日が沈む頃には
日が沈む頃にはベッドにいた私ですが、気がついたらもう朝。
地球にいた頃に比べれば大分健康的な生活を送れている気がします。
「まぁ・・・食事ももうちょっと・・・。なんとかなればだけれども」
食問題は結構切実。そう思って慌てて昨日お肉を準備させてもらったのだけれども、あまりお腹が空くこともなく朝食なんてたべれそうな気がしません。このあたりも地球の物理法則が迷子になってる結果でしょうか。
「さって、今日は何をしようかな」
まずは、周辺の確認から、かな。
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なんで小麦がもう成ってるかな? 流石に早すぎない?
何かいろいろ植えてたところ、小麦とトマトとお米となにかいろいろ。とりあえずこれだけ種類が多いと必要分だけまず取っておこうかなと思います。ということで小麦は全部刈り取って、刈り取った後は小麦をまた植えておきます。
家?に戻って小麦を3つ、作業台に並べると・・・
「火も使わないのにパンになりました。火も使わないのに」
大事なことなので2回言いました。やっぱり不思議です。
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「鉱石のための準備をしよう」
植え付けられた知識というのか。こちらの世界に来た時に直感でできるようになったと感じる内容からは鉱石の需要がとてつもなく多いのです。
鉱石はほしいのですけれど、それを精錬するためにかまどで焼くとか乾式精錬炉を使うとか粉砕してから焼くとか色々あるのですけれど、ここは後々便利な乾式製錬炉で択一です。
乾式製錬。地球でも使われる金属製錬方法の一つです。端的に、熱を加えて不純物を取り除こうというシンプルな方法。
そのための精錬炉を作ります。
まずは集めておいた砂利、砂、粘土を固めてモルタル。モルタルをかまどで焼いて
「焼成レンガ、と。これを4つ固めて・・・焼成レンガブロック」
この焼成レンガブロックをそれなりに作っておきます。
同じように焼成レンガを作業台で合成します。
ロの形に8個並べて制御ブロック。
両端縦に3つずつ並べて排液口。
制御ブロックの並べ方で真ん中にガラス入れてタンク。
v字に3つで水栓。
ロの下半分、5個並べて樋。
左右と上だけで7個並べて鋳造台。一気に作ります。
出来上がったブロックを組み立てて精錬炉の出来上がりです。
一気に作ったなぁ。
とはいえこのままだとただの置物ですから、さらに準備が必要。そのためにも地下への道は最低限必須。石のツルハシでドコまでいけるか・・・。やってみないとわかりませんね。
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後で登りやすいように、少し離れた小高い丘から階段状に地下に降りています。暗いので松明必須。
掘って掘って石掘って。たまに出てくる鉄鉱石掘って。割と出てくる銅鉱石とアルミニウム鉱石も回収です。途中ちょっと広い空間に溶岩溜まりを見つけました。落ちなくてよかった・・・。
うん、これだけあれば大丈夫。事故が起きる前に地上に戻りましょう。
戻って作るのはまずインゴットの鋳型。インゴットというと聞き慣れないでしょうけれど、要は金属のバーです。刻印付き金インゴットですと銀行に大量に保管されているイメージありますけれど、あの金属ブロックを作ります。
まずはブロック作成用に鋳型を作らなければなりませんが、その鋳型用金属を銅1、アルミニウム3で精製・・・精製?
「しまった燃料忘れてたよ・・・」
この乾式製錬炉に必要な燃料はマグマ、つまりは先程の溶岩です。これを持ち運ぶにはバケツが必要。しょうがないですね、さっきの鉄鉱石を使いましょう。
鉄鉱石3つをかまどで焼いて・・・時間かかりますが、鉄インゴット。鉄インゴットを作業台でv字に3つ並べてバケツです。
このバケツでさっきの溶岩を汲み出します。溶岩自体は結構熱いのだけれども、バケツに入れてしまうとそこまで熱くない。なにこの不思議物質。この溶岩を乾式製錬炉のタンクに入れておきます。
冷えて固まることもなく、溶岩は溶岩としてタンクに居続けています。熱量移動しないのかなぁ。
さっき入れておいた銅とアルミニウムが溶岩の熱で溶けていきます。完全に溶け切ったら合金ができるはず・・・。
「できた合金を、レンガブロックをおいた鋳造台に流し込めば」
水栓を取り外し、溶けた金属が樋を伝って鋳造台に落ちます。レンガブロックの形で冷えて固まり・・・インゴットの鋳型のできあがり。
この鋳型で金属インゴットを大量製造することができるようになります。
「いずれこのインゴットでツルハシやら斧やらも作り直さないとね」
今日はもう良い時間になっています。やっぱりあまりお腹が空いていないので今日も晩御飯はなし。おやすみなさい。
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