私はここにいます。
泣かないでください~♪
お墓の前にいませんって、歌があったけど…
今、いたりします。
千葉直子。永遠の28才。
莉乃のお母さんだよー。ホントは40過ぎても、幽霊は年取らないので!
…ベジタリア星人に、やられちゃった人は成仏できないみたい。
それで、そのベジタリア星人が倒されれば、成仏できるみたいなのね。
エイスケちゃんと莉乃には、奴等と因縁があるのよね。
それが強くなる理由の一つになってるみたい。
想いの強さに繋がるというか。
で、私に方は、たまに意識が戻ると言うか…
こうやって、想ってもらうと出てきちゃうのね。
今、私のお墓の前で、一組の父娘が手を合わせてくれている。
エイスケちゃんと莉乃。
私の一番大切な二人。
あ、そうそう、私が地球人の犠牲者第一号だったりする。
莉乃を庇って、事故みたいなものだったけど。
でも、良かった。
莉乃がこんなに可愛くて、健康に育ってくれた。
エイスケちゃんありがとうね。
あんまり、危ないことしてほしくないんだけど。
あの、ピーマンの化け物を倒してくれないと、私は成仏できないから…。
頑張ってとは言え無いけど、アレを倒してくれると助かるわ。
並んでいる二人…
年離れてるし、全然お似合いじゃないんだけど。
でも、幽霊になっちゃった私にはわかる。
二人がどれだけお互いを想い合っているか…
私は、エイスケちゃんの事。幸せにできなかったから…
あの時ちゃんと、エイスケちゃんと向き合っていれば。
でも、逃げ出して、逃げ出したから、あの人と出会って莉乃ができたから、今があるのよね。
まぁ、あの人って言っても、子どもができたって言ったら逃げちゃったけれども…
だから、莉乃。その気持ちは、本物だから。
もう一度、エイスケちゃんと向き合うの。
エイスケちゃんも、そろそろ自分の気持ちに気づいているはず。
あのお嬢さん。林檎さんはエイスケちゃんの気持ちに気づいちゃったよ。
まぁ、私には、祈るしかできないんだけど。
私の大好きな二人には、幸せになってほしいのよ
ーーーーーーーーーーー
「今年も、終わったな。」
今日は、お母さんの命日。お墓参りが終わると、おとうさんが呟いた。
「うん。そうだね。」
昔は、お母さんを思い出して泣いていたけど。もう大丈夫だよ。
お母さんが事故に遭った時、私を庇ってくれたらしいけど、思い出せない。
いつか、思い出さないといけない気がする!
おとうさんと並んで歩く。
「今年は、あ、来年か。莉乃も高校生になるし、もうおとうさんの役目も少なくなってくるのかな?」
役目って。
「まだまだだよ。大学行くかも知れないし、就職して、結婚だって…」
「ん、なにぃ。結婚だと…」
「まぁ、相手もいないんだけどね。」
「おぉ、そうか。なら良いけど。はははっ」
以前、私を振ったくせに、なんかムカつく。
最近、大人な魔法少女ペアーに変身してから、ふと疑問に思うことがある。
私が大人になるのなら、魔法少女や魔法使いの姿は、現実の年齢とはあまり関係がないのかも…
蒼井さんのアップルさんは、少し幼くなるし。うん、高校生くらいな感じになる。失礼ながら、とっても可愛いのよ。
ベリーさんたちは、そのままか…
じゃあ、チェリーさんは?
今まで、18才くらいの学生さんと思ってたけど。
…違うのかな。
あ、通知。
ベジタリア星人出現か。
あれ、おとうさんもスマホ見てる?
偶然かな。前もあったよね。
「あ、おとうさん。友達が今から遊ぼって、ちょっと行くね。先帰ってて」
「あ、うん。気を付けてな。」
急用が不思議に思わないのは、フルート星人の魔法らしいけど。
おとうさんだけは、なんか、不自然なのよね。
まぁ、気のせいか。
現場につくと、ベリー姉妹が敵を抑えていた。
大根かな?
二人ともBランクにパワーアップしてて、覚醒ももうすぐできそうなんだって。
「あ、莉乃!来てくれたか」
「紫乃さん。どうですか?」
「紅乃ちゃんと二人で押さえているんだけど。」
「紫乃。ヤバいよ時間かけると…」
じゃあ、攻撃あるのみね。Aランクの力見せてあげるわ。
ナシスプラッシュー!
粉塵が舞い視界が悪くなる。
遅かった?
粉塵が晴れた後には、大根がしんなりしてて、
「あぁ、ネームド。進化して沢庵になったか!」
梨の妖精にナシオが、解説してくれる。
「今のリノだときついけど」
「ごめん。遅くなった。」
チェリーさん。来てくれた。
「よし、みんなにチカラを…」
あぁ、チカラがみなぎる感じ。
あれ、今日は痴漢プレイはなしかー?
でも、それだとパワーが上がりきらないな。
「私たちが抑えておくから」
「莉乃ちゃんは、チェリーさんからもっとパワーを…」
紫乃さんと紅乃さん。あれから何度も連携してて、強敵の倒しかたを知っている。
でも、なぁ。変なとこ、おさわりされるのよね。
まぁ、手を繋ぐだけでも良いので、とにかく触れてチカラをもらおう。
「チェリーさん。お願いしまっふ!」
あ、なんかつまずいて、チェリーさんに体当たり…
抱きついた感じになっちゃった。
大人になってる胸を押し付けてる感じ…
う、でも、まぁ、いいや、このままで。あったかいし。
「あ、莉乃さん?あの、その」
「チェリーさん。そのままで良いです。ちから…」
胸がチェリーさんの腕とかで、押し付けてしまって形が変わってる…
チェリーさん的にはどうなのかな?
見上げると、若干絞まり無い感じの表情。
……カッコいいことは、カッコいいんだけど…
「うん。わかった。」
うふっ。あたたかい力。溢れてくる。
「紫乃さん紅乃さん。もう大丈夫です。いきます!」
二人の魔法少女が作ってくれた道筋に沿って、ナシ汁…ぢゃなくてスプラッシュを発射!
倒せました。
「よくやったね。」
チェリーさんが撫でてくれる。
「むふぅ。」
気持ちよくて、嬉しくてつい声が出る。
でも、
でも、
この感じ。あの、一番身近で大好きなあの人に撫でてもらった時と同じ感じ。
チェリーさんを見上げる。
ーおとうさん?
別人なんだけど、似てることは、似てる。
でも、年が全然違うよ…
あれ?魔法使いの見た目の年齢って?
あー、なんかごちゃごちゃだなぁ。
今度ナシオに聞いてみよう。
戦いが終わって落ち着いたあと、聞いてみた。
「覚醒したら、そりゃあ、その人の肉体の一番強い時になるよ。当たり前じゃん。だから、莉乃は大人になるんだよ!」
だって、常識だろって言われた。
そんなフルート星人の常識、知らないよ!
新キャラは、莉乃のお母さんでした。
もう一人、新キャラ考えてます。
シスコンで、娘大好きなロリコンで…
エイスケさん、ヤバイっす!
ここまで読んで頂きありがとうございました。
今週末までは、投稿続けます。
そのあとは?
頑張りますっ!




