じた。

その後、俺は公園へと足を進めた、小さい公園にある唯一のベンチに座りながらビールを飲むのが唯一の趣味だ。公園で遊んでいる子供達を見てあの頃を思い出すと、自然と涙が出てきた。「あぁ、あの頃が懐かしい……」気持ちを切り替えようとビールを一気飲みし、立ちあがろうとした時めまいがして視界が徐々に暗くなっていった……。




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