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幕間
Tellllll......Tellllll......
電話、か。この番号は会社だな。
「知るか。てめぇらが手を切ったんだ、もうこっちに関わんな」
スマホを布団に投げる。クソみたいな雑事に関わらせんな。
「まずは食だな。部屋のことはいいや、違和感が出る」
ゆっくりと、本当にゆっくりと身体を動かし、足を布団の外へ。
「ぐぅ...全身筋肉痛だと何をするにもきついな」
放っておくとさらにひどくなるだろうことは想像がつく。ここは無理にでも、多少は動いたほうがいい。
ゆっくりとでも軽く歩く。あまり熱を持つようになるなら冷やすことも考えるが幸い風呂はあるから温めにすればいい。
こんなところで負けてられるか。
「オレたちは、生き延びなきゃならないからな」
普段どおりの生活を続けること。それがこの先にも繋がることは分かっている。
ーーー一体どれだけの自分を殺してきたのか
命を大なり小なり奪ってきたのだから、自分は生き続けなければならない。
「ハク姉、たのむわ」
姉さん、頼りにしてるから。