3−ⅱ 戦う女王様
続きを靄っていきます。
↑は毎度のごとく。
今回は色塗りしながら…いや色で形を作るといいますか…ま、描き続けていこうと思います。
まずは頭ですかね。
雰囲気、想像を一気にがらっと変えるのは髪でしょうか? 長さが違えば主人公の行動もちょいちょい変わる――と思います。
ベリーショートのときに気にしなかったことが、ロングになったらやたら気になるとか、逆もそう。考えると、絵のみならず…文章だともっと変わるのかなあ、と。
主人公の生活、日常を表現するのに、まるで履歴書のごとく又はやっつけ仕事のように『黒髪のショートで、目は二重、すっと通った鼻筋に唇は……』と書くって、ただただ作者のやるべきことを省くためにしか見えないのですよ。
最初にこうして書いておけば読み手が勝手に変換してくれる――なんて思ったら大間違いだと思うのであります。…とは言っても、その説明文を読まない自分のような者が少数派かもしれないですけど。
必要なときに必要な部位を足す。
その部位がまず髪の毛であります。なんだかだいぶ話が逸れた感ですが、服がどうなっているか、場はどんな雰囲気なのか、服が風ではためいていたら髪もそうだろ? じゃあ、風で煽られる髪の量はどれぐらいなのか?
――コレぐらい。
妄想・想像するって、当然だと言われてしまうかもしれませんが、繋がってんですよね。単品、ぶつ切れになっているわけでなく、ぶつ切れを継ぎ接ぎしているわけでもなく。
もし継ぎ接ぎしたとしても、その境目は何らかの色で埋めねばならない。絵を描いているとき、レイヤーを分けて描くことばっかりですが、背景と本体の雰囲気が繋がってなくて本体が浮いてしまっているように感じることがあります。
自分の絵でもそうだし、時々見かける絵にも思うことがあります。簡単に言えば、背景が写真で本体が絵――みたいなね。それが悪いとかってわけではないけれど、一つのものとして完成させるなら雰囲気を一緒にさせたい! そんな気持ちがあるのです。
背景と本体だけでなく、本体とアクセサリーとか、細かいところまで『みんな一緒』がいいのですが、まあ難しい。だから、いまだに左手をどうするか迷いに迷っているのです…
――と、左手のことは今は置いておきまして。
髪の毛の雰囲気を文章と妄想から練り上げてだいたい描きましたら、着ているものを描いていきます。
設定としては、『決戦前の夜の一時』。
これもだいぶ悩みました。特に胸のところ……露出させる必要があるのか? なんのために、何を感じてはだけさせようと自分は思ったんだろう? って。
感じたことに理由がないときもありますよね。「なんとなく思った」これは一番厄介で、面白い部分で、個性とういうものなんでしょう。
が!
理由が欲しいと思ってしまうのであります。頭が固い…
『決戦前で興奮と不安に押し潰されそうになり、たまらず夜風にあたりに行って暫く』の図――なんて。理由もつけずに「そう思ったから」を押し通せばいいのに……でも、その設定という理由があるから繋げられることもある。
面白みのなかった胴当ての形を変え、影をつけ、こちらから見て右側に白を足しました。風で泳ぐ衣服とは違い、戦いを忘れない、緊張感? 流されるものと流されない・流されてはいけないものがあること――あの尖りは逃げない意志みたいなものとして。
そして、表情も凛々しすぎたので気持ち程度ですが丸くしました。夜風に当たって一息ついた感――出てるかわかりませんけど、「こういうふうにしたい!」と思って作れるのは作者だけの特権だと思いますから、作る側が「こうでありたい」と思って作るのと何も考えずに作るのとでは相手に与える印象が違うと思うんですよ、やっぱり。
私は、完成までにこの顔をどう変えることが出来るんだろう、と表情だけでなく、絵全体にも思うわけであります。偉そうに語って申し訳ないですけどね、創作するってそういうことでしょ?と私には私の思想があるのでございます。
ちなみに、以前、一度だけ同じ主人公を描いたことがありました。その時に描いたものは、自分がどうすればいいのかわからず、ただ周りに押し流されているだけの彼女でした。
自信のない背中――に見えてくれたらいいのですが…汗
でも、この絵と比べて“女王”としての威厳…まで表現出来ずとも、堂々としている雰囲気を醸し出せる絵が描けたらいいなと思います。
以上です。
次回は、細かい点に目を向けて塗り描きしてみます!