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GG  作者: うるせ〜〜〜
甘々な世界
3/4

1-2

今日をどれだけ待ち望んで来たことか。

いや、待ち望む...きて欲しいけど来て欲しくないのだが。



今日は大会の日。

正式には

''総合戦闘技能大会'' ちなみに名前がダサい。

これの予選の日なのだ。


この大会には全国?の戦闘職の人が集まる。そして、単純に誰が一番強いかを決めるのだ。

参加者はとてつもない数いるらしい。予選だけでも1000人いるとかいないとか。この世界はやけに暴力的だなあ。


勝てる気がまるでしないので何回戦で予算が終わるのか知らないが、1勝するとそこそこな金額の賞金がもらえるらしい。それを目指してきたわけだ。


先日あった友人、レスターもこれ狙いのようだ。

にしても戦って金がもらえるなんてますます訳がわからない世界だ...







そして一回戦で敗北した。

そりゃそうだ。当たり前だが、この世界のこともよく知らないようなよくわからん人間がよくわからん世界のよく分からない力を使ってもよくわからないだけだ。


勝負は1対1、コロシアムのような建物で2人しかいなかった。 審判らしき人の声だけは聞こえたのでなんか特別な力とかだろう。


私は今のところ唯一使いえる力、矢を用いて戦って見たのだがダメだった。



この世界は魔法らしきものがあるみたいだった。

初めて聞いた時は驚愕した。まさか、そんな冗談みたいなものがあるなんて、と少しワクワクした。

レスターいわく魔術というらしい。細かい違いはなんなんだ。

この世界の全員が使えるらしく、炎を出したり雷を出したり爆発したりできるらしい。まるでゲームの世界でも見ているようだ。


ただ、聞いた感じ攻撃?的なものしかない。魔法のポケットとかはないのだろうか?この世界の人は頭が悪いのかもしれないし、できないのかもしれない。


とりあえず、レスターに一番基礎的な魔術を教えてもらった。


それはそれは簡単だった。レスターは指輪のようなものを貸してくれて、それをつけると魔術が使えるようになるのだ。 装着中に、特定の文言を発すると発動?するようだ。


一番基礎的な魔術はアロー(勝手に矢と呼んでいる)

というらしい。クソみたいなネーミングだ。

この世界の言語は不思議と自分の言語と同じなのも何かおかしく感じる。


それでも、このしょうもない名前の魔術を、

「力を放て」なんて言いながら手をかざすと、光の矢みたいなのが軽めのキャッチボールの半分ぐらいの速度で飛んでいくのだ。


そして何かに当たると消えてしまう。


この魔術には破壊力はほとんどと言っていいほどないらしい。

レスターに見本を見せてもらったが、格が違った。

本人曰く

「まじで大したことない、初戦敗退の常連レベル」

とかよくわからんことを言っていたが、

こっちより1.5倍は速かった気がするし、何発も撃っていた。 命中した的からは煙も出ていた。


力が足りないのか、自分は「力を放て!!!」なんて連呼しても全くダメだった。5分に一発とかそのぐらいがいいところだ。


ただ、魔術は魔術らしく、自分の当てたいと思った位置に向かって飛んでいくのだ。怖い。的にだけはあたる。まったく、よくわからない。


この世界で生活していくためには魔術は必ずしも必要ではないらしいが、前世の記憶がある私はこんな非常識なことに大変興味を覚えた。

アホのように練習した。努力なんて無駄なのに。







でもこの世界では努力は報われるような気がする。神さまがくれたチャンスかもしれない。

まあ、一回戦で負けたのだが。


自分語りはほどほどにして、なんて思ってたら、ドタドタと見知った顔が歩いてきた。


「すまんな、勝ったわ」


「おめでとう、本当すげえな。」



負けてしまった今はただ、友人のこの先を祈るだけだ。


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