表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/53

魔法勲章もらったよ。でも、本当の宝は。


魔法少女が生まれて20年がたち、ベジタリアとフルートの戦いは続く。


そんな中、俺は、50才になった。


20周年を記念して、歴代の魔法少女、魔法使いに感謝の気持ちを込めて、勲章が送られることになり、盛大なパーティーが行われた。


今日は、二人の娘を連れて参加した。母親である莉乃は、訳あって欠席。


「パパ。パーティーって、あっちかな?」

長女…じゃないな。三女は、藍乃と名付けた。今、5才。ちょうど莉乃を引き取った時に5才だったか。うん、似てきたな。かわいいっ。

「そうだね。あ、」

「パパぁ、ねーね。まってぉー」

次女、じゃなくて四女の幸乃。まだ3才で、ちょこちょこ頑張って歩く。こっちは俺似かな。


二人とも正真正銘、俺と莉乃の娘。

あ、莉乃と桃子も、俺の娘なんだけどね。

莉乃は、嫁でもあるんだけど。桃子は養女で。


父娘って結婚できるの?って。普通ダメだけど、本当の娘じゃないから…。

「籍は入れれなくても良いかなぁ」

って言ってた莉乃。でも、パスポート取りに行った時、戸籍謄本みて、

「おとうさん!私を養子にしてなかったの?通りで…生活苦しかったのね」

児童手当から扶養控除とか、一切無かったから、ウチはあまりお金無かったんだよって、めっちゃ怒られた。

すまぬ。要らん苦労をかけたな…。

「あ、でも、おとうさんとは、他人?」

え、他人って言わないで!最愛の娘に他人って言われると地味に、いや、めちゃ傷つく。


でも、そんなわけで無事結婚できたので、逆に褒められました。

よくわかんねぇ。



パーティー会場では、歴代活躍した魔法少女がパネルになって展示されてる。


★魔法少女ペアー。ピーマン大帝を撃破。


おっ、莉乃だ。やっぱ可愛いな。

あ、今の姿も当然可愛いんだけど。


「これ、ママ?」

藍乃が魔法少女ペアーの写真を指差す。

「うん。そうだよ」

「あ、まま、まま。かっくいー。」

幸乃もわかるのか?


★魔法少女ブルーベリーとラズベリー。セロリ総督を撃破。


紫乃ちゃんと紅乃ちゃんも、あれからまた強くなったんだ。可愛さも爆上げだなぁ。

でも、この戦いで、限界突破して引退したんだっけな。


「あれ、千葉さん?」

紅乃ちゃんだ。

「私もいるよー。」

紫乃ちゃんもいる。二人も表彰されるもんねぇ。


「あ、これ、俺と莉乃の娘。挨拶しなさい」

二人の娘に言う。

「千葉藍乃。5才です。」

「ちあ ゆきの 3しゃい。」

良くできました。

「ちゃんと言えたね。北野紫乃です。よろしくね」

「二人とも、かしこいね。高井紅乃です。よろしくね。」

二人とも結婚して名字が変わっている……。


一旦は離ればなれになったんだけど、セロリ襲撃時に合流して、戦ったらしい。


で、魔法少女の引退も一緒。そして、結婚も一緒。

旦那さんも魔法使いで一緒。旦那さんの年はだいぶ違うけど。


紫乃ちゃんの旦那さんは、紫のチェリーさん。Sランクの姉メロンさんの強い魔力を、普段から浴びていたせいで、10代で魔法使いになった天才さん。

紅乃ちゃんの旦那さんは、黒いチェリーさん。この人は、普通?に30才で魔法使いになったんだけど、魔法少女の少ない地域で皆を守っていた頑張りやさん。

どちらも素晴らしい人だよ。良かったなぁ。


で、お腹の膨らみ具合も、一緒なのか?

俺が、お腹を見ているのがわかったのか、


「6ヶ月だよ。」

「私もほぼ同じですの。」

おー、なんか凄い。

「じゃあ、ウチと同級生かもね!」

保護者として学校で行事とかで会えたりするのかなぁ?

話は尽きないけど、二人と離れる。

二人とも幸せそうで、良かった。



★魔法少女メロン。キャロット公爵を撃破。


この人、まだ魔法少女なんだ…。一度だけ会ったことある。すげえ美人で、スターフルーツだった比留間さんよりおっきいんだよな!


「パパ、どこ見てるの?ママに言うよ!」

くっ、ママに言うって技、どこで覚えたんだ。あ、多分、桃子だな。

「ぱぱー。おっぱ、すきー!」

こらっ。好きは好きだけど、というか、とっても好きだけど、声が大きいよ幸乃!


「こんにちは。千葉さん。」

あ、蒼井さん。じゃなくて草加林檎さん。

俺の初彼女だった人。この人と、比留間五花さん。ほんで、次女?の桃子で、県庁の魔法少女の支援部署でお仕事してるんだよ。


「莉乃ちゃんは?…そっか、もうすぐだ。あ、そうだ、挨拶しなさい。」

「草加真莉です。」


蒼井さんを俺から寝取った?のは、なんと紫乃ちゃん紅乃ちゃんのお兄さんだった…。

で、結婚して草加さんになったんだよ。真莉ちゃんは娘さん。もう小学生らしい。紅乃ちゃんの面影もあり、とっても可愛らしい。


なんか、魔法少女って、魔法少女になるときは処女だけど、子ども生むのみんな若い気がするな……。


まぁ、いいか。



あ、桃子からメール来た。


桃子は、高校に入った時に、俺の養女になった。

ちゃんと養子縁組して、戸籍上は俺と莉乃の長女ってことになってる。今は3姉妹?俺にとっちゃ4姉妹?

どうでもいいか……。


桃子は、23才になったけど、まだ魔法少女やってる。親としては、そろそろって思うんだけどね。

いい感じの奴はいるらしいけど、せっかくSランクになったんだから、Sランクのベジタリア星人を倒すまではやめられないんだって。


そんなの他の魔法少女に任せて、俺に結婚式で泣かせて、孫の顔を見せて欲しいよ。


でも、藍乃と幸乃の面倒をよく見てくれる。良いお姉さんになってる。助かってるし、4姉妹が楽しそうに過ごしていると、娘にして良かったとつくづく思う。


あ、メールの内容だった。

ーママがもうすぐだって言ってるけど、パパはそこにいて良いよ。私がついてるからね。


えっ、もうすぐって。じゃあ、早く行かないと。


桃子は、相変わらず隙あらば俺から莉乃を取ろうとするけど、実は、早く来てほしいから、こんなメールを送ってくる。


なんだかんだ親なんだ。わかるよ。

あ、ほら、電話。


「ぱぱー。でんわーなってうー」と幸乃。

「お、桃子ねーちゃんからだよ。」

「早く出て、ママのことじゃない?」

藍乃がでるように催促する。


「あ、パパ。」

二人が生まれてから、桃子も俺の事パパって呼んでくれるように。うぅ、嬉しいです。


「そっから帰ってくる位の時間は十分あるみたいだけど、こっちは私いるから大丈夫だから、帰ってこなくて良いからね。」


これ訳が必要だな。

まだ時間あるけど、不安だから早く帰ってこい!

ってか。


「わかった。すぐ向かうよ!それまで頼むな。」

「うん。ありがと。」

素直になった。


「あ、エイスケさん。予定日まだ先だったんだけどね。来ちゃったみたい。まだ、もうちょっと大丈夫だけど。」

莉乃だ。桃子から替わった。

普通は、名前呼び→子どもできて→おとうさんって呼ばれる。

俺は、おとうさんって呼ばれてたけど、今は愛情込めて名前呼び!

どうでもいいか。でも、幸せだから良いじゃん。愛されてる感アリで!

「わかった。二人連れてすぐ行くよ。」

「ありがと。」


受付の人に

「千葉ですけど、急用ができたので帰ります。」

入り口には、紫乃ちゃん、紅乃ちゃんや知り合いがいたので事情を話す。


「早くいってやんな。」

「それは、早くしないと」

「うん、じゃあなね。また連絡するよ。」


勲章より、賞状より、大切なものってあるよな。


「あい、ゆきっ。帰るぞ!」

「パーティーもうすぐじゃないの?」

「えー、くんちょーは?」


「違うよ。君たちの弟くんが、少し早くなったけど、産まれてくれるんだよ!」

「あ、すぐ帰る。何してるの早く!」

あいちゃん。なんか、莉乃と桃子みたく俺をしりに敷こうとするのやめようね。

「おとうとー。やったー。すぐ、かえゆー」

ゆきちゃんは、お姉ちゃんになるんだよ。


両サイドに、幸せのかたまりを抱えて、愛する妻と、娘、そしてまだ見ぬ息子に会いに、はやる心を押さえながら、華やかな会場をあとにする。


二人の手を繋ぎながら、もう一人を繋ぐ手はどうしよう。なんて、どうでも良いこと考えながら。



今まで、読んでくださり、ありがとうございました。


ただ、もし娘がいたら

「おとうさん。大好き!」

って言われたい。という願望で書き始めました。


次回作からは、ちゃんとプロット作って、話が迷走しないようにしたいとか、思ったり。


とにかく、どうにか、ハッピーエンドに持ち込むことができました。


ご意見等あれば、次回作にいかしていきたいので、感想なんかいただけると嬉しいな。なんて。


では、またの作品でも、よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ