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東方五行大神伝 過去の章  作者: べネト
第1章:生まれた狐と天才の出会い
8/62

遠い未来への別れ

思いとは分からないもの...


自分の思いが相手に伝わらないと永遠に分かり合えないままである...

side永琳


月への移住の日数が刻一刻と過ぎていく...


上層部に暦の存在・私のしたことがバレてしまい私への処分はなかったが暦の処分を言い渡されてしまった...


処分に関して2つの道がある1つは暦を処分殺すことだ...もう1つは月に暦を連れて行かないという道だ...


殺すということは論外...だがもう1つの道は彼女を地球に置いていってしまうという道だ


私が地球に残るという方法も考えたが上層部がそれを許さないだろう...


どっちにしろ暦は過酷なことを強いられる...死ぬか・孤独になるかの2つに1つだ...


暦にはまだ話していない彼女にはこんなことは言えるはずがない...









「...」


そして当日出来る限り考えていたがもう残された道は1つしかない...


目の前にある机の上には2つの瓶が置いてある...


1つは猛毒...像1匹を少量で殺せる威力を持っている


もう1つは強制的に昏睡状態にさせる薬だ...少量でしばらくの間昏睡状態になる...


殺して楽にするか・死なないが暦を孤独を戻すという残酷な道を辿らせてしまう...


「私が選ぶ道は...」


机のビンを取り私は暦がいる地下室へ向かう...






研究所の地下にある暦の研究室につく...


もうこの研究所には人はいない残りはここにいる暦だけ...


「暦入るわよ...」


扉を開き中に入る。研究室内には大きな水槽のような生命維持装置が6つ置かれており内部には緑色の液体が入っている。


そのうち5つには内部に何かの影があり中に何か入っているようだ...


暦は水槽の前で用紙を書いている


「永琳どうしたの?」


「休憩ついでに来たのよ...貴女の研究を見にね...」


暦は照れ臭そうに水槽に触れる...


「私の研究かぁ~専門はクローン技術なのよね...私の細胞を使って私のクローンをつくる...一応私の子供になるのかな?絶対に成功させてみせるね!永琳の役に絶対たつからさ!」



私のためにか...


私は注射器の中に中身を入れ暦の後ろに立つ...そして








注射器を暦に刺す暦は怯み腕を押さえる。


「っ!!何?何なの!?」


暦は私を見つめてフラフラし始める...


「あれ?お...おかしいよ...何で?えいり...ん」


暦は倒れ目を閉じる...


「...ごめんなさい!!暦っ!」


私は彼女を抱きしめる...もう会えないのはわかっている...こんな別れ方したくなかった!


私は暦を抱え空の生命維持装置に彼女を入れるため衣服を脱がし彼女を中に入れ生命維持装置のスイッチを入れる...


装置が動き始め液体の中に気泡が出てくる...


「他の生命維持装置も起動させないと...クローンとはいえ暦と同じだもの...」


全ての装置のスイッチを起動させて研究所を後にする







飛行場



そこには沢山の飛行船が置いてあり次々と飛び立っていく...


「八意博士!早くこちらへ!」


兵士の1人が私を見つけ叫ぶ...


「分かっているわ...お疲れ様...」


船に入り自分の個室に向かう。窓の外を覗くと研究所が見える...


もう戻ることはない...永遠に


船が浮き始め研究所が小さくなっていく...


「...さよなら暦」


船は急上昇を始め研究所が見えなくなり私たちは地球の外へ出る...











地上の人が月へと移住し月の民となり幾分の年月が経過する...


月では機会が発達し以前より高い技術が月の民の生活を支えている環境が整い月の民が嫌う地上の穢れも存在しない理想の世界へとなったのだ...


そしてここはとある屋敷...


1人の少女がある一室を目指して歩いている紫色の長い髪をポニーテールにし白い半そでの服に赤いサロペットスカートを身に着けている...


「八意先生...時間が過ぎているのに...」


そんなのことをブツブツと言いながら少女は部屋の戸を開く



「八意先生!時間です!」


少女は部屋に入り見たものは机に突っ伏して眠っている八意永琳の姿...少女の言葉に彼女は目を覚まし始める...


「ん?あら...眠ってしまったわね...悪いわね依姫」


「ええ...お姉さまも寝に戻ろうとしているので早くお願いします」


「分かっているわよ~...危な!」


永琳が伸びをすると机に置いてあった写真立てがパタッと落下するが彼女がすぐにキャッチし地面への落下を免れる




「ふぅ...危なかった」


永琳は机に写真立てを置き依姫はその中身を見つめる


「八意先生ともう1人?先生この人は?」


「...私の大切な人よ...長い事会えてないけどね...」


永琳の寂しそうな顔を見て依姫は察する...


「すみません...余計なことを聞いて...」


「別にいいわ...さて!行きましょう!」


永琳と依姫は部屋を出る...誰もいない部屋に残されたのは永琳と暦の映った写真が置いてある...


写真の2人は笑っており2人がまた笑いあえる日が来るのはまだ遠い未来となる...




永琳編終了...


ではこれにて

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