巻き込まれる前の日常
初めて投稿します、よろしくお願いします
ゆるーく続けます。(希望的観測)
「異世界」
この単語で想像されるのは、魔法、異種族、モンスターそして…英雄譚にハーレム等
分かりやすく呼ぶならファンタジーに分類されるだろう。
今ワシの時代で密かに流行っている小説のジャンルである。
「今日の新刊のチェックをしてから本屋に寄るか」
スマホで今日の小説の発売を確認する。
2冊程読んでいる続刊の発売日であった、今日の目的を確認した後に今の時間を確認した。
スマホの時計では朝の9時と表示されていた。
(寄るならバイト終わりがベストか…?)
後1時間後にバイトのシフトに入っている為出勤しなくてはならない、退勤が夕方の5時だった筈なので帰りに寄れば無駄なく有意義な時間を過ごせると考えた。
とりあえず…
「バイト行かなアカンやん」
楽しくもないバイトに向かうために、最寄り駅に向けて歩き出した。
「おちゃれさまでーす」
夕方の5時になり、やる気の無い適当な挨拶を済ませて、今日の新刊を買いに行く為に着替えていた。
「おい、倉敷」
声が野太い、顔が強面の店長に名前を呼ばれる。
「なんすか?今日はもう帰りますよ?あと勤務は入らないんで」
少しはよ帰りたいって意味を込めて先手を打つ。
「そこを頼む、明日の朝が足りないんだ」
少しだけ申し訳なさそうに言うが、どうせ新人辞めたんだろう、頭数も足りなければ戦力も足りないと考えた。
「だからって、休み潰されちゃ溜まったもんじゃないですよ!断ります」
断固拒否の姿勢で着替えを終わらせ、早足で従業員出入口に向かう
「本当に頼む!振り替えで休み作るから!」
「そう言って休み無くなった回数数えてから言って下さい、じゃあお疲れ様です。」
冷たい対応で店長の願いを無視した。ワシにだって休みに小説を読んでダラダラするって決めてたんだ。
帰り道にある本屋に寄り、朝確認した小説の2冊を買いに早足で向かう。
「そこのあんた」
掠れた声が聞こえた、振り返れば店のシャッターの前に占いセットを出しているばぁちゃん?が座って居た。
「なんですか?ワシ占いはあんまし興味無いんですけど?」
とりあえず素っ気なく答える、ばぁちゃんはハハハと簡素に笑っていた。
「占いってよりは、忠告だね、あんたこれから大変な事に巻き込まれるよ」
初対面でいきなり変な事言い放つばぁちゃん
今大変な事に巻き込まれるって言った?確定事項なの?え、ヤバくない?
「ふーん、まぁ気をつけてみるよ?」
適当に答えて本屋に向っていく。




